米坂線沿線 : 山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

米坂線沿線

3日目は、シュラフ等は切合小屋にデポさせて貰い、3時45分に出発。もう既に東の空は濃いブルーからオレンジへのグラデーション、まだ明けの明星が輝いている。丁度その下には米沢の街灯り。この眺めは、この時間にここにいる者だけの特権。今日は快晴だ。思ったよりも冷え込まなかったが、程々の気温で気持ちイイ。
流石に足元はまだ暗いので、ヘッドライトが必要。途中、雪田を横切るところがあり、まだ雪面がカチカチ、ちょっと神経を使う。ライトを脇に向けると、チングルマがちょうど花盛りで目を止める。この辺りは花畑のようだ。
唯一岩場がある御秘所姥権現辺りで、もうすぐ日の出。振り返ると大日岳がモルゲンロート。得も云われぬ眺めで、暫し見惚れる。太陽は、朝日連峰の上から出て来た。稜線歩きは早起き早立ちするに限る、と改めて感じる。飯豊山山頂には6時に到着。ここまで来て初めて、飯豊連峰の山々を見渡すことが出来る。彼方まで行く機会はいつ来るのか。
途中、高山植物に魅せられなかなか歩みを進められないが、それでも切合小屋には8時15分に戻ってきた。デポした荷物を回収し、後ろ髪を引かれつつ下山開始。登りは7時間掛かったが、やはり下りは速い。ゆっくり下っても5時間足らずで大日杉小屋に戻ってきた。
間も無く、宿の送迎車が到着。すると運転手が発泡スチロールの箱を差し出す。開けてみれば、氷に埋まった缶ビールが5本現れた。予めなおちゃんが宿に強請ったせいだが、それでも現実に目の前に出て来ると感激。早速、キンキンに冷えたビールで乾杯。とうとうパンドラの箱を開けてしまった気分。
また宿に戻ったら、風呂へ。さっぱりしてまたビール。やはりエアコンは効いていないようなので、との~のクレームにより部屋を変えてもらう。助かった。更に夕食時に、との~が冷えた一升瓶を差し入れてくれた。一昨日、昨日は何かと暑かったが、稜線歩きといい、迎車ビールといい、エアコンといい、今日は一転クールダウンで、大満足だった。

