クライマー パタゴニアの彼方へ
2014年 10月 11日

天才クライマーであるデビット・ラマが、南米パタゴニアのセロトーレ山登頂(3000m)にフリー・クライミングで挑んだドキュメンタリー映画。
フリー・クライミングというのは、ロープを手繰ったり岸壁にボルトを打ち込んで足場にしたりせず、自分の手足だけで岩場の出っ張りを選んで登ります。
南米パタゴニアは緯度が高く山岳地は氷河が覆う厳しい大自然です。
セロトーレは山というより天を突く「塔」といった感じでした。
1度目のチャレンジは天候不順で引き返し、2度目のチャレンジはかつてのクライマーが打ち込んで残したボルトを使ったためフリーと認められませんでした。
そして3度目に彼はフリー登頂に成功しました。
垂直な岸壁を登る彼のヘルメットカメラがとらえた映像は
どっちが上方なのか下方なのかすぐにはわかりません。
彼の難業もさることながら撮影隊の運動力、技術力に驚かされました。
カメラを担いで一緒に登り、先回りして上から、遠回りして横から彼をレンズで捉えます。
そしてヘリコプターの撮影隊、ギリギリの気象条件のなかで岩肌をなめるように飛びまわる操縦テクニックは見事です。
さてこの映画、あとから考えさせられます。
「ボルトを打ち込み山を傷つけながら登るというのは、山に対する冒涜だ。
だからフリーこそ正しい登り方だ。
しかしこの山はフリーで登頂することは不可能だ」
そう先輩クライマーが語るシーンがあります。
しかしデビットはフリー登頂に成功しました。
が、大勢の撮影隊がボルトを打ち込みながら、ヘリで輸送されながら登りました。
これを彼は批判するわけです。
ワタクシはこの映画によって素晴らしい光景を垣間見ることができました。
それは登山が見世物になったともいえます。技術力の成せる業でもありますが・・
