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投稿者:時短 - この投稿者のレビュー一覧を見る
誰もが平常心の大切さはわかってはいるのですが、いざ緊張したりつい怒ってしまったり落ち込んでしまったりパニックになってしまったり、なかなか平常心が保てないのが現実。
本書は平常心を保つための練習方法や、日常生活において平常心を保つコツ、気をつけたほうがいい動作などが書かれており、感情的に不安定気味なときに読むと特に効果的だと感じる。
なお、著者も相当に我欲の強い人は苦手だと書いており、そういった人とはできる限り距離を置いて極力接しないようにしている、とありお坊さんでもそうなのだから一般人もそれでいいのだなあと思わせる一冊。そもそも仏教では悪縁は切るものと教えていることを思い出させる。
「読むだけ」ではなかなか到達できない境地。
2012/05/23 08:42
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のちもち - この投稿者のレビュー一覧を見る
プライド、快楽、欲。ストレスを生み出す要素がたくさある中で、それらの因子を避けるためには「平常心」を見つけることだ。それは、喜怒哀楽すべての感情につながる外的内的要因を「ありのまま」に受け入れること。あきらめることではなく、刺激に対してそのまま受け入れることだという。
究極は「死」である。その誰にも避けられない終着に対する恐怖心があるから、それを避けるものとしての意識が根底にあるから、すべては「欲」につながり、平常心を欠くことになる。死さえも「あたりまえのものとして受け入れる」ことができれば、平常心につながる...
仏の教えを説く著者であるからこういう流れになるのだろうけれど、なんとなくわかる気もします。言葉にして文章にしてしまうと、「死さえも受け入れたならばなんでもできる」という短絡的な直結型のイメージを持ってしまいますが、自分の死を周りの死を「受け入れる」ことで、自分にプラスに作用するようになる、いや「する」というのが究極の思想であるような。
平常心でいられない理由は、プライドだったり、欲だったり。それを越えるためには瞑想だったり、呼吸だけを意識することであったり、食事の仕方なんてのも紹介されていました。概念的には理解(?)です。が、どうしてもそれを自分に置き換えて、「じゃあ今日から瞑想してみようか」という気にはならなかった。当然といえば当然ですが、このような非日常の行動については、やはり「読む」だけでは理解不能なのだろうと思います。説法というのはその人の話しを眼の前で聞いてその深み、重さをその場の空気と共に「受け入れ」、感じることで初めてなんらかの意識の変化が起こるものなのでしょうね。本はあくまでもきっかけに過ぎない。もちろん、読んで実行できる人もいるとは思いますが、少なくとも自分にはそこまでの行動を起こす元にはなっていない。
「ま、いっか」の精神が平常心を保つ。あきらめではなくて受け入れ。小さな違いのようで大きな違い。欲がすべて悪いわけではない、という意識と、「そうはいっても目の前の現実はさあ」っていう俗世間にどっぷりの意識が、平常心への道を遮っているようです。
確かに「真実」に近付く、本当のあるべき姿に向かう、というのはともすれば「欲」に変わって、当初の思いとは別方向に進むことが多い、というか大多数。それを越えるにはやはり「境地」を目指すべく「行動」をせねばならないのかも...とは思います。世俗の欲にまみれた社会、これが少しだけ、ほんのわずかではあるけれども、「楽」ということがあるんだけれど、そのほんの少しがあるから、そこから脱しきれないんだね、これを「弱い」というのかどうか分かりませんけれども...
「平常心」が少しでも身につけば、穏やかな人間になれるかも、っていう僅かな感覚、これだけいただきました、まずは第一歩として。
【ことば】...平常心が基礎にあれば、私たちは多少の浮き沈みに一喜一憂せず、コツコツとこの人生の道のりを歩んでいくことがかなうのです。
多分に宗教的な言葉使いに見えますが、人間として目指すのはこのような「大きさ」です。長いのか短いのかわからない人生ですが、「浮き沈み」は当然ある中で、でも全体みれば「浮」の傾向だよ、って意識を感じるようにしたい。あ、これ「欲」かも...
