レトロBL【特典付き】 みんなのレビュー

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投稿者：やまだち　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

試し読みで面白そうな作品があったので購入。明治から高度経済成長期にかけての日本を舞台に、様々な作品が収録されたアンソロジーです。

ネタバレがあります。

1.箱の中の一等星。人がいい攻めと、攻めと同郷という縁で居候をする小説家の受け。攻めの上司にあたる教授から、攻めが見合いを勧められていることを知った受けは・・・

2.秘事恋慕。大学の寮で同じ部屋同士、暑苦しい攻めと、クールと見せかけツンデレな受けのお話。

3.薬も過ぎれば恋となる。中華風レトロ。薬屋の弟子攻めと、攻めの師匠である誘い受け。

4.彼は誰時の夢。モラルと性欲に悩み趣味で小説を書く妻帯者の攻めと、攻めの嫁の弟で肉体的交友関係が広い受け。受けが突然、攻め夫婦の元に居候することになり・・・

5.春に滴る。鉱物屋で「細雪」という石を買った攻めのお話。買ったその日の夜、攻めの枕元に美しく怪しげな青年が現れて・・・

6.恋の100万回KO。喧嘩に強い攻めが、負けた受けを押し倒して・・・下町の雰囲気がレトロなのかな。ラストのページが最高のオチでした（笑）。

7.あのミッドナイト。ペンタッチがレトロ。攻めがまだ学生だった頃、受けとの最後の夜を回想するお話。

8.紅目の贄、神の灯。最も読みたかった作品。とある金持ちが富を得るため、倉に閉じ込めた守り神様攻めと、その神様を身体で慰める役目の受け。爽快なラストで、面白かったです。絵も美しい〜！

レトロという雰囲気だけで、耽美的な世界が味わえるアンソロ本でした。