igaigaの徒然読書ブログ

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読んだ本の感想を気ままに書く読書ブログ。時々映画鑑賞。

買った本 3月9日

「檜垣澤家の炎上」 永嶋恵美



本当は9日以降もどこかで本を買って、
まとめてブログに上げようかと思ったんだけれど、
なかなか欲しいと思う本がなくて結局この1冊
になってしまった・・・

会社とか家だと単行本とか、他分厚い本でもいいんだけれど、
お出かけするときは文庫がいいのよねー。

旦那と食事しに行き、待っている間とかね。
旦那は新聞を読んだりするので、その間わたしは
文庫本をいそいそと・・・(笑)

後は美容室!!!
最近はタブレットとか渡されて「どうぞー」と言われますが、
どうせなら本がいい。
で、さすがに美容室とかだと借り物の本とか、大きい本は
不向きと思ってます。

・・・やっぱり文庫本も必要なのです。

割と厚めな本ですが楽しみです ^^

「口外禁止」 下村敦史



口外禁止 下村敦史

パッとしない大学生の元に突然、「プロデュース通りに行動すれば、人生うまくいく。」というメールが届く。半信半疑で従った結果、彼の日常は急速に好転し始めるが、ある日不可解な事件に巻き込まれて…



面白かったですね。
っていうか、怖いよ。
モロモロ。
自分に自信のない恵介がAIを使って、人とコミュニケーションを取れる
ようにプロデュースされていくっていう話。

読んでてものすごく「出来すぎ」感を感じるんですが、
読み進めていくと、それにもやっぱり仕掛けがあって。

仕掛けと言えば、恵介が信じることにした、AIによるサッカーの勝敗予想。
この仕掛けにめっちゃ驚いた(笑)
どこがAIなのか。

でも、本当にこの間まで「SNSが進化しすぎて怖い」と思ってたけれど、
今度は「AI」だもんねー。
AIなんて正直わたしは何もわからない。

先日、吉本ばななさんの本が生成AIに勝手に書かれて電子書籍として
発売されてたのを知った吉本ばななさんが差し止めたとか。

ビックリするよね。
作家さんへの冒涜っ!!

ロペもね・・・・
ちょっと可哀想なところもあったかな。

「追跡」 伊岡瞬



追跡 伊岡瞬

東京都武蔵野市で住宅一棟が焼ける火災が発生。焼け跡からは、その家に住む志村潔(69)とその息子夫婦と見られる男女三人の遺体が見つかる。単なる住宅火災に見えたが、夫婦と見られる遺体の死因は焼死ではなく、刺されたことによる失血死であった。しかも現場からは、“息子夫婦”の子供と見られる小学生が消えていた。一体この火事で死んだのは何者か?そして子供の行方は?



5年前に読んだ「冷たい檻」という作品があるのですが、
こちらに登場してた樋口が本作にも登場します。

だから・・・シリーズもの?

分からん。冷たい檻の記憶がない。

そのせいか、読み終わった後に「樋口って結局何者?」という
疑問が残ってしまった・・・
冷たい檻を読むと分かるシステムのようですが・・・

確かに読んでても一番つかめないのが樋口だったなぁ。

みんな裏切り者ばかりで、誰が誰なのか。
ついでに言えば、一人の小学生を狙う人、守る人、追う人、
どれがどの組織だか、ちょっと分かりづらいところはありました。

登場した刑事2人も主役かと思いきや、そうでもないみたいだし。
そして、「赤井」がどうのって臭わせておいて何もなし??

樋口に関しては「冷たい檻」を読むと分かるらしいので
そっちを再読候補にあげておこう。

「禁忌の子」 山口未桜



禁忌の子 山口未桜

救急医・武田の元に搬送されてきた、一体の溺死体。その身元不明の遺体「キュウキュウ十二」は、なんと武田と瓜二つであった。彼はなぜ死んだのか、そして自身との関係は何なのか、武田は旧友で医師の城崎と共に調査を始める。しかし鍵を握る人物に会おうとした矢先、相手が密室内で死体となって発見されてしまう。自らのルーツを辿った先にある、思いもよらぬ真相とはー。過去と現在が交錯する、医療×本格ミステリ!第三十四回鮎川哲也賞受賞作。



