長寿シリーズ9作目
2023/09/24 17:39
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投稿者:てとら - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者が障りがある事から、意図的に封印していた山にまつわる怪談を含むさまざまなシチュエーションの話が収録されている。読みごたえあり。
中山市郎は、確実に面白い面白い
2023/10/15 23:09
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投稿者:ツクヨミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
実話怪談系の本はたくさんありますが、中山市郎さんの本はハズレがないです。
ギンティ小林さんの殴り込みシリーズも好きだったので、八甲田山の話は怖かった。ギンティさんは、止められたにもかかわらず八甲田山ロケをやっちまったんですけど、マジにやばいことがあったようで、その、マジヤバだった件は書いてなかった、というのを思い出しました。八甲田山は本当に、禁忌ですね。
三本の柱のある鳥居には興味を惹かれました。
そしてラスト、畳みかける様な千日デパートの怪談!怖かった!
来年の夏も楽しみにまっています。三本柱の鳥居の謎の探求が進んでいたらいいなって思います。
楽しみだったのですが
2023/09/30 18:32
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投稿者:ゆふ - この投稿者のレビュー一覧を見る
中山さんの記す怪談は淡々としていて、そこがとてもリアルで実話系の中で一番好きなので非常に楽しみにしていました。
が、…うーん…もちろん、足で収集していらっしゃるので、どうしても収集した成果のばらつきはあると思うのです。
一人の人間による創作ではないので仕方がないのもわかります。
ただ、今回はあまりにも…その…実話怪談としてはどこが怖いのかわからない話や嘘臭く感じてしまう話が多かったかなと感じた次第です。
ちょっとおとぎ話や昔話に近い雰囲気です。
新耳袋の時から感じていましたが、一人で複数の怪談を語る方は特にその傾向が強いように思います(真偽のほどとか、そういう話がしたいわけではないです、一個人の感想です)
一話一話が長くなったこともあり、余計に創作性というかドラマを持たせようという意図を感じ取ってしまいました。
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ヤバいはなしについては感想は書きません。
これは読んだだけで怖すぎるからなにか意見を書いたらあかんのちゃうかと思ってます。
いちばん興味をひかれたのは『大黒柱』で何でこんなに不可思議なことがおこるのか、小説みたいなはなし。生駒にそんな場所があるのか、めちゃくちゃ調べたくなる。そのマンションがどこにあるのか。もしかしたらもう廃墟マンションになっていてこないだ読んだモキュメンタリーホラーのマンションだったりしたら面白すぎる。
もうひとつ『持ちこまれたビデオ』これもほんまにヤバいはなし。サムイボがたちまくり!正直こういうのには遭遇したくないな。見えなくて感じなくて良かったです。しかし読むのは最高です!!
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「杣の山」「八甲田山後日談」「千日前デパート」
禁忌に触れている印象が強く残る3編。終盤に畳み掛けるようにおいているのは、勘弁してもらいたい。
「八甲田山」関連が怪異を呼び起こすのは、どれだけ敬意を払っていても、お金が発生する形態をとってしまっているからではないかな、と思ってしまった。その片棒を担いでいる自分が言うのも何ですが。
敬意で思ったのは「真夜中の宴会」。傍若無人な振る舞いのせいで自業自得なことになってしまうのはよく聞く話ですが、きちんと礼儀作法を守れば、きちんと加護を与えてくれるという典型かな。ほっこりしました。また、無礼なことして怒られるのかな、と思って読んでいただけに、余計にね。
敬意なしということでは「杣の山」の怖さが際立つ。全国にいくつかある本当に入ってはいけない聖域・禁域の一つということですが、これって過去にあった奈良の山もそうなんじゃないでしょうか。アルミサッシ建て替えようとすると…という話からはじまるやつです。「大黒柱」もなんだか近い趣を感じます。
「持ち込まれたビデオ」はフェイクな感じがしました。カメラを撮り続けるのはまだいいとして、最後に語りかけてくるのが違和感。
タイムリーというか時節柄これからも増えてゆく怪異体験であろう「面布」。不謹慎ですが、何らかの大きな出来事があった時って、怪異を期待してしまう自分がいる。
そういう不謹慎さがあるから、「八甲田山」のようなことになるのか。
節度と敬意が大事。
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<目次>
略
<内容>
夏まではチェックしていたのに、9月下旬刊とは…。後半の八甲田山の話がエグかった。自分も2年前、夏の夕方に八甲田山の後藤伍長の像のところに行っていたので、霊感のなかったことを感謝している(何か不穏な空気は感じていたが…)。千日前の話は、もともと有名な話なので、そんなもんかという感じ。
