また鍋の季節がやってきた。この頃は、鍋と云えば個人的に「鴨鍋」が先ず思い浮かぶ。昨年は結局、鴨鍋は食べず仕舞で、今年の1月に、越谷の「大花亭」に行って以来となる。
越谷には、知る人ぞ知る鴨場(埼玉鴨場。詳しくはこちら)がある。宮内庁が管理し、海外の賓客を接待する場になっているそうで、一般にはなかなか入るチャンスは無さそう。それでもその鴨場があることで、越谷は「こしがや鴨ネギ鍋」をご当地グルメとして大々的にPRしている。今回もその尻馬に乗って、越谷の店にやってきたという次第。
宮内庁が管理する、もう一つの鴨場(新浜鴨場)がある千葉・市川では、そんなPRはしていない様子。ちなみに日本には、宮内庁管理外の鴨場が、あと3つあるそうである。全くどうでも良い話だが、越谷の鴨場市川の鴨場をGoogle Mapで見較べてみると、引き堀の形状など、気持ちが悪い程、瓜二つである。話が逸れた。
以前、カミさんが呑み会に使ったと云う「鈴真」は、越谷駅から歩いて7、8分の距離。「大花亭」の看板が見えたら右に曲がり、暫く行った左側。辺りは全くの住宅街なので、極めて閑静。もうとっぷり暮れてしまったので、店の大きさは判り難いが、宴会も出来るとなれば、それなりに大きな割烹料理店の様である。入口が2つあり、手前を入るとカウンター席があり、そこが我々の席だった。気さくな女将さんが応対してくれる。
先ず、生ビール(中ジョッキ550円税込、以下同様)と共に、鴨ねぎ鍋(2,300円×2人前)を注文。鴨葱鍋以外に、すっぽんやあんこうの鍋もあるらしい。今夜は冷えるが、この中は暖かいのでビールが美味い。付き出しは、ふぐ皮の酢の物。こういうところが、普通の居酒屋とはちょっと違うなあ。プリプリだ。
鍋以外に、ホウボウの刺身(800円)、アンコウ胆和え(700円)、クワイせんべい(480円)を頼んでみた。あんこう胆和えは、あんこうの身の部分と、あんきもを味噌和えしたもの。いやー、美味い。こりゃ、ビールじゃない、酒だ。酒は、山梨の地酒「春鶯囀」(700円/一合)をいただこう。春の鶯の囀りも待ち遠しいかも知れないが、とりあえず冬の鴨の鍋だ。
ちょっと変わったのは、クワイせんべい。云わば、ポテトチップのクワイ版だが、クワイのホクホクさと苦味が程良い。クワイそのものは、正月料理用しか出回らないし、そもそも買う人も少ないので、取り寄せになる、と女将。その点では最早、これは珍味の部類。マレーシアに居たときは安かったので、山ほど買ってポテトサラダ風にして喰ったが、日本ではとても真似が出来ない。
やがて、鍋が出来上がり。この店の自慢は、鴨肉のつくねのようだ。ほぼ一年ぶりの鴨葱鍋。良い出汁が出ている。2人で2人前は十分過ぎる量。鴨葱焼きも喰いたいところだったが、ちょっと無理か。でも満足、満足。
何れ、越谷の「こしがや鴨ネギ鍋」をすべて喰ってみたい。次はどこへ行くか・・・

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鈴真のHP: こちら