医師の方が書かれた本ということなので、心肺停止した
人に対する医療行為のシーンではリアリティがありました。

実際はよっぽどじゃない限り「あ・・・死んでる。警察を呼んでくれ」
なんて場面はほとんどなく、その場で出来ることを出来る限り
行うようです。カッコいいな。

この本はタイトル通りの本でした。
わたしも妹がいますが、学生時代とか、同じ日に同じバッグを買ってきた。
なんてこともありましたね。
あれは不思議だよなぁ。
趣味が一緒なのか!と。

今は推している芸能人等は違いますが(私に推している芸能人がいない)
バッグの趣味は相変わらず同じです。

それを思い出した今回の本。
知らなかったとはいえ、武田にとってはキツい事実だよな。
それでも、そのまま先に進んでいくんだろうけれど。
って行くしかないよね。
今更。

「ミアキス・シンフォニー」 加藤シゲアキ



ミアキス・シンフォニー 加藤シゲアキ

ぬいぐるみにしか本音を吐露できない少女、生真面目な大学教員、人との関わりに自信がない弁護士、気軽に付き合う相手を変える青年、何か謎をかかえていそうな料理人、離婚した夫婦…あなたのそばにもきっといる、登場人物たちが奏でる心情のハーモニー。“愛”について、立ち止まって考えたくなる傑作誕生!an・anの人気連載がついに書籍化!大学や和食屋を舞台に、ひとつの場面を異なる視点からたどっていくうちに交錯していく登場人物たち。そして物語の中心人物がわかったとき、さらなるシンフォニーが奏でられるー。あなたにとって、愛、とは何ですか?



an・anに連載されてたようです。
an・an世代を読者に取り込もうとするなんて・・・
そちもやるよのう。
と、素直に感心してしまいました。

新しい読者を掴みにかかっているな。この人。

ということで、内容もan・anを読む世代が好きそうな「愛」について
がテーマ。内容も20~30代くらいがターゲットだったかな。
面白かったですけれどね。

ただ甘いだけの話ではなく、いかにも現代っ子で恐れを知らない
まりあの危なっかしさもあったりね。

あじさい食べる人とか聞いたことないし。
バカは死ななきゃ直らないと聞きますが、
文字通りの事を実践しなくてもよろし。

「老いはヤケクソ」 佐藤愛子



老いはヤケクソ 佐藤愛子

祝一〇一歳!なるようになれって、開き直ったら楽になりますよ。百嫗の老いの境地とは?最新の語り下ろし。



書く力と気力がなくなってしまった佐藤愛子さん。
それでもインタビューとなるとなかなかユニークなことを言われます。

国会を見ても何を言っているか分からないが(聞こえないというのもある)、
ハゲた頭を見て、「ハゲにもいろいろあるんだな」と思ったりしたみたい(笑)

老いはヤケクソ
ヤケクソというのは文字の通り「焼けた糞」だそうで(笑)

途中からは自分の家族や、仲間の思い出を話してました。
これはきっと過去に掲載された何かからの抜粋なんだろうね。

佐藤愛子さんのお兄さんが「ちいさい秋みつけた」や「リンゴの唄」を
作詞した人だったというのは初めて知りました。

お父さんもお兄さんも規格外の人です。
お兄さんは自他ともに認める不良だったようで・・・
それが、大人になってから「ちいさい秋みつけた」だよー。

人生どこで何がどうなるか分からないなと思いました。

「楽園の楽園」 伊坂幸太郎



楽園の楽園 伊坂幸太郎

これはディストピア小説か、ユートピア小説か?大規模停電、強毒性ウィルスの蔓延、飛行機墜落事故などが立て続けに発生し、世界は急速に混乱に陥った。これらすべての原因は謎の人工知能『天軸』の暴走と考えられた。五十九彦、三瑚嬢、蝶八隗の選ばれし三人は、人工知能の開発者が描いたという巨大な樹の絵画『楽園』を手掛かりに、暴走する『天軸』の所在を探る。旅路の果てには、誰も想像できない結末が待ち受ける。壮大で、不思議で、だけど皮肉なアドベンチャー。



絵本的な、でも、話は重かった。
読み終わるのはあっという間なのですが、
理解できたかとなると1回ではちょっと難しい。

三瑚嬢と蝶八隗の会話にくすりと笑っていては
多分ダメなんだろうなぁー。

でも、セイタカアワダチソウの脅威はわかるわ。
外来種で、わたしが住む田舎に浸食してます。
田舎だから浸食してきているのか??

