- 販売開始日: 2022/01/14
- 出版社: 彩図社
- ISBN:978-4-8013-0575-5
図解 論理的思考力を鍛える思考実験
著者 北村良子
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使...
図解 論理的思考力を鍛える思考実験
11/24まで通常990円
税込 396 円 3ptワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
商品説明
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
思考実験とは、理科の実験のように、道具やそれを扱う場所を必要とする実験ではありません。
ある特定の条件の下で考えを深め、頭の中で推論を重ねながら自分なりの結論を導き出していく、思考による実験です。
本書では、トロッコ問題、テセウスの船、ニューカムのパラドックス、水槽の中の脳、中国語の部屋、洞窟の比喩、スワンプマン、哲学的ゾンビ、転送装置……など、有名な思考実験21個を図で優しく解説しています。
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☆思考実験☆
2024/05/26 23:09
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ACE - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本では、21もの思考実験を、図解を通して楽しむことができる。
まずは、有名なトロッコ問題だが、単純に5人か1人かを問うだけでなく、その根底に眠る《人の倫理観》にも焦点を当てていく。
また、トロッコ問題のシチュエーションをちょっと変えるだけで、多数の意見が逆転するところが面白かった。「積極的義務(何かをしなくては、といったような義務)」と「消極的義務(何かをしないようにしよう、といったような義務)」の葛藤がポイントらしい。
テセウスの船やタイムパラドックスについては、同時に存在し、又は現存するものが過去と全く同一といったものかについて、「同一である」「同じとは言えない」という相反する意見がともに成立してしまう点が面白かった。
《何をもって(何を基準として)同じと考えるか》といった尺度を複数同時に用いてしまうところに、このパラドックスが成立してしまうのだろう。
「スワンプマン」や「転送装置」問題では、2つの物質上全くと言っていいほど同一なものが、心や過去の体験までひっくるめて同一といえるかという問題。思考問題の醍醐味として、客観的事実を超えた人の内面までを鋭く突いてくる問題だと思った。
SF世界にもどんどん足を突っ込んでいくようだった。
「中国語の部屋」や「哲学的ゾンビ」が登場すると、愈々、《人と心》、《機械と心》といったSF世界でも一大テーマとなる問題に両足を突っ込んでいくこととなる。
《心を持った機械》《心を持たざる人間》なんかは、もう現実世界に溢れているのかもしれない・・・
「洞窟の比喩」なんかは、他の思考実験と違い、現代人そのものを指し示しているような内容だと思う。
それをSFチックにすると「水槽の中の脳」のような話になるのだろうが、これも本当だったりして!? でも、人間の将来の1つの予想として《仮想現実への移行》も出されているので、この場合は、寧ろ現実世界が思考実験の世界へと近づいていくのかもしれない、とも思ってしまった。
「世界5分前誕生仮説」なんてのは究極の屁理屈なのだが、それを否定することは実に難しいと思い知らされる。
「幸福の街オメラス」のように、誰かの犠牲の上でそれを見てみぬふりをして幸福に甘んじる人々という設定は、何だろうか、現代社会を映しているようにも見えて、恐怖を感じる思考実験だった。
☆思考実験☆
2024/05/26 23:08
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ACE - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本では、21もの思考実験を、図解を通して楽しむことができる。
まずは、有名なトロッコ問題だが、単純に5人か1人かを問うだけでなく、その根底に眠る《人の倫理観》にも焦点を当てていく。
また、トロッコ問題のシチュエーションをちょっと変えるだけで、多数の意見が逆転するところが面白かった。「積極的義務(何かをしなくては、といったような義務)」と「消極的義務(何かをしないようにしよう、といったような義務)」の葛藤がポイントらしい。
テセウスの船やタイムパラドックスについては、同時に存在し、又は現存するものが過去と全く同一といったものかについて、「同一である」「同じとは言えない」という相反する意見がともに成立してしまう点が面白かった。
《何をもって(何を基準として)同じと考えるか》といった尺度を複数同時に用いてしまうところに、このパラドックスが成立してしまうのだろう。
「スワンプマン」や「転送装置」問題では、2つの物質上全くと言っていいほど同一なものが、心や過去の体験までひっくるめて同一といえるかという問題。思考問題の醍醐味として、客観的事実を超えた人の内面までを鋭く突いてくる問題だと思った。
SF世界にもどんどん足を突っ込んでいくようだった。
「中国語の部屋」や「哲学的ゾンビ」が登場すると、愈々、《人と心》、《機械と心》といったSF世界でも一大テーマとなる問題に両足を突っ込んでいくこととなる。
《心を持った機械》《心を持たざる人間》なんかは、もう現実世界に溢れているのかもしれない・・・
「洞窟の比喩」なんかは、他の思考実験と違い、現代人そのものを指し示しているような内容だと思う。
それをSFチックにすると「水槽の中の脳」のような話になるのだろうが、これも本当だったりして!? でも、人間の将来の1つの予想として《仮想現実への移行》も出されているので、この場合は、寧ろ現実世界が思考実験の世界へと近づいていくのかもしれない、とも思ってしまった。
「世界5分前誕生仮説」なんてのは究極の屁理屈なのだが、それを否定することは実に難しいと思い知らされる。
「幸福の街オメラス」のように、誰かの犠牲の上でそれを見てみぬふりをして幸福に甘んじる人々という設定は、何だろうか、現代社会を映しているようにも見えて、恐怖を感じる思考実験だった。
おもしろい
2024/05/19 10:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る
有名な思考実験もありますが知らなかったものもあって考えさせられるので、おもしろかった。考えるの楽しいです。