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スモーキーなウイスキー「アイラモルト」の種類と特徴・味の違いを徹底解説!

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アイラウイスキーの特徴
自分にあったアイラモルトを買いたい
蒸溜所ごとにどう味が違うの?
アイラモルトの中でどれがおすすめ?

と思うことはありませんか?

ひと括りにアイラモルトと言っても、蒸溜所ごとに味がまったく違います。好みがはっきりしていない人にとっては、どれを選べばいいか悩んでしまいますよね。

そこで今回は、

  • アイラモルトの特徴
  • 蒸溜所ごとの味わいと特徴
  • アイラモルトに関してのさまざまなランキング

についてご紹介していきます。

この記事を見れば、自分にぴったりのアイラモルトがわかるようになります。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

CONTENTS

アイラ島で造られるウイスキーの特徴

アイラモルトとは

アイラ島で造られるシングルモルトウイスキーは、他のどのスコッチウイスキーと比べても個性的です。

  1. ピート感(スモーキーさ)が強烈
  2. 味わいに潮気を感じる
  3. 好き嫌いがハッキリと分かれる

大きな特徴として、上記のことが挙げられます。多くの熱狂的なファンがいるウイスキーなので、その魅力は計り知れません。

強烈なピート香

強烈なピート香はアイラモルトの1番の特徴です。ピート(泥炭)とは、ウイスキーの製造過程で大麦麦芽を乾燥させるときに使われる燃料で、特有のスモーキーフレーバーを生み出します。

よくアイラモルトのレビューに使われる表現で「焼いた木」「タール」「タバコ」「正露丸」「消毒液」「煙臭い」などがありますが、普通の人が見たらマイナスイメージと思うこと必至です。しかしこれらの表現はファンにとっては褒め言葉になるから不思議ですね。

いのかず
僕が1晩でボウモアを1本飲み干したときは、次の日の汗がピート臭くなりました。

潮気のある味わい

アイラ島はとても小さな島で、どの蒸溜所も強い海風にさらされるような、海に面した場所に建っています。そのため熟成樽は海風の影響を受け、できあがるウイスキーも潮気を感じるというわけです。

いのかず
潮気とスモーキーさは判別しづらく、潮気とスモーキーさを混同しがちですが、味わいとしては似て非なるものです。

「好きか・嫌いか」の両極端しかない

強烈な個性をもつアイラモルトはよく「好きになるか嫌いになるか、どちらかしかない」と言われます。これは飲み慣れた人だとか初心者だとかいう問題ではなく、好みの世界です。

いのかず
「ウイスキー好きならアイラモルトが飲めるようにならなきゃダメ」とマウントを取る人がまれにいますが、関係ありません。嫌いなら嫌いでいいのが嗜好品です。

アイラ島にある11の蒸溜所を紹介

アイラ島には、まだ正式には稼働していない蒸溜所、再開したばかりの蒸溜所を含め、11の蒸溜所があります。

  1. カリラ蒸溜所
  2. ボウモア蒸溜所
  3. ラフロイグ蒸溜所
  4. アードベッグ蒸溜所
  5. ブナハーブン蒸溜所
  6. キルホーマン蒸溜所
  7. ラガヴーリン蒸溜所
  8. ブルックラディ蒸溜所
  9. ポートエレン蒸溜所
  10. アードナッホー蒸溜所
  11. ガートブレック蒸溜所

各蒸溜所で造られる代表的な銘柄と、その特徴をご紹介していきます。

カリラ蒸溜所

 カリラはアイラ島の中で1番の生産量を誇るウイスキーです。【CAOL ILA】と書き「アイラ海峡」という意味があります。

スタンダードボトルの【カリラ 12年】は、中間的なピート感しっかりとした潮気、薬品感、やや軽めの酒質でオイリー、バランスのよいアイラモルトです。アイラ初心者にもおすすめできます。

ボウモア蒸溜所

ボウモアは「アイラの女王」と呼ばれ、カリラと同じく、アイラ初心者にもおすすめできます。

スタンダードボトルの【ボウモア 12年】はバーボン樽とシェリー樽の2つの樽を使っており、アイラモルトとしては穏やかなピートと、甘くフルーティで上品な味わい、潮気が特徴です。

