株式会社京都セミコンダクター|立地企業インタビュー | 北海道企業立地サポートサイト

Interview

災害リスクが少なく、
アクセスや雇用にも
最適な環境がある。

株式会社京都セミコンダクター 執行役員兼製造本部長

米田 浩一さん

光半導体専業メーカーとして 1980年に京都で創業した京都セミコンダクターが、北海道に拠点を設けたのは1989年のこと。上砂川町に続いて、1992年には恵庭市に事業所を開設し、道内の2つの拠点で研究開発を展開している。新千歳空港に近い地の利を活かし、恵庭からは国内外に製品を出荷しているが、本部長の米田氏はさらにその先の事業展開を考えている。

  • 本社所在地
    京都府京都市伏見区西大手町307番地21
  • 道内所在地
    北海道恵庭市戸磯385番地31
  • 企業サイトURL
    https://www.kyosemi.co.jp/
  • 事業内容
    光半導体デバイス事業・受発光半導体デバイス・複合半導体デバイスならびにモジュールの開発、製造及び販売

ー事業内容について教えてください。

開発から製造・販売まで、一貫して光半導体部品を製造している会社です。製造している光半導体は、光通信向けのデバイスとセンシング用のデバイス、大きくこの2つに分かれます。

ー御社の一番の強みはなんですか。

まさに少量多品種で「カスタム生産」。お客様からの受注に合わせて、お客様の要求仕様に合わせた、お客様ごとの製品を開発しています。また、その開発のスピードから生産・販売に至るこの一連の動きが我々の売りになっています。

ー1989年に北海道の上砂川に進出した理由は?

京都の工場が手狭になり、他の地域への工場進出を考えた時に、上砂川町が企業を誘致していて、その条件が良かったので北海道に進出したと聞いています。また、荷物の受け入れや発送もすべて航空機を使って空輸するので、新千歳空港にもアクセスできる上砂川はそのあたりの問題もなかったということで操業を開始したという経緯です。

ーその後恵庭に本格的に進出したポイントは?

恵庭事業所の開発センターでは、センシングと光通信部品の研究開発・製造をしています。今後の広がりが期待できる開発製造拠点として、本州や海外とのやり取りもあり、実際にお客様と開発の現場との往来もあるので、北海道の空の玄関口である新千歳空港に近い場所として恵庭に事業所を開設しました。

ー実際に北海道に暮らしてみた住み心地は?

2016年から恵庭の隣の千歳市で暮らしています。以前は滋賀県に住んでいて、その頃も車が中心の生活だったので特に不便さは感じませんでした。逆に、夏場の気候の良さというのは本当に感動するものがありました。上砂川に勤務していた頃は冬場の雪の量に驚かされましたが、恵庭はそれほど雪が多くありませんね。

ー 本州から転勤した社員はいましたか?

開発のメンバー、製造のメンバー、そして品質保証のメンバーでも、いったん本州に働きに出ていて、こちらにリターンしたという若い社員が多くいます。全体の3割ほどがそうではないでしょうか。また、定期的に社員を採用していますし、またパートタイマーの方も多いので、3分の2ぐらいは地元の方ですね。

ー人材確保という点で恵庭市のメリットは?

確かに、上砂川事業所と比べると恵庭事業所での採用はうまくいっていると思います。札幌圏ではない上砂川の人材募集についてはなかなか難しいものがあります。

ー北海道で事業を展開する効果は?

本州で展開しても北海道で展開しても、ビジネスの面ではそれほどの差はないのですが、やはり北海道は土地があることが非常に大きいですね。本州に比べると、広い土地が安価に取得できる、このあたりは工場の規模を拡張する上では非常に有利です。

ー災害のリスク回避での北海道の優位性は?せた戦略は?

BCP対策に関しては、BCPタスクフォースという委員会を設けています。まだ6〜7年の経験ですが、今のところ北海道は災害も少ないと思っており、全体のインフラ関係において北海道で事業をする上での問題点は特に感じていません。また、疾病対策、具体的には新型コロナウイルス関係ですね、このあたりも北海道がやりにくいということは特にありません。このコロナ関係では、やはり新千歳空港から札幌に向かうラインの規制が厳しくなっているように感じていますが、特に事業が停止したということもありませんし、事前の対策も打っているので問題はないと考えています。

ー北海道での展開にあたって道や各自治体からの支援は?

上砂川では、設備の導入というところで、その費用を一部町から助成していただけるということで、助成金を一度使わせていただきました。

ーものづくりにおける北海道の優位性は?

開発において特に北海道が優位であるとは考えていませんが、北海道大学から実験装置等をお借りするなど、そのあたりの連携というのは行っています。工場を約2倍に拡張した際には、近隣の建設業者様に親身になって対応していただきました。

ー今後の展開やビジョンを教えてください。の展開やビジョンを教えてください。

今、弊社では順調に成長を続けています。その中には5Gを中心とした開発品の立ち上げもあり、まだこれからリリースするものも多くあるので、市場の動きと連動して、今後も成長を続けていくことを目指します。また、多くのものをセンサーで自動操作する世の中になっているので、センシング製品の方も順調に伸びていきます。昨年、建屋を倍増しましたが、さらに次のステップを考える段階に来ていることを実感しています。

Profile

  • 株式会社京都セミコンダクター 執行役員兼製造本部長
  • 米田 浩一さん

  • 京セラ(株)タイミングデバイス事業部長など歴任
  • 2016
    旧京セミ(株)入社
  • 2019
    現職
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