AMNESIA
2023.08.26 Sat
「AMNESIA」(VITA)の感想です。
再プレイです。
FDのLATER、シンルートをプレイしてから
やっぱり本編のお浚いが必要だと感じて久々に手に取って見ました。
遊んでて懐かしかった。
もしかしたら昔と感想が若干変わってるかも?
【システム】
ノベル系の乙女ゲー。
地の文なし。ヒロインのデフォ名なし。
アムネシアは乙女ゲーの中でも特殊な作品だと思ってます。
ミステリー、サスペンス、昼ドラ系などをを取り扱ってて
攻略対象それぞれ特色があって面白い。
割と乙女ゲーって「ヒロインの危機」がそこまで危機感を感じない作品が多くて
ホラーやサスペンスを扱ってても結構温くて怖くないです。
乙女ゲーにそんなの求めてる方は少ないのかもしれないですが、
アムネは他の作品と一線を画してると思います。
丁度この頃から 乙女系(CDとか乙女ゲーとか)に
ヤンデレがブームが来てた印象。
ヒロインが記憶喪失という設定・演出上仕方が無いとはいえ
物語終盤までヒロインが喋らないのがやっぱり勿体ないなぁと。
妖精のオリオン君がヒロインの声を代弁してくれてますが、
彼女の言葉が聞きたかったな。
地の文も読むのが好きなので、地の文が無いのも勿体無い。
アニメ化とか単独イベントを開催したりFD複数発売したり凄い人気作だったのに
オトメイトさんが後々に大事にしなくなったって印象がありました。
こういうパターン多い気がしますオトメイト作品。
※ネタバレを含むので畳みます※
【キャラクター/シナリオ】
シン
ミステリー枠。
シンはヒロインが崖から落ちた事故を
故意に突き落とした可能性があると警察に疑われ、
彼の無実を晴らす為に奮闘していくルート。
ミステリー物らしく、色んな人が怪しく見えて
初見の頃は誰も彼もが怪しくて常に緊張感があって楽しかった。
ザリガニ公演のじゃんけん対決の場面で喧嘩に発展しても
シンとトーマが家族みたいに想い合ってるのが感じられるのが凄い好きです。
結局 崖から落ちたのは事故で、
重体のヒロインを突き飛ばせて更に怪我をさせてしまった犯人がトーマ。
突発的な事で悪意は無かったみたいだけど、
もうこの事件がきっかけで昔みたいな
幼馴染の関係には戻れないと思うと寂しいです。
初見時ではトーマルートをプレイする前にシンルートをプレイしたので、
トーマのヤンデレな部分が薄っすら見えてるのが面白い演出だと思いました。
アムネの初回はシンがやっぱりおススメだと思う。
シンとヒロインが手を繋いでるスチルが可愛い。
イッキ、ケントは冥土の羊とほぼ接点なし。
ケント
他のルートが特殊過ぎて
ケントさんのルートのインパクトが少ないのが惜しい。
初期の頃は一方的に喧嘩腰に話しかけられたり、
嫌味を言われたり、記憶を失ってるヒロインは凄く戸惑っただろうな。
考え方がとことん合わない者どうしだからか、
会う度に喧嘩して 会話らしい会話にならなかったみたいだから、
ケントさんルートではヒロインが記憶を無くした事が好転したんだと思う。
売り言葉に買い言葉ではなく
落ち着いて話し合いを出来る機会が出来てケントさんも柔らかくなったし、
彼氏らしい事をしてくれる様になっていく様子は見てて楽しかった。
ヒロインの愛犬が事故で亡くなった事を
無神経に指摘してきた事とか百年の恋も覚める行為だと思いました。
けど、都合良くヒロインがその事を忘れて フラットな状態で
ケントさんと接する事が出来、彼もその当時の過ちに気づけたのは良かったです。
多分愛犬の事が記憶に残ってたら関係は終わってたんじゃないかな。
ウキョウさんが転落死したらしいという経緯がホラーでした。
丁度 病室の窓が見える位置に居たって凄く怖いよ。
ミネちゃんが嫌な子だったルート。
ワカさんの事をヒロインの彼氏だと勘違いしてた時の嫌な女っぷりが堪えました。
勘違いでしたー、でその後サワと一緒に仲良くお泊り会をしてるのも
なんだかちょっと受け入れられない。
女の子って怖い。
シンとトーマが兄弟。
ヒロインと幼馴染関係はなし。
イッキはケントさんの親友。
イッキ
ドロドロな昼ドラ枠。
イッキさんは目に女性を魅了する特別な力を持ってるプレイボーイ。
彼女は居るのに平気で他の女の子達と遊んだり、冷たくされて、
かと思ったらヒロインと二人っきりの時は優しくされたりと、
彼が本気なのかどうかが分からないまま
心のしこりがどんどん大きくなっていくルート。