確かにヒトが世界のすべてと思っている部分が
ある私ですが、実際にヒトの世界が終わっても
全ての世界が終わるわけではないというのは
その通りなのかもしれませんね。

「午後のチャイムが鳴るまでは」 阿津川辰海



午後のチャイムが鳴るまでは 阿津川辰海

昼休みの完全犯罪にご用心!?



面白かったですね。
これって、全部とある1日の昼休みの出来事っていうんだからすごいな。
超人すぎ。

ただ、消しゴムを使ってポーカーをするバカバカしさがたまらない。
これが高校生だよね。
トランプ持ってきた方が明らかに早いのに、先生に見つかるとヤバいから
ってことで、ごまかしの利く消しゴムを使う。
男子生徒だけでやるから、1人3~4個消しゴムをもって52個使って・・・
固まらないようにと、♡、♠、♦、♧も平等にいくように・・・

このしょうもなさがいかにも高校生っぽくて好きでした。
とある1日といっても、決勝戦がとある1日の昼休みってことか。

1話目の生徒会長にも度肝を抜かれましたが・・・

高校の時って、昼休みに抜けたくなるのってなんでだろうね。
で、学校は禁止するんだよね(笑)
わたしがいた高校もそれなりに駅の近くだったから、
食べる気になれば、食べるところがたくさんあったんだけれど、
やっぱり禁止でした。はい。

「みんな蛍を殺したかった」 木爾チレン



みんな蛍を殺したかった 木爾チレン

京都の底辺高校と呼ばれる女子校に通うオタク女子三人、校内でもスクールカースト底辺の扱いを受けてきた。そんなある日、東京から息を呑むほど美しい少女・蛍が転校してきた。生物部とは名ばかりのオタク部に三人は集まり、それぞれの趣味に没頭していると、蛍が現れて入部を希望し「私もね、オタクなの」と告白する。次第に友人として絆を深める四人だったが、ある日、蛍が線路に飛び込んで死んでしまう。真相がわからぬまま、やがて年月が経ち、蛍がのこした悲劇の歪みに絡めとられていくー



今の世の中、簡単に「殺しちゃう」とか「死ね」とか多いなぁと。

今回は東京から転校してきた蛍が生物部へ入部したところから
歪んでいく話でした。
どうやら蛍は本当に生物が好きだったようですが、生物部の実態は
オタク部と言ってもいいような感じだったらしく。
オタク部の3人はそれぞれ問題を抱えてました。

一見すると、この3人の大切なものを奪ったように見える蛍
ですが、栞は特に奪われたという気持ちもなかったみたいだし、
桜に関しては、完璧に彼女が悪く、そして雪に関してはスタートは
偶然かなと。

雪の母親と栞の母親がモンスターでうんざり。
ついでに言えば、蛍の妹もヒドいね。

雪の双子の姉妹である六花は最大の理解者だったのに。
残念。
ただ、蛍も病んでるよね。チョコにあんなものを混ぜるとか
ちょっと彼女も壊れてる。

「育休刑事」 似鳥鶏



育休刑事 似鳥鶏

県警本部捜査一課・秋月春風巡査部長。生後三ヶ月になる息子・蓮くんのため、男性刑事としては初の“育休”に挑戦中。それでも事件は待ってくれなくてー。お人よしの刑事と動じない見習いは難事件を解決できるのか!?前代未聞、予測不能の本格ミステリ!

目次
人質は寝返りをする/瞬間移動のはずがない/お外に出たらご挨拶



育児シーンがリアルで、似鳥さん子供出来た?パパになった?
それとも、身近にいる??
と、思うくらいリアルを感じました。
大荷物になることや、可愛いだけじゃなく、時にイラっとするときがあること。

荷物に関しては、確かにこれは子供がいる人じゃないと
分かりづらい箇所もあったり。
なるほどなぁーと思いました。

沙樹さんの職業についてはなんとなく想像はしてたな。
春風の気の使い方がハンパなく、きっとかなり激務なんだろうと
思ってました。男性が育休取るくらいだからね。

事件はどれも、赤ちゃんだったりベビーカーが登場したり。
育児をしている人じゃないと分からないポイントがたくさんありました。

注釈が笑えるのはいつものこと。
今回は声出して笑ったな。
なんだっけ?青山二郎の逸話。

ある時など、中原は「殺すぞ」といって、中村をビール壜で殴った。同席していた、美術評論家の青山二郎が、「殺すつもりなら、なぜ壜の縁で殴らない」などと怒鳴る



どの場面の注釈か忘れましたが、このワードだけは心に残りました。
記念に取っておこう。