3日目は、継桜王子から熊野本宮大社までの旅。でも最初、小広峠までの約1時間は舗装道路を歩かざるを得ない。せっかく世界遺産にしたのだから舗装道路は止めにして(車道は並行して別に造るなどして)むかし道を復元して欲しい。このままでは、海外からやって来たハイカーだって興ざめするだろう。こういうことに金を掛けても文句を云う奴(政府・自治体のやること為すことに全て噛み付く輩も一定数いるけど)は少ないはず。観光庁(の所掌だろうか?)の腕の見せ所ではなかろうか。
3つの峠(草鞋峠、岩上峠、三越峠)越えが今日前半のヤマ場で、広葉樹林では紅葉もそこそこ色付いていて気分が良い。天皇や上皇の行幸/御幸に随行する人々(輿とかを担いでいた駕輿丁はそれどころではなかっただろうが)も、こんな眺めを見たのだろうかと、ちょっとだけ平安時代へトリップ出来る。
峠越えが終わればあとは基本的には下り坂。発心門王子を過ぎると急に観光客が増えて来て、スピリチュアル的な雰囲気はすっかり消え失せる。やがて熊野本宮大社に到着。ここにもそれなりに観光客はいるけれど、さすが熊野信仰の本家に相応しい、荘厳な佇まいだった。
この先も中辺路は続くが、我々はここで終了。さて何処かでビールでも呑むかと門前の店を物色する。ところが何れの店もビールを置いている感じが無い。ノンアルの看板が出ていたカフェがあったのでここだったら普通のビールもあるだろうと入ったら、ノンアルしか置いていないだと。鰻屋だけは確認しなかったが、鰻屋に入ってビールを呑むだけ、とは出来ない(かといって夕飯前に鰻を喰う訳にもいかない)ので泣く泣く見送った。
結局、そのままバスに乗り、川湯温泉にある今宵の宿「大村屋」に到着。2階の部屋にリュックを置き、1階の風呂場で汗を流す。さっぱりしたら食事処へ行き、生ビールをゲット。部屋に戻って漸く喉を潤すことが出来た。やれやれ、今日はビールまでが長かった。

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