093 【第3日目】米沢の街の灯り。3時30分
094 ちっとも寒くない。3時54分
095 朝の雪渓はちょっと硬い。
096 陽が出てなくてもチングルマはしっかり咲いている。
097 陽が出ないうちになるべく先へ進みたい。
098 雪渓の縁がモルゲンロート。
099 吾妻連峰、安達太良山、会津磐梯山。
100 蔵王連峰の上から陽が出るようだ。
101 朝日連峰の向こうに鳥海山が見えている。右端はおそらく月山。
102 姿を現した大日岳。
103 初めて飯豊山山頂も見えた。
104 シャチの胴体模様のようだ。
105 草履塚に到着。4時38分
107 胸を弄るこのちゃん。
108 もう太陽は水平線から上がっているはず。4時38分
109 タカネマツムシソウ。
110 オオハナウド越しに。
111 いい感じになってきた。
112 刻々と空の色が変わるので、先に進めない。
113 もう少し。
116 見とれてしまう。
117 陽が出た。4時42分
118 大朝日岳と西朝日岳の間から出たようだ。
119 大日岳の左、牛首山に光が当たった。
121 岩場が見えてきた。
123 この界隈では唯一の岩場。
124 少しだけ、眺めに気を取られている訳にはいかない。
125 最後は幅が狭い。
126 でも鎖に頼るほどでもない。
127 だいぶ日が当たってきた。
130 見ていてきりが無い。
131 モイワシャジン。
132 暑くないのでいい気持ち。
136 真昼間だったら暑そうな径だが、今は快適。
138 辺りは花園。
139 もうだいぶ来た。
140 さらに高度を稼ぐ。
143 飯豊山山頂も近い。
144 山頂に5人ぐらいいる。
145 こんなに親切な標識がある。
147 飯豊山と大日岳の間に、弥彦山や角田山、新潟市街、佐渡島。
149 飯豊山と飯豊連峰の山々。
150 山頂直下はゼンテイカとヒメサユリの花園だった。
153 飯豊山頂に到着。5時59分
154 思った以上に佐渡島が近い。
155 飯豊本山からはまさに稜線漫歩。
156 記念撮影。
157 切合小屋の弁当。
158 ほぼ、塩分補給に特化。
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164 本山小屋に戻ってきた。6時37分
165 会津盆地と猪苗代湖。
169 大日岳とタカネマツムシソウ。
170 大日岳とミヤマシシウド。
171 大日岳とキタヨツバシオガマ。
173 なかなか去り難い眺め。
176 少々高度感があるところ。
178 ミヤマアキノキリンソウが多い。
180 クルマユリ。
181 花の写真に一生懸命。
182 中ほどの岩山は御神楽岳、その奥は越後三山らしい。
184 象里塚の下り。7時52分
187 切合小屋とテン場が見えてきた。
195 咲いているのはリョウブぐらい。
188 早朝と比べると雪が緩んできた。
198 ザンゲ坂。12時51分
200 それに長いので重い。
203 しかも暑い。
204 ガクアジサイが癒してくれる。
205 大日杉小屋が見えた。13時18分
206 無事帰還!9時間半掛かりました。
207 宿の送迎車運転手から渡された。
208 パンドラの箱だった!
209 キンキンに冷えてました!サイコー!!
210 宿に着いたら先ず風呂。
211 風呂から上がったらやっぱりコレ。
212 夕食。冷えた一升瓶!
213 お疲れ様でした!
214 一昨日の料理と違うのがうれしい。
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2日目は切合(きりあわせ)小屋まで、コースタイムで7時間の行程。頑張れば本山小屋まで行けないことも無かったが、3日目を麓の「いいで白川荘」に泊まる予定にしたので、切合小屋で十分なのだ。これも大人の余裕である(山行記録はこちら)。
午前5時前に「いいで白川荘」を送迎車でスタートし、大日杉小屋で下車。駐車場だけでなく、手前の取り付け道路にも路上駐車が溢れている。マイカー族は東京を夜半に出発し、未明から登り始めれば、小屋に1泊だけで東京へ帰ることも出来るのだろう。
5時30分に出発。今日も朝から暑い。地蔵岳に着くまでにたっぷり汗を掻いたし、水も一杯飲んだ。こんなに汗を掻いたのも珍しい。汗を拭いたタオルが、休む度に(隊長の如く)絞る必要があるほどだ。こんな調子では、小屋に着くまでに持ってきた水が無くなりそうだ。
地図によれば、途中に水場(目洗清水)があるとのこと。ここかなと行ってみると、随分と下らなくてはならない。でもそこには冷たくて美味い水がコンコンと湧いていた。お蔭ですっかり生き返った。この先は森林限界を越えていて、稜線漫歩気分。渇きが癒されると気持ちも蘇るから不思議だ。
切合小屋の手前で、最高峰の大日岳が見える場所があったが、残念ながら山頂には雲が懸かっていた。あそこまで行くにはもう1泊が必要、遥かな山だ。切合小屋には12時半過ぎに到着。休みを含めてコースタイム通りだった。受付を済ませたら缶ビールを買って乾杯。雪渓の雪でいい具合に冷えていた。ここはトイレ(小屋専用ではなく公衆用)が何と水洗式だ(翌日知ったが、この上にある本山小屋も水洗式)。水は天水らしい。東北の山小屋も進化している。
寝床は小屋の2階、暑くてとても居られないが、外も日向だったら同じ。皆、日陰になっている小屋の壁に沿って時間を過ごす。夕食はカレー。ここはそもそも避難小屋なのに、常駐管理人がいて、ちゃんと食事が出るのは有難い。でも食堂が無いので、やはり外のベンチに座って喰った。なかなか美味かった。

