森博嗣全シリーズレビュー
本の雑誌に寄稿した「森博嗣の10冊」原稿を転載します。ちょこちょこブログ用に書き換えてます。あと、そんなにひねったラインナップにはなってないかと。強いていえば『スカイ・クロラ』が入ってないことぐらいかな。大好きな作品ですが、『ヴォイド〜』と…
歌の終わりは海 Song End Sea (講談社ノベルス)作者:森博嗣講談社Amazon精神的なダメージを負いながらも地道でたいして儲かるわけでもない探偵事務所での仕事に明け暮れるうちにその傷が癒えていく主人公小川令子の生き様が描かれていった『イナイ…
君たちは絶滅危惧種なのか? Are You Endangered Species? (講談社タイガ)作者:森 博嗣発売日: 2021/04/15メディア: 文庫この『君たちは絶滅危惧種なのか?』は、リアルとヴァーチャルの区別が曖昧となった未来の社会を描き出していく、森博嗣によるWWシリー…
幽霊を創出したのは誰か? Who Created the Ghost? WWシリーズ (講談社タイガ)作者:森博嗣発売日: 2020/06/18メディア: Kindle版講談社タイガで刊行中の、森博嗣によるWWシリーズ『キャサリンはどのように子供を産んだのか』に次ぐ第…
キャサリンはどのように子供を産んだのか? How Did Catherine Cooper Have a Child ? (講談社タイガ)作者:森 博嗣発売日: 2020/02/21メディア: 文庫講談社タイガで刊行中の、森博嗣によるWWシリーズ『それでもデミアンは一人なのか?』に次ぐ第三巻である…
アンチ整理術作者: 森博嗣出版社/メーカー: 日本実業出版社発売日: 2019/11/08メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る森博嗣氏の新刊である。今回のテーマは「整理術」──というが、長年森氏の日記を読んでいる人からすれば当然わかるよ…
神はいつ問われるのか? When Will God be Questioned? (講談社タイガ)作者:森 博嗣発売日: 2019/10/23メディア: 文庫講談社タイガで刊行中の、森博嗣によるWWシリーズの、『それでもデミアンは一人なのか?』に次ぐ第二巻である。書名に巻数表記もないし、…
それでもデミアンは一人なのか? Still Does Demian Have Only One Brain? (講談社タイガ)作者: 森博嗣出版社/メーカー: 講談社発売日: 2019/06/21メディア: 文庫この商品を含むブログを見る森博嗣によって講談社タイガで刊行されていた、人間の生殖行為によ…
悲観する力 (幻冬舎新書)作者: 森博嗣出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2019/01/30メディア: 新書この商品を含むブログを見る「悲観」についての本である。著者は作家の森博嗣氏。この書名を見た時、「ああ、これは(森氏が書くのに)ぴったりだなあ」と思った…
人間のように泣いたのか? Did She Cry Humanly? (講談社タイガ)作者:森 博嗣発売日: 2018/10/24メディア: 文庫森博嗣による、人間による子供がほとんど生まれなくなり、人工知能などの電子知性が人間を遥かに上回る能力を発揮しはじめたばかりの状況を研究者…
天空の矢はどこへ? Where is the Sky Arrow? (講談社タイガ)作者: 森博嗣出版社/メーカー: 講談社発売日: 2018/06/22メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る細胞を入れ替えることによって人間が寿命による死を乗り越え、人間とは…
読書の価値 (NHK出版新書 547)作者: 森博嗣出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2018/04/06メディア: 新書この商品を含むブログを見る森博嗣さんによる読書についてのテーマ・エッセイ本である。これまでも森博嗣さんはエッセイや日記の中でも繰り返し、あるい…
血か、死か、無か? Is It Blood, Death or Null? Wシリーズ (講談社タイガ)作者: 森博嗣出版社/メーカー: 講談社発売日: 2018/02/21メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る人類は細胞を入れ替えることで寿命を飛躍的に延ばし…
ペガサスの解は虚栄か? Did Pegasus Answer the Vanity? (講談社タイガ)作者: 森博嗣出版社/メーカー: 講談社発売日: 2017/10/19メディア: 文庫この商品を含むブログ (3件) を見る人類は細胞を入れ替えることで寿命を飛躍的に延ばしたものの、その代わりに子…
MORI Magazine作者: 森博嗣出版社/メーカー: 大和書房発売日: 2017/07/23メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る『MORI Magazine』は森博嗣さん編集の雑誌──という体裁の書籍である。分類的にはエッセイ本になるだろうが、他にもインタ…