ラフロイグ蒸溜所

 ラフロイグは「アイラモルトの王」と呼ばれ、英国王室御用達のウイスキーでもあります。

スタンダードボトルの【ラフロイグ 10年】は、強めのピートと潮気、正露丸や薬品の香り、麦やナッツの甘み、しっかりとして重めの酒質、少しオイリーな質感が特徴です。

いのかず
「700ml・40%」と「750ml・43%」のボトルがありますが、断然後者がおすすめ。

アードベッグ蒸溜所

アードベッグは多くの熱狂的なファンがいて、ファンのことを「アードベギャン」と言い、コミッティーがあったり、世界各国(日本では東京)で年に1度「アードベッグ・デー」というイベントが開催されるくらい人気のウイスキーです。

いのかず
コミッティー限定のボトルもリリースしています。

スタンダードボトルの【アードベッグ 10年】は、強烈なスモーキーさと、潮気、ほんのりシトラス、麦とバニラの甘さ、草っぽさ、軽めの酒質が特徴です。

ブナハーブン蒸溜所

ブナハーブンはゲール語で「河口」という意味があり、アイラモルトでは珍しくノンピートタイプがラインナップの中心です。

いのかず
厳密に言うとごくわずかピートの風味(2ppm以下)がありますが、製造過程で自然と含まれるだけで、ノンピートモルトです。ピート香はほぼ感じられません。

スタンダードボトルの【ブナハーブン 12年】はバーボン樽をメインにシェリー樽でも熟成しており、潮気とフルーティーさ、オイリー、モルトとバニラの甘みのあるバランスのよい味わいです。

キルホーマン蒸溜所

キルホーマンは2005年に蒸溜が開始された比較的新しいウイスキーで、NAS(ノンエイジ)のウイスキーしか出していません。大麦の栽培を自社蒸溜所でおこなうファームディスティラリー(農場型蒸溜所)でもあります。

スタンダードボトルの【キルホーマン マキヤーベイ】は、サラサラとした軽い酒質と、強めのピート、潮気、草っぽさやシトラス、若い原酒ならではのパンチが特徴です。

ラガヴーリン蒸溜所

ラガヴーリンは「アイラの巨人」と呼ばれ「アイラモルトの決定版」と称されるほど完成度の高いウイスキーです。

スタンダードボトルは【ラガヴーリン 16年】で、スタンダードボトルながら長熟です。味わいは強めのスモーク、潮気、熟成感のある甘み、どっしりとした酒質、ドライなフィニッシュが特徴です。

ブルックラディ蒸溜所

ブルックラディはブナハーブンと同じく、アイラでは珍しいノンピートタイプの【ブルックラディ ザ・クラシックラディ】がスタンダードボトルです。同蒸溜所では他にもヘビーピートタイプの【ポートシャーロット】と、世界で1番ピーティーな【オクトモア】が造られています。

【ブルックラディ】はフローラルの香り、麦とハチミツの甘さ、レモンやメロン・桃・青リンゴのようなフルーティーさ、潮気が特徴です。

ポートエレン蒸溜所

ポートエレン蒸溜所は閉鎖と再開を繰り返し、2020年に再び稼働した蒸溜所で、希少性が高く「幻のウイスキー」と呼ばれます。再稼働してからの商品はまだリリースされていません。現在市場に出ている商品は希少なため、かなり高額になっています。

スタンダードボトルはありませんが、ほとんどが20年以上の長熟ものです。味わいは強いスモークと塩キャラメル、ドライフルーツ、薬品臭、オイリーな質感があります。

アードナッホー蒸溜所

アードナッホー蒸溜所は2018年に稼働を始めたばかりで、まだ製品化には至っていません。バーボン樽とシェリー樽の2つの樽を使い、強めのピートでリリースされるようです。

ガートブレック蒸溜所

ガートブレック蒸溜所は現在建設予定の蒸溜所で、いつ建設されていつ稼働するのかもまだ未定です。すべてが未知数なので、アイラモルトファンからしたらワクワクが止まりませんね。

