Story
概要
「修理したいのはモノだけじゃなかった。」
お店では修理を受け付けてくれない壊れた家電や服、自転車など、あらゆるものを地域のボランティアが無料で直してくれる、オランダ発祥のリペアカフェ。実は彼らの役目は、モノを修理するだけではない。
離れ離れになった家族の「思い出」、疎遠になりつつある地域の「コミュニティ」、捨てることを前提に成り立つ消費社会の「システム」…
リペアカフェにはどのような人とモノが集うのか?壊れかけた「モノ以上のもの」を直す人々の物語がここにある。
【アムステルダム地域映画祭 ABFF2025 ノミネート作品】
Screening
上映会スケジュール
開催予定
3/1(土)13:30 TAMAサスティナブルアワード上映会 in 東京・多摩(表彰式後14:45から上映)
3/2(日), 3(月)12:00 リペアの庭 衣服リペアと上映会 in 京都市下京区(1回30分ループ上映)
3/8(土)10:30, 14:00, 18:00 ゼロウェイストショップVioletti主催上映会 in 東京・練馬
引き続き日本各地で上映会を予定。随時上映スケジュールを更新中!
開催終了
2025年
1/26(日)12:30, 14:30, 16:30 市民上映会 in 京都・中京区
1/31(金)16:00, 2/1(土)13:00, 2/2(日)13:00 ザ・ファースト・サーキュラー上映会 in 東京・原宿ハラカド
2/8(土)16:00 caesura主催上映会 in 佐賀・唐津
2/16(日)10:00 銀座ソーシャル映画祭主催上映会 in 東京・銀座
2024年
10/29(火)18:00 大川印刷×Circular Yokohama主催上映会 in 神奈川・横浜
11/11(月)19:00 IDEAS FOR GOOD主催上映会 in 東京・田町
11/22(金)19:00 カゼグミ主催上映会 in 茨城・水戸
11/23(土)12:00 銀座ソーシャル映画祭×IDEAS FOR GOOD上映会 in 東京・銀座
11/26(土)18:00 ごみの学校主催上映会 in 京都・亀岡
11/30(土)10:30, 15:00 URL主催上映会 in 東京・水天宮
Introduction
制作背景
あなたの周りに眠っている、壊れたままのものはありますか?
ほつれたニット服、ひび割れたタブレット、小さい頃に遊んだおもちゃ……それぞれに思い出やストーリーがあるでしょう。
しかし、大量生産・大量消費が前提となる社会では、私たちは、気付けばモノが壊れたら新しいものに買い替えるのが当たり前になっています。お店で修理を頼むよりも新品を買う方が安かったり、自分で修理するのが難しかったりすることもあります。
そんな壊れた家電や服、自転車など、あらゆるものを地域のボランティアが無料で直してくれる場所があります。その名もRepair Cafe(リペアカフェ)。
IDEAS FOR GOODが贈る、初のオリジナルショートドキュメンタリー『リペアカフェ』は、そんなリペアカフェ発祥の地であるオランダ・アムステルダムを舞台に、彼らの活動に密着。その中で生まれたコミュニケーションから、私たちの身の回りにあるモノと人との関係性や、真の豊かさを見つめ直します。
2024年7月、欧州では消費者が製品の修理を簡単にするために「製品の修理を促進する共通指令」が施行されました。これによって、テレビ、掃除機、携帯電話など11種類の家電について、購入から最大10年間、メーカーが修理サービスの提供を行うこと等が義務付けられました。
製品の設計段階からごみが出ることを防ぎ、資源を高い価値を保ったまま循環させ、自然を再生していくことを目指す、サーキュラーエコノミー。こうしたシステムを推進する上で、最小限のエネルギーで製品の寿命を伸ばす「リペア」は重要な鍵となります。
日本でも、2024年7月にサーキュラーエコノミーに関する関係閣僚会議が開かれ、リペアを通じた地域活性化やライフスタイル転換の必要性が議論されています。
地球の健康状態を示すプラネタリーバウンダリーが限界を迎えつつある現在。これからもこの地球で幸せに暮らし続けるために、「修復」や「再生」を通じて、どうすれば豊かな社会を築き、ともに生きていくことができるでしょうか。
今こそリペアを通して、モノと人の関係性や、真の豊かさについて見つめ直してみませんか?