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初めて実話系の怪談を読んだのですが、これは作家さんが悪いわけではなく相性の問題で自分とは合わなかったです。読み進めていくと「新耳袋」の話題が出てきたので、子供の頃にお世話になった作家さんなんだなと感慨深くは思ったのですが。実話系の怪談は創作系の怪談とは違い起承転結はありません。なので、基本的にオチというものがない。それが実話系怪談として怖さを感じるという方には刺さる内容なのですが、元々創作畑にいる人間にはいまいち刺さりませんでした。
出版社公式アカウントの広報活動で「猫」を扱った本として紹介されていたのがきっかけで購入したためあまり内容を精査しておらず、このような感想を抱くに至りました。肝心の猫の話は自分でも知っているようなありきたりな伝承絡みで、「怖いか?」となってしまいましたし、ホラーにコロナを絡めてくるのも個人的にはいまいち。何より、実話系怪談であり、八甲田山関連は聞いたり話したりで怖いことになる、障りのある話だとしながらそれでもなお執拗に語ろうとするのもいまいち理解し難かったです。
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釈然としないのは「青森歩兵第5聯隊雪中行軍凍死軍人」は靖国神社への合祀は否決されていることから、(天皇陛下のために戦った)「英霊」とひとくくりにしてしまう事。
合祀され祀り上げられているとしたならば、「英霊が彷徨っている事」そのものもモヤモヤしないのだろうか。
靖国神社へ合祀さえすれば、それで良かったのか。
多重祭祀ゆえ、御家庭での弔いあげや陸軍墓地の慰霊祭でも手厚く祀られてきた。
日本人は彼らとその時代に、いつまでも向き合い続けなければならないのだろう。
と思わせる八甲田山の怪談
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有名な八甲田山と千日前の話、そして後日譚を読んでやはり触れてはいけない場所や話はあるのだと思いました。たとえ敬意を払っても。敬意と言えば「真夜中の宴会」は映像化してほしいファンタジー怪談。丁寧にお伺いを立てたから神様も許してくれたのだと思う。これがもしふざけていたらどうなっていたか。夜に読んでも大丈夫だなと読み進めていたらたまに怖い話が挟まれるので、読む時間にはお気をつけて。
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日常で遭遇する恐怖をまとめた怪談実話集。
サブタイトル「市朗百物語」「市朗百物語 赤い顔」「禍々しい家」「四季異聞録」「黄泉からのメッセージ」「あの子はだあれ?」「黒いバス」「山の足音」に続く、怪談狩りシリーズ9。
八甲田山雪中行軍遭難事件など、歴史的な事件にまつわる一連の怪異の総括も収録する。
自分にもありうるような、また実在する場所や出来事からの怪異など、リアル感たっぷりでかなり怖かった。というか今も怖い。
サブタイトル「葬儀猫」を含む57話。
公園のおばさん
流行らない店
トンボ
リセットするよ
空き缶
ファミリー・プラン
絆創膏
葬儀猫
悪魔祓い
エクソシストのテーマ
百三十円
山の集団
感じのいい男
獣臭
面布
毒じゃ、毒じゃ
後日譚
怖い三階
娘のユキ
赤いマニキュア
オオサキケイスケ
赤信号
大黒柱
落ちる
アイヌの人形
常連の客
心霊本
早番
忍者レストラン
大毎地下名画鑑賞会
神隠し
祭
捜索
憑かれやすい体質
自分
持ち込まれたビデオ
真夜中の宴会
仏壇
付き添い
呼ぶ声
杣の山
杣の山・後日談
お骨仏
百年目の八甲田山
八甲田山怪談の背景
八甲田山怪談、取材のエピソード
八甲田山怪談の隠された真実
記録に残らない八甲田山の怪談
英霊からのメッセージ
録音スタジオの怪
壊れたパソコン
氷点下の怪談ライブ
五十年目の千日前
煙
もう、やめとけ!
ココア・パウダー
令和の千日前怪談
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特定の「怪談」が、連続して怪異を成す、という話は何度か耳にする。
古く有名なのは、徳川夢声氏を襲った「田中河内介」の怪異だろう。
凄まじい怪談会での変死事件にはじまり、不気味に徳川氏周辺を得体の知れないナニカがうごめく。
中山氏にとってはそれが八甲田山・青森第五連隊にまつわる話になるのだろう。
特定の話を語る際に起こる怪異は、単純に怖いながらも、「怪談を語る」を生業としている人間に確実にダメージを与えるような代物で、それを引き起こしているのがもし軍人ならば、なかなか敵?を心得ている、死後もなお凄まじさを感じる。
しかし、こういう怪異に見舞われながらも、話を封じず、リクエストがあれば語るあたり、中山氏も簡単には撤退しないという…むしろ、怪異があればあるほど語れるので、それを待っているというか。
怪談として怖いというのもあるが、中山氏と件の怪異を引き起こしているヌシとの攻防戦も思い起こさせて、なかなか面白いエピソードだった。
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今回は短編集というよりも、何話かは続編が続いているという感じだった。いろいろ興味深いものがあったり、自分の知らなかった歴史に関係する怪談もあり面白かった。
コロナに関する話もでていたため、意外にも最近でた話なのかなぁと思いながら読んでいた。