今日は何故だか無性に炒飯が喰いたくなり、適当に歩けば何処かで中華料理店に当たるだろうと、犬も歩けば棒に当たる的に、とりあえず当て所もなく歩いていく。すると、偶々目の前に現れたのが「四季煲坊」だった。ここは期待できる。前回は2022年9月だから、もう1年経ってしまった。 
カウンター席は埋まっていたが、4人掛けテーブルが空いていたのでそこに収まる。ざっとメニューを眺めてから、揚州炒飯(880円)なるものを注文。ちょっと時間が掛かって出てきた。作るのに苦労したのか。見た目、普通の炒飯とは少々違う。「揚州炒飯」とは何か紐解くと、2015年に江蘇省揚州市が基準を制定していると。曰く、
①或る一定のランク以上のコメを使うこと、
②決められた手順で炒めること、
③鶏卵を3個から4個使用すること、
④ナマコや鶏肉以外に、中国ハム、干し貝柱、片栗粉をまぶした川エビ、干しシイタケ、タケノコ、グリーンピースを用いること、
⑤米飯が粒立ち透き通っていること、
⑥赤、緑、黄色、白、オレンジの色彩が明快かつ調和していること、
⑦風味があり、適度な歯ごたえがあること、
⑧チャーハン特有の香りがあること、
と実に細かく決められている(でも判定基準が判り難いものもある)。それに結構、高価になりそうだ。そこで、ここの店の炒飯を照らし合わせるとどうかと云えば、①と②は不明なのでさておき、③は恐らく3個も入っていないかも知れないけどとりあえず〇、④と⑤はそんなことはない、⑥は〇、⑦と⑧はややオマケで〇。ということで、まあ揚州風炒飯と云うところだろうか。
パッと見で気が付くのはやはり⑥の通り、カラフルである。それ以外の印象としては、油が多めだがしつこくなく、かつ香りに特徴はないのでたぶんラードは使っていない様子。何故か銀杏が入っていることで、揚州らしさを勝手に演出しているような気はする。何よりも味は悪くないし、880円では文句は云えない。でも一度機会があれば、なんちゃって揚州炒飯ではなく、正統派の揚州炒飯を喰ってみたい気はする。でも正統派はどこで喰えるのだろうか?日本で喰えるのか?
独断的総合評価(満点は★5つ):★★★★

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