Review
レビュー
モノも人も再生し、生きる力を取り戻していく。”生命の再生の物語”だと感じました。(Ecological Memes 共同代表・発起人 小林泰紘)
本来の幸せって何なんだろうって見つめ直したいような人には、是非見て欲しいドキュメンタリーです。(Rinne.bar 代表 小島幸代)
最初から涙が出そうだった。大量生産・大量消費が当たり前の時代に生まれたけど、自分が持っているモノにどんな価値があるのか、どんな背景があるのかを考えて生活したいと思いました。(Sayaka dept. cheering jewelry 伊藤沙也加)
「サステナビリティ」とか「サーキュラーエコノミー」という言葉を使わずに、それを体感し共感できる映画。(日建設計PYNT/『パーパスモデル: 人を巻き込む共創のつくりかた』著者 吉備友理恵)
一本取られました。モノと人が繋がって循環していく仕掛けをどう作っていくのかという事例としてとても刺激的でした。(駒澤大学 青木茂樹教授)
Director’s message
ディレクターからのメッセージ
アムステルダムのリペアカフェを初めて訪れたのは、2022年秋にオランダを旅行しているときのことでした。そこに来ていた車椅子のおじいさんが取り出したのは古い壁掛け時計。故障を調べている修理人を見たとき、「彼らが本当に直しているのはモノだけではなく、思い出なのかもしれない」と私は考えました。
一年後、アムステルダムで暮らし始めた私はリペアカフェでの撮影を開始しました。すると「思い出」だけではなく、孤独が問題となる都市の「コミュニティ」や、競争と消費が無限に拡大していく「社会のあり方」など、多くの「モノ以上のもの」を彼らは“修理”しようとしていることに気付いたのです。本作品では、そうしたリペアという営みから生まれる多様な価値を映そうと試みました。
制作中、私もリペアカフェに影響され、画面の割れたスマホや壊れた腕時計を自分で修理しました。修理という行為には、創造力が試されます。そして、修理をしたら「3年前に買った型落ちのスマホ」が「自分が修理した大切なスマホ」に変わりました。リペアカフェで出会った人たちは、今では大切な友人になっています。
この作品が、自分の身の回りのモノへの見方が変わったり、モノにまつわる誰かのことを思い出してもっと大切に思えたりする、そんなきっかけになれたら幸いです。
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オランダ・アムステルダム在住。デンマークでフォルケホイスコーレ留学やNGO勤務を経験。現地の難民問題を取材した動画がきっかけとなり、現職で映像コンテンツの企画制作を主に担当。本作品では企画、撮影、編集、翻訳全般を行う。アムステルダム大学夏期コースCircular City修了。
Media
メディア掲載
Business Insider Japan 「オランダは「モノを直す」国だった……国内に500カ所以上、リペアカフェとは一体何か」
日経電子版 「『お直し文化』令和に復活の兆し 修理イベント大盛況」
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リペアカフェ上映会を主催してみませんか?
IDEAS FOR GOODでは企業、行政、教育機関、地域コミュニティ向けに『リペアカフェ』の自主上映プランをご用意しています。映画の上映会を通じて、リペアムーブメントを一緒に盛り上げませんか?
・イベントの企画に
・社内研修の導入に
・教育プログラムや講義の一部として
・地域コミュニティ活性化に
ディレクターによる講演や、IDEAS FOR GOODによる研修オプションもございます。資料をご希望の方は以下のフォームにご記入ください。資料のダウンロードリンクをご案内いたします。
上記フォームが開けない場合は、こちらに下記をご記入の上、お問合せください。
「題名」に「リペアカフェ資料請求(お名前)」、「メッセージ内容」に①ご所属先・役職、②電話番号、③映画『リペアカフェ』について知ったきっかけ、④自主上映会の開催を検討されている理由をご入力ください。
企画制作:IDEAS FOR GOOD
協力:Repair Cafe International
監督、撮影、編集、翻訳:瀬沢正人
撮影応援:龍ノ口弘陽、クリエイティブアドバイザー:廣瀬正樹、翻訳補助:吉野有香、Amita Janssen
2024年/オランダ、日本/30分/カラー/英題:The Repair Cafe/日本語、英語、オランダ語字幕