IT/イット THE END "それが見えたら、終わり。"
IT THE END 観ました。
人は記憶にすがる。
27年後の、デリーの街で行方不明事件が発生した。保安官となったマイクは”それ”の復活を悟り、血の誓いを立てたルーザーズクラブを招集する。そして、”それ”と再び戦い始める。
始めに思ったのは、ベバリーがひどい目にあった父親と同じような男と結婚していたこと。過去にトラウマを受けたのに、その人と似たような人と結ばれるというのは、映画でよく出てくる気がする。
ルーザーズクラブの7人はそれぞれ成長した姿を見せてくれる。コメディアンに、一流企業の社長、脚本家、リスクマネジメント、保安官など。昔の面影を残したまま、自分の性格が活きる職業に付いている。ベンだけは太っていた少年期から、見違えるように痩せ、ハンサムな社長になっていた。この同窓会を観ているだけでも、かなり楽しめるのだが、ITが邪魔をしてくる。
話がかなり壮大になっていて、SFな設定が登場している。シャカピアー族の工芸品にそれぞれの思い出の品を入れ、燃やすことで、ITを封じ込めるという。そのために、ルーザーズクラブは少年期のそれぞれの思い出の品を探すため別行動にでる。そして、ルーザーズクラブのそれぞれは自分自身のトラウマと向き合うことになる。
ITはホラー映画というよりも、ビックリとかビジュアル的な恐怖の詰め合わせって映画で。6人それぞれが自分の思い入れのあるものを探す。つまり、それぞれがそれぞれの恐怖を掘り起こす。特にビックリしたのは、ベバリーの実家の老婆の変身した衝撃的ビジュアル。老婆がハッスルして、本気でビジュアルが怖いけどなんか笑える。6回もビックリさせられると知って、身を小さくして観てた。
一番嫌なグロビジュアルは、中華料理店のシーンで、赤ちゃんの顔のついた蜂の胸と腹みたいなやつ。あれが一番、生理的に受け付けなかった。
シャカピアー族の儀式をするも、ITを封じ込めることはできなかった。そして蜘蛛の姿に巨大化したITと対決することになる。ITは自分自身の恐怖そのものだから、怖くないと思い込むことで初めて闘うことができる。ITに対して、お前は弱いとか怖くないとか言い続けることで、ITをどんどん小さくさせ、最後に葬るのであった。この辺りは正直、よくわからなかった。それでも、やはりルーザーズクラブの存在があったからITに立ち向かうことができたのだ。