2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧
人之彼岸【ひとのひがん】 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)作者:郝 景芳発売日: 2021/01/21メディア: Kindle版この『人之彼岸』は、「折りたたみ北京」を筆頭に中国のみならず世界で高い評価を受けているSF作家郝景芳(ハオジンファン)のAIテーマを中心に集め…
脚本の科学 認知と知覚のプロセスから理解する映画と脚本のしくみ作者:ポール・ジョセフ・ガリーノ,コニー・シアーズ発売日: 2021/01/26メディア: 単行本先日認知科学の観点からみた、最強の英語の勉強法について書かれた『英語独習法』の記事を書いたばかり…
英語独習法 (岩波新書 新赤版 1860)作者:今井 むつみ発売日: 2020/12/19メディア: 新書この『英語独習法』は、認知科学や発達心理学を専門とする今井むつみによる、認知科学の観点から考えた最強の英語学習について書かれた一冊である。『「わかりやすく教え…
患者の話は医師にどう聞こえるのか――診察室のすれちがいを科学する作者:ダニエル・オーフリ発売日: 2020/11/10メディア: Kindle版病気を患っている時、患者側の知識と、診療する医師の知識量と立場は異なっているのが当然だ。医師は膨大な知識を持っていて、…
最近家の本の電子書籍化に着手している。もともと僕は本は大量に買うが、それをいつまでもとっておくのではなく、定期的に売るか捨てるかしていた。理由は単純で、家が狭く、引っ越しが多いからだ。転職も多く、乗り物酔いがひどく、電車に乗っただけで吐き…
カンマの女王 「ニューヨーカー」校正係のここだけの話作者:メアリ ノリス発売日: 2020/12/29メディア: 単行本(ソフトカバー)校正とは、印刷物などの文章が正しいのか(誤字脱字が存在しないか、文法的に正しいのか、事実に反する内容はないかなど(こちらは…
まえがき 本の雑誌2020年8月号掲載の原稿を転載します。原稿にも書いたが、今回は大作揃い。特に『イスラエル諜報機関 暗殺作戦全史』は上下巻でアホみたいに文字が詰まっていてページ数も多くて読むのがゲロ大変だった。おもしろいからいいんだけどね……。『…
2016年の週刊文春作者:柳澤 健発売日: 2020/12/15メディア: Kindle版スクープを連発する日本一の週刊誌「週刊文春」と、その中でも二大編集長である花田紀凱と新谷学を中心に取り上げた文藝春秋闘争記である。僕は特集が気になった月刊文藝春秋を読むぐらい…
ゲンロン戦記 「知の観客」をつくる (中公新書ラクレ)作者:東浩紀発売日: 2020/12/11メディア: Kindle版この『ゲンロン戦記』は、ゲンロンという、SF作家養成や批評家養成スクールを開いたり、批評家や作家や哲学者らの対談イベントを自前のカフェで開いた…
アンソロジーが記憶に残った年 今年を振り返って記憶に残ったのは、やはり10年という区切りの年だったこともあってか優れたアンソロジーが多数刊行されたこと。たとえば、『なめらかな世界と、その敵』の伴名練が編者に入った『2010年代SF傑作選1・2』(大森…
裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル (ハヤカワ文庫JA)作者:宮澤 伊織発売日: 2017/02/28メディア: Kindle版宮澤伊織『裏世界ピクニック』が、アニメ化を記念して先月出たばかりの5巻を除いて電子書籍ストアで半額セール中なのでオススメしておこう。…
空気と人類 ―いかに〈気体〉を発見し、手なずけてきたか作者:サム・キーン発売日: 2020/12/17メディア: 単行本この『空気と人類』は、『スプーンと元素周期表』など様々な化学/科学系のトピックスを扱ってきた作家サム・キーンによる、気体についてのノンフ…
なんとなく、一度僕の書評・感想記事の書き方についてまとめておこうかと思った。先日下記のようなブログに関する記事を寄稿したところ、幾人かがこれに触発されてブログを書いてくれたようで、個人的に嬉しかったから、というのが大きい。 blog.hatenablog.…
囚われし者たちの国──世界の刑務所に正義を訪ねて作者:バズ・ドライシンガー発売日: 2020/12/25メディア: 単行本(ソフトカバー)この『囚われし者たちの国』は、刑事司法教育を教える大学ジョン・ジェイ・カレッジ・オブ・クリミナル・ジャスティスの女性教…