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●執着=心のパターン化
・執着していることを、褒められる→快楽→もっと褒められたい
・執着していることを、けなされる→苦痛→激しく傷つき、落ち込む
●プライド=「慢」
比較する。較べるのは他人とだったり、自分のセルフイメージだったりする。
●「心は勝手に揺れ動いてしまうものだ」と受け容れることが肝要。
●「そのようである」とだけ捉えて、「いい」「悪い」という判断を捨て置くのです。
●プライド=「慢」との付き合い方
・捨て置く
・あるがままの心を受け容れる
・自分の「慢」を知り戒める
・心の動きをモニタリングする
●「支配欲」を突き進めて考えていくとその根っこにあるのは実は「愛されたい」「自分を会いして欲しい」という幼児的な自己愛であることがわかります。
●変わらない部下という存在を目にすると、「その人に命じても変えさせることのできない自分」という、自分の「無力さ」「無能さ」を認識させられるからです。
●部下として上司との人間関係で疲れないコツ、平常心を失わない一つのコツは「諦める」ことです。不公平な扱い。理不尽な命令、上司に説教される時間ーそれらをすべてひっくるめて給料をもらっているのだと認識することです。
●インターネットなどのメディアの発達により成功者についての情報はよりたくさんばらまかれ、「成功への憧れ」が刷り込まれているようにも思われます。そういった情報によって、分不相応な成功を手に入れることが幸せであると、若い頃から刷り込まれています。
●怒ったり、不安になったり、嘆いたり恐れたりするのは、「いまの自分にとっては自然なこと」、と受け容れつつ、いつもニュートラルなところに戻ってくるようにしてやるといい。
●イライラするといわゆる”ドカ食い”をしてしまう人がいますが、嫌な気持ちを、食べることの快楽で紛らわす行為です。
●すべての「楽」に共通しているのは、「あれこれとこだわらない」ということです。
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平常心がいかに難しい事か。
欲があり、もっともっとと思うし、妄想大好きだし、
心穏やかというか、なんだか寂しい生き方のように思えてしまう自分は煩悩の民。
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毒にも薬にもならない本
もっと仏教的な話を期待していたため、変な分析を加えるならそこを充実させてほしかったかなという感想。
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著者が僧侶なので仏教をベースとしているが、僕のように仏教徒でなくとも参考になる。
「慢」に左右されず「捨て置く」ように生きるのは中々難しいが、そうなるための足がかりになる本だろう。
著者は30代と比較的若いが本書の内容はもっと高齢な方が書いたのではと思うほど思慮に富んでいる。しかしながら、横文字を結構使っていたり現代的な感性が見えるところは若さが上手く出ている。
アドバイス通り瞑想を行うことまでせずとも、自分を省みるために読んでみても良いと思われる一冊。特に短気な方は。
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「平常心」というのは甘美な言葉だ。これさえ手に入れられれば、日々穏やかに過ごせる。プライドを捨て、人と比較することを辞める。でも一歩間違えれば向上心を捨てることになる。向上心や競争心も悪いもんじゃない。どっちがいいというのでなく、自分を取り巻く状況と照らし合わせて自分でコントロールできるのが一番いいのではないか、と感じた。
2章の「なぜ、人を嫌いになるのか?」は、読みながら自分の置かれている環境と照らし合わせ、反省しながら読んだ。でも「嫌い」という感情のコントロールのことは書いてあるけれど、反対の「好き」という感情についてあまり書かれていないので、「好き→期待」ということが悪いことのように思えてしまう。きっとそんなことはないんだろうけど。
後半は少し宗教色が強くなるので読み飛ばした。道具としての「平常心」、ぐらいのスタンスがちょうどいいのかもしれない。
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「いい、わるいと評価しない」 そのままである、、、というのが
印象に残ったなぁ。
自分の気持ちに気づいて、受けとめる。
カウンセリングでも学んだ受容。これって、自分自身のことから始めないとね。瞑想、座禅、、やったことないけれど試してみたい。
どうしてもあれこれ考えたり、そのままを受け入れられないよなぁ。
なんとかしたい!どうにかなる!がんばればできるはず!
という思い込みが、自分を追い込んでる と思うときもある。
とはいっても、ついそうなっちゃうんだ。。
このレッスンは私にはとても難しいけど、必要なことだなぁって思う。
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基本的にはこれまでに読んできた上座仏教の本に書かれていたことと同じ内容になる。自分の感情に気づき、それを受け入れるという。
特に記憶に残ったのは4章の「生老病死に平常心で臨む」。人は死ぬ時に業しか伴っていくことはできないこと、死を受け入れるレッスンをすること。
現代は、死というものに向き合う機会が少ないのではないのかな。人にしろ、動物にしろ、一昔前はもっと巷に溢れていたのではないか。それを見ることで自然に死について考える機会を得て、自らのそれについても一般化して考えることが出来たのではないか。
死を身近に考えることで、生が充実したものになるとは思うのだが、普段の自分はどこかで、自分は死なないと思っている。
どれほど良い人生を歩んでいていても、その最期が死への恐怖で溢れていたら、それは幸福なのだろうか。
今から、死を受け入れるレッスンはしておこうと思う。
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とても為になる話が多かった。
良い・悪いと判断せずに、そういうものだと平常心を保つ事や、慢(プライド)について自分を見つめなおす事ができた。
ちょっと「死」についての部分が多かったので、若い人にはピンとこないかもしれません。
解りやすい内容で、良書だと思いました。
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仏教の考え方をベースにどのように生きるかについて説く。
本書にあるような生き方は目指すところでは無いが、平常心についての話は敬意を持って読まざるを得ない。
気持ちが乱れた時に読む、とポインタを覚えておくだけでも充分な価値があるように思う。
そして著者のこの説得力の源泉を知りたい。
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12/3 赤木
平常心をいかに保つか、また今の状態をそのまま受け入れる大切を知れた一冊。
2013.1.24 中山
内容は、プライドや執着心を捨ててすべてを受け入れなさいといった内容でした。仏教の本で、お坊さんが書かれてます。未熟者の僕では実践は難しいです。悟りです。
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会社の経営者です。
今、自分の置かれている状況は…、いろいろな重責。短、中、長期すべての事柄に関するプレッシャー。晴れない心を抱える毎日でした。
小池龍之介さんの本を読むのはこれが初めてですが、仏様の教えを通して心を軽くするヒントをたくさん貰いました。
今、自分を苦しめる、心の奥底から湧き出る苦しみは、結局自分よくなりたい「慢」からくるもの。…。目から鱗でした。
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平常心。目指すところ。
「そのようである」の境地にはすぐにはまだまだ着けないが日々努力しモノにする!
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「平常心で生きると楽になる」と、住職・小池龍之介さんからのアドバイスが詰まった本。
難解な仏教用語は出てきても解説つきであるし、生命科学的な視点や小池さん自身のエピソードが盛り込まれているので、わりと抵抗感なくすっと読むことができた。
日々の暮らしの中に「瞑想」する時間を取り入れ、私の心の波が穏やかになるといいな。