青白く輝く月を見たか? Did the Moon Shed a Pale Light? (講談社タイガ)作者: 森博嗣出版社/メーカー: 講談社発売日: 2017/06/21メディア: 文庫この商品を含むブログを見る細胞を入れ替えることで寿命を飛躍的に延ばし、その代わりに子供が生まれなくなった…
ダマシ×ダマシ (講談社ノベルス)作者: 森博嗣出版社/メーカー: 講談社発売日: 2017/05/08メディア: 新書この商品を含むブログを見る久しぶりのXシリーズ新刊にして、シリーズ最終巻。シンプルにしてレトロ、なのにどこか新しさを感じさせる、そんなシリーズ…
もちろん本書の核となるのは科学だが、科学のあらゆることが始まったとき、私はこうした豊かで活気にあふれ、いろいろなものが混ざり合った世界に住んでいた。家族からも、カルテックの比類ない神秘的な雰囲気から、カルテックの人々から、ロサンゼルスとそ…
デボラ、眠っているのか? Deborah, Are You Sleeping? (講談社タイガ)作者: 森博嗣出版社/メーカー: 講談社発売日: 2016/10/19メディア: 文庫この商品を含むブログを見る読みながら呆然としてしまった。こんなにおもしろい作品がこの世にあっていいのか……? …
風は青海を渡るのか? The Wind Across Qinghai Lake? (講談社タイガ)作者: 森博嗣出版社/メーカー: 講談社発売日: 2016/06/21メディア: 文庫この商品を含むブログを見る森博嗣さんによるWシリーズの三作目である。もともとSFとしては非常にマイナーな、細…
χの悲劇 (講談社ノベルス)作者: 森博嗣出版社/メーカー: 講談社発売日: 2016/05/07メディア: 新書この商品を含むブログを見る森博嗣さんによるGシリーズ第10作目。ついに10作目まできた。とはいえここから『ψの悲劇』、『ωの悲劇』と続いていく(元ネタの『…
魔法の色を知っているか? What Color is the Magic? (講談社タイガ)作者: 森博嗣出版社/メーカー: 講談社発売日: 2016/01/19メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る人口が減少した未来社会が描かれていく森博嗣さんによるWシリーズの第二弾。 huy…
作家の収支 (幻冬舎新書)作者: 森博嗣出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2015/11/28メディア: 新書この商品を含むブログを見る作家・森博嗣さんによる作家業における全体の収支を明かした一冊になる。そもそも、いくら儲かりましたぜげへへみたいな金儲けの話…
彼女は一人で歩くのか? Does She Walk Alone? (講談社タイガ)作者: 森博嗣出版社/メーカー: 講談社発売日: 2015/10/20メディア: 文庫この商品を含むブログを見るついに、といったところだろうか。『彼女は一人で歩くのか?』は、講談社タイガという新レーベ…
マインド・クァンチャ - The Mind Quencher作者: 森 博嗣出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2015/04/24メディア: 単行本この商品を含むブログ (5件) を見る桜の表紙だ。書影ではいまいちピンとこないかもしれないが本として手にとって見ると驚くほど美し…
能・文楽・歌舞伎 (講談社学術文庫)作者: ドナルド・キーン,吉田健一,松宮史朗出版社/メーカー: 講談社発売日: 2001/05/10メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 9回この商品を含むブログ (15件) を見る森博嗣さんの小説『マインド・クァンチャ』の引用本。この…
スマートで面白かった。『ゾラ・一撃・さようなら』という作品と登場人物も時系列的にも連続しているが、どちらから読んでも特に問題はない。個人的にはこっちの方が好きだな。題材的にもキャラクタ的にも惹かれる要素が多い。お話を最初に簡単に説明してお…
今までさんざん森博嗣さんのエッセイシリーズにはいろいろ書いてきているので今更何か書くことがあるのかと言われれば別にないのだが。⇒つぶやきのクリーム the cream of the notes - 基本読書 つぼやきのテリーヌ The cream of the notes 2 (講談社文庫) by…
思考を自由にするために、思考をする。この『孤独の価値』を読んでいて、森博嗣さんがここ何年か出している新書群を一言で言い表すなら、こういう表現が良いのではないかと思った。たとえば昨年出版された「やりがいのある仕事」という幻想 (朝日新書) - 基…
Xシリーズ最新刊。レトロでシンプル。今回はあらすじだけを読むと、なかなか飛ばしているというか派手な感じ。なにしろ連続で発火現象を起こす危うい奴が街にいるのだからなんだかもうそれだけで危ない。爆弾ではなくたんに発火現象を起こしているだけだか…