RictyフォントをWindowsで生成する(2012年7月03日版)
Ricty(リクティ)フォント
http://save.sys.t.u-tokyo.ac.jp/~yusa/fonts/ricty.html
はプログラミングやシェル操作に向いているTrueTypeフォントです。
ところがこのフォント、複数のフォントを合成しなくてはなりません。
追記 (2011-11)
フォント合成をしなくても、合成済みttfファイルをダウンロードできる
Ricty Diminished http://save.sys.t.u-tokyo.ac.jp/~yusa/fonts/rictydiminished.html が登場しました。ただしJIS第2水準の漢字がたりません。
漢字がすべて揃ったフォントがよいなら、今後も、以下のRictyを選ぶ必要があります。
その合成作業がWindowsでは難しそうにみえます。しかし やってみると簡単とわかりました。
2012年7月03日現在のWindowsXPでの作業方法を以下にメモします。
必要なもの
- Ricty生成スクリプト
公式サイト http://save.sys.t.u-tokyo.ac.jp/~yusa/fonts/ricty.html のBeta版を今回は使います。正式版のVersion3.2.0でもよいです。
[zip]をクリックしてダウンロード - FontForge(フォントフォージ)
http://www.geocities.jp/meir000/fontforge/ にある最新版 fontforge-cygwin_2012_04_11.zip (23MB)を使います。 - Inconsolataフォント
公式サイト http://levien.com/type/myfonts/inconsolata.html の[OpenType file]でダウンロードできる Inconsolata.otf - Migu 1Mフォント
M+とIPAの合成フォント http://mix-mplus-ipa.sourceforge.jp/ の[DOWNLOAD]から migu-1m-20120411-2.zip
2012年7月3日現在はこのバージョンを使っていますが、今後それぞれのバージョンが上がった場合は最新版を使えばいいはずです。
作業手順
- fontforge-cygwin_2012_04_11.zip を展開します。以下のように C:\fontforge-cygwin_2012_04_11 に展開しました。
fontforge.batをダブルクリックすると、さらに圧縮ファイルを展開されて136MBにもなります。FontForgeを実行してしまった場合、一度「キャンセル」をクリックして停止します。
fontforge.batをダブルクリックするのは、してもよいですが、しなくてもOKです。 - Ricty生成スクリプトは yascentur-Ricty-3.2.0-3-g76f3441.zip というファイル名でしたが、それを展開して、の3ファイルをfontforge.batのあるフォルダにコピーします。
- Inconsolataフォントは
- Inconsolata.otf
- Migu 1Mフォントは
- migu-1m-regular.ttf
- migu-1m-bold.ttf
- fontforge.batを書き換えて生成スクリプトを作ります。fontforge.batをまずコピーして、make_ricty.batとかのファイル名にします。
- make_ricty.batを[右クリック-編集]で開いて、以下のように書き換えます。
--- C:/fontforge-cygwin_2012_04_11/fontforge.bat Thu Apr 12 03:27:33 2012
+++ C:/fontforge-cygwin_2012_04_11/make_ricty.bat Tue Jul 03 23:07:00 2012
@@ -39,5 +39,6 @@
xwin-close.exe -wait
-fontforge.exe -nosplash %file0% %1 %2 %3 %4 %5 %6 %7
+sh ricty_generator.sh auto
+sh os2version_reviser.sh Ricty-*.ttf RictyDiscord-*.ttf
xwin-close.exe -close - make_ricty.batをダブルクリック。
非力なCPU(Core1Solo 1GHz)だと30分くらい待たされました。 - コマンドプロンプト(黒背景に白文字)のウィンドウが消えたら、完成です。
感想
上の手順の中でos2version_reviser.sh を実行している理由は、これを実行しないとRictyフォントの日本語文字の横がやたら離れて表示されるからです。このスクリプトの実行だけで10分くらいかかっていますけど待ちましょう。
Windowsでこんな簡単に生成できた理由は、現在のWindows向け非公式FontForgeがCygwinベースになっていてshなども含まれているからです。ありがたいですね。
Windowsで このフォントをキレイに表示するには、gdippやMacTypeなどのソフトを使うとよいです(gdi++ HeliumはGoogleChromeに効かないなどobsoleteです)。この記事の一番上の画像では、MacTypeを使用しています。Defaultでも かなりキレイです。MacTypeの使い方は google:MacType で調べてください。