Sofa Sound ジャーナル更新 「バック・オン・トラック」 |
Sofasound:Peter Hammill's Journal
Posted: April14, 2018 | Author: sofasound | Filed under: Uncategorized |8Comments
ソファ・サウンドのジャーナルに新しい投稿がありました。ツアー中の投稿は、ソファ・サウンドのツアー日程追加に合わせたものだと思われますが、異例です。内容は以下の通り。
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いま私が行っている一連のツアーについて、いくらか注釈をすべき時だ。まもなく、ツアーは、全体の三分の一に達しようとしているところだ。
3月の低地地方でのツアーは、何事もなかったという訳ではなかった。アムステルダムに着くまでには、私を捉えようとする流感との戦いは、既に始まっていた。そこでのショーはタフなものだったけれども、(よく慣れ親しんだ)オンステージという薬が、私を最後まで引っ張って行ってくれた。
アルフェン(Alphen aan den Rijn)、次の日は、また違って、完全に問題だった。私は、その時までにきわめて悪くなっており、しかし…ショーはショーだ。それが、私がある特定の日に、ある特定の場所にいる理由なのだ。これは、私がかつて行った中でも、最もハードなショーの一つだったと言わなければならない。まさに最初の一音から、「私はこれをやり遂げられないだろう…。」と思ったものだ。
いまだ、一音ずつ、一節ずつ、一曲ずつ、私は何とかセットをやり遂げようと自分を引っ張っていくことが出来た。パフォーマンスのクオリティ ― あるいは、その欠如 ― についてはどうだったのか、完全にわからない。
私は、少なくとも家に帰りつくまでは何とか体をもち応えさせた。一旦ここに返り付いてからは、2週間もの間ずっと、完全にベッドに寝た切りになり、赤く、熱に浮かされた状態が続いていたのだ。ひとつの教訓:精神(スピリット)はやる気でも、肉体(フレッシュ)は…まったくもって、昔ほど若く溌剌という訳ではない。
私は、スウェーデンに行かなければならないという週の初めに、ようやく通常の状態に戻ったばかりだった。そして、実際 ― 賢明なエネルギー保存の法則をもって ― 私は旅行(いつも、そして今回は特にいつもより着る物について)とコンサートのために完全に準備を整えたのだ。言い換えるならば、ショーは、今やロードへ戻ってきたのだ。
一週間もしないうちに、私はクイーン・エリザベス・ホールにもう一度立つことだろう。私は幸運にも、そこが改修されてから演奏する最初のアーティストのうちの一人となる。世界中のあらゆる会場の中でもQEHは、私が最も多くのラインアップのバリエーションでコンサートを行ってきたところだ。明らかにソロやデュオでやったことがあるが、フル・バンドでのショーも行ってきた(室内楽バージョンから、完全な爆発まで、ディジェリドゥ(オーストラリアの民族楽器)を含んだものさえある)。また、「スパー・オブ・ザ・モーメント」の時のガイ(エヴァンス)とのデュオのようなワイルドなイベントなども。私は、デヴィッド・トーマス(ぺル・ユヴュのリーダー)のショーの内、一つのために雇われて、そこで私の珍しいギタリストとしての冒険を行ったことさえある。
この(QEHでの)コンサートのために、私は、少なくとも今のところは、完全に懐古的な楽曲のセレクションを演奏しようという意図を持っている。すなわち、演奏者としての50年目の年に、3年ごと(あるいはそのくらいおきの、厳密なものではないよ)の録音からの楽曲を一曲ずつ、ということだ。年代順にそれらを演奏するつもりはないし、普通のものと比べても、それほど特に特別なセットだと言うのが明らかですらないだろう。しかし、このことが私には、少なくともある特別な感覚を与えてくれている。さぁ私は今や首尾一貫したセレクションと演奏順とをひねりださなきゃ。
ひとつ、QEHについて重要な点がある。それは、とても速い時間のショーだということだ。-開場は19時。そして、私は19時35分にステージに上がることになっている。だから、十分、時間に余裕をもってそこに辿り着いてくれ。
続くショーについては、通常の、いくらかランダムなセット・セレクションに戻ることだろう。通常は、洗濯はサウンドチェック前の午後に行われる ー 私に、特別なチャレンジングな楽曲を入念にチェックするための時間を与えるために。私は現在100曲を超える楽曲のリストから作業している。だから必然的に、どんな特定の夜にも、演奏されるものの中には予測不能の要素があるのだ。通常は、そうではあるけれども、深く考え込むものとアグレッシブなものとの、古びたものと現代的なものとの、慣れ親しんだものと挑戦的なものとの混合しているバランスは取れているだろう。ごく自然に、もし私が同じ場所に二晩いるならば(ブライトン、ニュルンベルク、ドルトムント、ベルリン)、滞在中には繰り返し演奏されるものは何もないだろう。
さぁ、それから、私はいまだにこれらの楽曲を顕すことができるほどに祝福されている。私はとてもいい状態にある。自分で言うのもなんだが、もしあなたが、この年老いた座員が近頃ステージ上でどうしているのかを見ることに全き興味があるならば、ショーの一つにおいでなさい。誰が分ろうか、次のがいつになるのかを?
もちろん、木たるべき日程の一覧は、ソファ・サウンドのツアーのページにある。
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やはり、ベルギー、オランダ・ツアーの時に罹った流感(flu)は大変な状況だったようです。熱が高かったとあるので、やはりインフルエンザだったのでしょうか。先日のスウェーデン公演では回復していたようですが、その週の頭まで熱に浮かされた状態だったと読み取れます。
今週末、20日のロンドン公演から、イギリス・ツアーが始まりますが、ロンドン公演の会場クイーン・エリザベス・ホールについての思いもかなり強いようです。また、このQEH公演ではツアー人生50周年を記念してこれまでの録音物からおおよそ3年ごとの楽曲を選ぶと宣言しています。ただ、本人も書いているように、普段から新旧幅広いアルバムからのセレクションでセットを構成しているし、特に年代順にはやらないよとも宣言しているので、言われなければ分からないのかもしれません。そうであったとしても、50周年という特別な思いを込めて選ぶ楽曲が一体どんなものになるのか、大変楽しみです。
by BLOG Master 宮崎