025 路駐の車がいっぱいだった。
026 立派な大日小屋。でもひと気が薄い。
027 さて張り切って行こう!5時30分
029 ザンゲ坂。
032 尾根歩き。気温は高い。
034 アキアカネが飛び交っている。
033 1回目の休憩。早いけど水分補給が必要な状況。6時9分
039 何処が見えているのか判らない。
041 右手に朝日連峰。
043 だまし地蔵を越えたら飯豊本山が見えた。
044 こちらもようやく見えた地蔵岳。
046 振り返ると端正な山容は会津磐梯山。
047 径の両脇はきれいに刈られている。
048 左奥は吾妻連峰。
051 近く見えるが、ルートは左を大きく迂回する。
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054 雄大な眺め。
056 ハクサンコザクラとチングルマ。
059 アオノツガザクラ。
061 終わりかけのタカネマツムシソウ。
063 標高1,600mを超えた。
067 切合小屋クローズアップ。
069 ここでも雪解け水を飲んだ。
074 ヒメサユリ。
075 高山でこの色はヒメサユリだけ。
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077 こんなところ。
080 稜線に出た。
081 大日岳はガスの中。
082 もう切合小屋は目の前。12時34分
084 大日岳に向かう稜線には雪が豊富。
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086 切合小屋前で待望のビール。
087 2階は暑い。
088 小屋から望む草履塚と飯豊本山。
090 夕食はカレー。小屋の外で喰う。
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今回の飯豊山ツアーは、あれこれ考えた挙句、3泊の豪華旅となった。1泊目が麓の旅館、2泊は山小屋とすると、その足で東京まで帰ることは可能だが、それなりに強行軍だし慌ただしい。学生の分際ならばいざ知らず、折角なのでもう1泊してゆっくり帰るのが大人の山旅というものだ。
ということで、今回は麓の旅館に2回泊まることにした。選んだのは白川温泉にある「いいで白川荘」。もっと登山口近くにいくつか農家民宿があるようだったが、登山口や最寄り駅への送迎をしてくれるというので、「白川荘」に決めた次第。白川温泉といっても、この宿1軒しかない。正確には旅館ではなく、第3セクターの株式会社緑のふるさと公社が運営する公共宿泊施設ということになる。固定資産は西置賜郡飯豊町が保有しているようだ。
「あゆ茶屋」からはまた往路と逆に、荒砥駅から山形鉄道フラワー長井線で今泉駅に戻り、そこから送迎マイクロバスで「白川荘」に着いたのが16時ちょっと前。館内の案内を聞いて部屋割が決まったら、早速、風呂場へ向かう。
日帰り入浴客もそれなりに来ていた(入浴料は450円とのこと)。若者が多いのは、近所にキャンプ場があるせいだろう。日帰り温泉が近くにあるキャンプ場なんて、我々の学生時代には無かった気がする。記憶にあるのは、立山・雷鳥沢キャンプ場に泊まって、雷鳥沢ヒュッテへ風呂に入りに行くぐらいだ。奥多摩キャンプ場でBBQをやった記憶はあるが、多分その頃は「もえぎの湯」は無かった。
さっぱりした後は、自動販売機で缶ビールをゲットし、部屋に戻ってグビッとやった。それにしても暑い。ちっともエアコンが利かない。窓を開けたいが、網戸が無いので虫が入って来そうで我慢する。陽が沈んでからも暑くて、布団に入ってからも寝苦しかった。何しろ、布団は羽毛布団しかないのだ。

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017 米沢に戻り、宿の送迎車に乗る。
018 宿の部屋からの眺め。川で水浴び、気持ちよさそう。
019 夕食は18時から。
020 明日の頑張りに乾杯。
021 盛沢山な夕食。
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022 ビールの後はこれをやった。
023 【第2日目】出発の朝。
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024 ここから大日杉小屋までは宿の送迎車で。
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