普段ドロドロしたの嫌いだけど、乙女ゲーらしからぬ刺激があって楽しい。
初回プレイの時 イッキさんの冷たい態度をされた時点で
ヒロインの為に早く別れて欲しいと願ってしまった。
けど、そう思ってしまう時点で私は負けなんでしょうね。
ヒロインの我慢強さとか、心の強さで
イッキさんと寄り添う事を勝ち取ったんでしょう。
ヒロインがイッキさんに記憶喪失だと初めて伝えた時に
彼に抱きしめられて泣いてしまってるシーンが今でも印象的。
彼氏が本気なのか遊びなのか分からないし、
頼れる人も居ないし、FCメンバーには嫌がらせを受けてた事の
ストレスは半端なかったと思います。
報われて良かったね、とこのシーンで目頭が毎回熱くなります。
FCメンバーに嫌がらせを受けない様に
わざと表向きは冷たい態度で接する、という作戦は全くの悪手だったと思う。
本気の彼女が出来たならば FCメンバーなんてあしらう事が出来ただろうし、
それをしなかったのはイッキさんの弱さだと思いました。
ヒロインから事情を聞いた後でも完全には
FCやリカとの関係は断ち切らなかったのも正直微妙でした。
イッキルートは色んな意味でモヤモヤするけど、それを含めて楽しめました。
シンはイッキのバイトの後輩。
トーマはヒロインの両親の再婚の連れ子同士。義兄。
(二人の両親は離婚・再婚繰り返して戸籍上は義兄妹でも無い)
ケントは相変わらずケントの親友。
ミネは男優先の嫌な子だけど、時々味方になってくれる面もあり。
簡単に裏切りそうだけど。
トーマ
サスペンス枠。
世の乙女ゲープレイヤーさんに
ヤンデレに目覚めさせたキャラだと思ってる。
イッキさんのFCメンバーに酷い嫌がらせを受け
トーマに保護される形でヒロインは犬のケージに監禁。
イッキルート以上にFCの嫌がらせが酷い。
マンションに張り紙や郵便受けに色々入れたり
踏切で背中を押したり、髪の毛を一房切られるのは
FCメンバーが止めれば止まるかもしれないけど、
出会い系で彼女の連絡先や写真を貼ったり、
黒い噂を流したりとかって一生ネットに残るから凄く性質が悪い。
出会い系とか普通にヒロインが通う経路で連絡されてるから、
暴漢に襲われるのではないかと
ずっと心配して生きて行かないといけないから怖い。
初見でプレイした時は本当にこのルートは衝撃的だった。
ウキョウが豹変する場面とか背中が冷っとしたし、
トーマはシンルートでの一件で彼に対して
先入観があった状態でプレイしたから
彼に対して不信感があって ずっとハラハラした状態でプレイしてました。
ヒロインを守る為だとしてもトーマがやった事は最低だったから
このルートは賛否あると思います。私はサスペンスが味わえて楽しかった。
シンとは幼馴染だけど、
シンルートほど三人の交流はなさそう。
ケントは名前だけ登場。イッキさんは冥土の羊のバイト仲間。
ウキョウ
ヒロインに常に死が迫ってくる
映画ファイナルデスティネーションみたいなルート。
隠しルートでウキョウさんがどうして他のルートでも
ヒロインに対して助言を行ってたのかとか、
狂暴な性格になってるのか判明するルート。
ヒロインが危険に晒されてる事以外は
イッキFCのまとめ役のリカとも良好な関係だし、
ミネちゃんも主人公に対して優しいし、
4人の攻略対象は全員 冥土の羊で働いてて仲が良くて
理想的な世界線だと思う。
相変わらずFCメンバーが危険なんだけど、
イッキさんそろそろ FCを厳しく取り締まった方が良いんじゃないかな。
5ルート中3ルートで厄介な存在だし怖いよ・・・。
ウキョウさん他のルートではやっぱり
ヒロインの身代わりになって亡くなってるって事だよね。
ウキョウさんと出会う度に悲しそうだから切ない。
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久々に再プレイしました。
大まかなシナリオは覚えてると思ってお浚いをせずに
LATERのシンルートをプレイしてしまいましたが、
やっぱり細かい所は覚えて無かったので
FDを楽しむ為にもう一度プレイして良かったです。
アムネが出た当時はアムネみたいな尖ったり、冒険した乙女ゲーが
もっと出る事を期待してましたが、なかなか無いですね。
確実に売れる方を取るのは企業として正しいのかもしれないけど、
守りに入った作品ばかりなのがちょっと残念。
トーマ、イッキ、シンルートが特に刺激的で面白かった。