いろんなアイラモルトランキング

レビュー・評価・ランク

蒸溜所ごとにアイラモルトの特徴を挙げましたが「具体的にどう違うのか」「どのくらい違うのか」というのを明確にするため、さまざまなランキングを作りました。

  1. スモーキーさランキング
  2. 甘さランキング
  3. 酒質の重さランキング

優劣をつけるランキングではなくて、あくまで特徴としてのランキングです。

スモーキーさランキング

このランキングではクセの強さではなく、スモーキーさに絞って順位をつけました。

スモーキーさはフェノール値だけでは判断できませんが、ここでご紹介するボトルは個人的にはフェノール値どおりのスモーキーさです。

1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位
銘柄
アードベッグ 10年

キルホーマン
マキヤーベイ

ラフロイグ 10年

ラガヴーリン 16年

カリラ 12年

ボウモア 12年

ブナハーブン 12年

ブルックラディ
ザ・クラシックラディ
フェノール値 約55ppm 20~50ppm 約45ppm 約35ppm 約30ppm 約25ppm 約2ppm 約2ppm
価格帯 約4,500円 5,000円弱 約5,500円 約7,000円 約5,000円 約4,000円 約4,000円 約4,000円
容量 700ml 700ml 750ml 700ml 700ml 700ml 700ml 700ml
度数 46% 46% 43% 43% 43% 40% 46.3% 50%
熟成樽 バーボン樽 バーボン樽
シェリー樽
1stフィルバーボン樽 バーボン樽 バーボン樽 バーボン樽
シェリー樽
バーボン樽
シェリー樽
バーボン樽
シェリー樽
ワイン樽等
熟成年数 10年 NAS(3~5年) 10年 16年 12年 12年 12年 NAS(約6年)

スモーキーさ=クセ・飲みづらさではなく、単にスモーキーかどうかです。

いのかず
「まだアイラモルトを飲んだことがないという人は、真ん中あたりから飲んでみる」など、1つの指標としてご利用ください。

甘さランキング

アイラモルトはスモーキーなだけではなく、それぞれ複雑な味わいがあり、その中にはふくよかな甘さがあるウイスキーもあります。

このランキングでは甘さの順位と、甘さの種類を紹介します。

1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位
銘柄
ブルックラディ
ザ・クラシックラディ

ブナハーブン 12年

ボウモア 12年

ラガヴーリン 16年

カリラ 12年

ラフロイグ 10年

アードベッグ 10年

キルホーマン
マキヤーベイ
甘さの種類 ハチミツ ドライフルーツ ドライフルーツ ナッツ キャラメル 麦   バニラ・麦 バニラ 
価格帯 約4,000円 約4,000円 約4,000円 約7,000円 約5,000円 約5,500円 約4,500円 5,000円弱
容量 700ml 700ml 700ml 700ml 700ml 750ml 700ml 700ml
度数 50% 46.3% 40% 43% 43% 43% 46% 46%
熟成樽 バーボン樽
シェリー樽
ワイン樽等
バーボン樽
シェリー樽
バーボン樽
シェリー樽
バーボン樽 バーボン樽 1stフィルバーボン樽 バーボン樽 バーボン樽
シェリー樽
熟成年数 NAS(約6年) 12年 12年 16年 12年 10年 10年 NAS(3~5年)

個人的な感じ方ではあるので、こちらも1つの指標としてお考えください。

酒質の重さランキング

酒質の重さランキングです。味わいの強さは関係ありません。

重めは食後、軽めは食前・食中に向いています。

1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位
銘柄
ラガヴーリン 16年

ラフロイグ 10年

ボウモア 12年

ブナハーブン 12年

ブルックラディ
ザ・クラシックラディ

カリラ 12年

アードベッグ 10年

キルホーマン
マキヤーベイ
質感 どっしり重め 豊かでリッチ リッチでふくよか 濃厚 スムース ライトでなめらか パンチは強いが軽め サラサラ
価格帯 約7,000円 約5,500円 約4,000円 約4,000円 約4,000円 約5,000円 約4,500円 5,000円弱
容量 700ml 750ml 700ml 700ml 700ml 700ml 700ml 700ml
度数 43% 43% 40% 46.3% 50% 43% 46% 46%
熟成樽 バーボン樽 1stフィルバーボン樽 バーボン樽
シェリー樽
バーボン樽
シェリー樽
バーボン樽
シェリー樽
ワイン樽等
バーボン樽 バーボン樽 バーボン樽
シェリー樽
熟成年数 16年 10年 12年 12年 NAS(約6年) 12年 10年 NAS(3~5年)

酒質が軽めのほうが飲み疲れしないので、スッキリと飲みたいときは軽めの酒質を選びましょう。

まとめ:アイラモルトにはそれぞれ強烈な個性がある

まだアイラモルトを飲み慣れていない人はスモーキーさばかりが目に付きがちですが、実は複雑な味わいがあり、それぞれ異なった個性があります。

  • クセの種類
  • 甘さの種類
  • 飲み口の違い
  • ピートの強さ
  • パンチの強さ

これらは銘柄ごとにハッキリとした違いがあります。

かなり好みが分かれるジャンルだからこそ、好きなものに出会ったときは熱狂的なファンになることでしょう。

いのかず
自分にピッタリのアイラモルトが見つかるといいですね。
いのかず

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