この時期になると毎年来年度の役員決めの会議が行われる。
まあ内々に交代する役員の人と下打合せは済んでいるので確認作業みたいなものだ。
人事は事前の裏工作もあり、会議自体はスムーズに進行し30分程度で終わった。
人事と言っても順番で回って来る役員改正なので誰も反論はなかった。
以前なら地域の会議が終われば即テーブルにオードブル盛り合わせが上がり、
懇親会という名の飲み会が始まったものだ。
それが近年の高齢化とコロナ禍が追い打ちをかけ、懇親会は完全に無くなった。
俺はアルコール依存症が判明した8年前からその飲み会に出席しないようにしていた。
会議後も直帰していたので、懇親会廃止への経緯についてはあまり良く知らない。
会議出席者の面子は、俺が病床の父の代役で出席し始めた30年前からほぼ変わっていない。
俺が若かったころには、70歳以上は役員免除のルールもあったが、
現在では70歳以下のほうが少ないので、そのルールは廃止された。
どこの家庭も子供たちが巣立ち、老夫婦世帯や独居世帯ばかりだ。
40代~50代の人も居るには居るが、80過ぎの親父を出席させている。
これもどうかと思う。
3月に行われるはずの対面での総会もコロナが収束しても引き続き書面議決となった。
高齢化が進む中で、隣組のような地域コミュニティの形態が変わっていく。
日本のような高齢化が進んでいる社会では、次第に地域社会のつながりが弱くなり、
隣組のような伝統的なコミュニティが減少することだろう。
定年後、老後は静かな田舎で暮らしたいという人や、
UターンやIターンの人も既に高齢者の部類に属する。
一方で、地域の絆を保とうとする動きもあり、
高齢化に対応するための新たな形の地域づくりが進んでいる地域もある。
高齢者が安心して暮らせるようにサポートするための「地域包括ケアシステム」や、
互助的な活動を行うためのネットワーク作りなどが進められていくかもしれない。
隣組自体が無くなるかどうかは、地域ごとの状況によると思うが、
高齢化に対応する形で新しいコミュニティ活動や支援の仕組みが生まれることに期待したい。
そのためには俺たちの世代が行動しなければならないのだが、なかなかうまくいかない。
俺も若いころから地域活性化のためのいろいろなものに積極的に加わって来たが、
年々減りゆく若者と子供の人口と、それに伴う血気盛んな人たちの高齢化を目の当たりにし、
徐々にあきらめにも似た感情が芽生え、周囲も静かになって来た。
例に漏れず我が家も、3人の子供たちを都市部に巣立たせホッとしてしまっている。
コロナ禍を機にお祭りや行事も規模縮小や廃止、体育祭も自由参加となった。
近い将来保育園や小中学校の統廃合もあるだろう。
不便な生活に慣れているはずの俺たち世代も今の生活をするのに四苦八苦しているのに、
今後田舎に残る若者は、地域の未来にとって非常に価値のある存在だと考えられるが、
よほどの覚悟がないとそれは難しいだろう。
つづく。
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