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良質な警察ミステリー
2024/07/14 10:36
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投稿者:今井 - この投稿者のレビュー一覧を見る
警察物なだけあって、地味というかひたすら淡々と事件を処理していく様がいかにも、て感じ。不可能犯罪や連続殺人などド派手な事件が描かれないだけに、かえってリアリティがある。いちいち証拠の請求に書類やら印がいるとか大変だろうな。主人公の葛に関する情報が乏しく、そこが興味をかきたてる。食事のほとんどが菓子パンとカフェオレって闇が深い。感情をあまり表に出さず、まるでロボットのように淡々と事件を解決していく様はなんともいえない、不気味さすらある。それでいてもっと活躍を見たいという中毒性もあるからすごい。続編に期待。
鮮やかな解決
2024/06/14 16:33
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投稿者:うみしま - この投稿者のレビュー一覧を見る
米澤さんの警察小説を初めて読みました。
短い文で綴られる葛と刑事たちの描写が臨場感を増して、刑事の仕事を鮮明にしていると思いました。葛の思考の過程が手に取るように描写され、鮮やかな解決に、なるほどと納得させられました。
特に気に入ったのは「ねむけ」です。他の米澤さんの作品も読んでみたくなりました。
捻り技
2024/04/01 21:46
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投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
表題作は、ゴミの収集場で起きる不審火の物語。他にスキー場での殺人、ファミレスでの立てこもりなど短編5作。いずれも群馬県警捜査一課の葛警部が班を率いて捜査に当たるが、この警部、思考回路が変わっているのか、普通の刑事が考えない点に着目し犯人を挙げる。この捻り技が、なんと言っても読みどころであり、本書の売りだろう。米澤氏、さすがだと唸らされた。
米澤さんは何でも書ける
2024/03/15 21:09
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投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
米澤穂信さんによる警察小説。群馬県警捜査1課の葛警部を主人公にした連作短編5編が収められている。
どの話も事件自体、そう劇的ではなく、われわれが生きている一般社会にも起こり得そうな地味なもの。そして読者を簡単そうで難解な推理に導く。結果、思いがけぬ人が犯人だったりするものの、その動機もまた劇的ではない。きっと世の中で怒っている大部分の事件は、こんな風につまらない動機で起きているのだろう。主人公も沈思黙考型のキャラクターで、推理小説としても好みは分かれるかもしれないが、不思議な読後感のあるミステリーだ。
米澤さんは何でも書ける作家なのだなと改めて思った。
手堅く練られた良作ミステリ
2023/12/25 07:15
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投稿者:yino - この投稿者のレビュー一覧を見る
捜査一課の腕利き刑事を探偵役とした硬派なミステリ短編集。現場の証言、細かな証拠を丁寧に積み上げていく中、細かな違和感を逃さず真相に辿り着く姿に、プロフェッショナルな姿を感じて面白い。今後のシリーズ展開も楽しみだ。
米澤穂信が警察小説を書くとこうなる
2023/12/04 19:32
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投稿者:アントネスト - この投稿者のレビュー一覧を見る
外連味のない小説だ。密室殺人のような鬼面人を驚かすような派手さはない。探偵役の葛警部も個性豊かな昨今の名探偵群と比べるといかにも地味である。
ネガティブなことばかり書き連ねたが、では、つまらないのかと言えば決してそんなことは無い。リアリティに配慮しつつ、謎解きの面白さを追求した本格ミステリの秀作である。
ただ第二話の〇〇だけは修正したほうがいいのではないか。大して察しのよくない筆者も(作中の伏線とは無関係に)真相に気付けてしまった。
警察ミステリ
2023/11/12 00:15
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投稿者:ぽんぽん岩 - この投稿者のレビュー一覧を見る
群馬県警の葛警部は捜査能力は抜群で周りもそれを認めている、上司には疎まれ、部下からもよい上司とは思われていない。
冷静で上司や部下との関係はドライだけど孤立はしていないし無用な衝突もしない、組織内のバランスは考えてる。
捜査中はパンとカフェオレが食事で資料は紙に出力し広げて考える。
葛個人の心中の描写があまりなく人となりはあまりわかりませんでした。
「崖の下」真相は闇の中
「ねむけ」自己保身
「命の恩」救いがほしい…でも無理か…
「可燃物」なるほど可燃物 この過去でこの手段そして結末…やりきれん
「本物か」スピード解決 犯人は突発的な状況でこの行動、すごっ
新たなミステリーシリーズ始動ということなので次も楽しみです。
違和感
2023/09/03 11:59
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投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
刑事が感じたちょっとした違和感が題材。
短編集だけど、各作品それぞれ読みごたえがありました。
最初のは、ほかで読んだことあったな。