ほかのグループにはSUGAがいない
X(ツイッター)である韓国アミのこんなつぶやきが流れてきました。バンタンは7人それぞれが代替不可ですが、花様年華はコンセプトからアルバム製作まで、特にSUGAの役割が大きかったね、というちょっとしたまとめ。
コンセプト
青春の美しさと危うさや不安がテーマだったという「花様年華」シリーズ。
BTSが飛躍する転換点となったこのシリーズのコンセプトには、SUGAのイメージがあったとのことです。
当時の理事インタビュー
花様年華コンセプト解剖 テーマについて(制作・マーケティング担当インタビュー) - はちみつと焼酎
◇ 「花様年華」人生の最も美しい時代であり、青春を意味する。 しかし、記者が感じたティーザーは少し憂鬱というか。 反対の感じだった。
ユン・ソクジュン理事:メンバーたちと花様年華という単語を通じて青春を表現しようという部分について、ある程度合意してから一番先に思い浮かんだのがSUGAだった。
実際はその年の頃のSUGAを見たことがないにもかかわらず、バスケットボールコートで一人でボールを投げて汗に濡れたまま座っているSUGAの姿が思い浮かんで、そんな話をSUGAに伝えたところ、本人も実際そのようなことがよくあったという。
その時に感じた感情をそのままラップにしてくれれば、それがまさに青春そのもののようだと話すと、期待通りにあまりにも立派な作品を作ってきてくれた。
自信と不安感が交差する若さの断面を、バスケをする少年を通じて描いた寓話だと受け止めてくれれば良いと思う。
私の立場では、この曲は単に今回のアルバムだけのイントロではなく、花様年華2部作全体を貫くテーマを描き出した作品だと思われる。
パンPDの証言
【インタビュー】バン·シヒョク「BTSは大人になりたくない永遠の少年たち」
(2017-12-11 世界日報)
「BTS」はもう少年ではないが、どう思うか。
パン:かつてシュガがこんなことを言っていた。 本人は大人になりたくないと。 ピーターパンのような話ではなく、大人になっても夢を失わず、夢に向かって懸命に取り組み続けるなら、それは大人ではなく少年だと言っていた。 私はその言葉がBTSの姿を一番端的に説明する表現だと思う。 「花様年華」シリーズを企画する時も、私に大きな影響を与えた言葉の一つだ。
IUのPaletteで本人もその話をしていましたね。
(ご自身が一番気に入ったり よく似合っていた髪色は?)
僕が今まで活動しながら 全盛期が2回あったと思います。皆は否定するかもしれないけど 実際に制作チームにいた方が、花様年華Pt1とPt2の全般的なコンセプトとキャラクターを僕を見ながらたくさん考えたと言ってました。 僕がとても反抗期のように出てくるんです。その当時 ピンク髪とミント髪をしました。
曲制作
参加曲
・花様年華Pt1では、Skitをのぞく8曲中7曲で作曲に参加(青字)。
そのうち3曲はプロデュース(青、太字)
1 Intro : The most beautiful moment in life
2 I NEED U
3 Hold Me Tight
4 SKIT : Expectation!
5 DOPE
6 Boyz with Fun
7 Converse High
8 Moving On
9 Outro : Love Is Not Over
・花様年華Pt2では、Skitをのぞく8曲中6曲で作曲に参加。
そのうち2曲をプロデュース。
1 INTRO : Never Mind
2 RUN
3 Butterfly
4 Whalien 52
5 Ma City
6 Silver Spoon
7 SKIT : One night in a strange city
8 Autumn Leaves
9 OUTRO : House Of Cards
INTRO :花様年華
「花様年華2部作全体を貫くテーマを描き出した作品」だというPt1のイントロ
2015/04/18
歌詞拙訳はこちら
INTRO : The most beautiful moment in life 歌詞日本語訳 - はちみつと焼酎
本人の解説
SUGAによるアルバムレビューに当時のビハインドがあります。2015/10/04
4:36~(抜粋訳)
最初のイントロ「花様年華」は、何と言うか…そういう話を すごくしたかったんです。
僕も10代を経て20代前半ですが、個人的に悩みも多かったし、考えることもすごく多かったんです。 その時に感じた感情をすごく書きたかったんです。
音楽を聞く時に感じる空間感とかも、バスケットボール場でボールを使う感じのビートを使いました。そこに出てきたドラムのサンプルもバスケットボールの音をサンプリングして作ったビートです。歌詞を見ると、「今日に限ってリムが遠く見える/コートの上にため息がたまる/現実が怖い少年 唯一ボールを投げる時 むしろ心が安らぐ」こういう歌詞なんですけど、 実際にこう思ったんです。
どうしても周りでは音楽をするという話をしたら心配して、まあだめだろうなとか、音楽をしたら家が潰れるだとか。そんな話を何度も何度も聞きました。中1の時からそういう話をたくさん聞いてると何と言うか…だんだん心配が積み重なっていくんですよ。
一番好きな歌詞は、「What am i doin' with my life/この瞬間はもう二度と訪れない/もう一度自分に聞いてみろ 今幸せかと/その答えはもう決まった 俺は幸せだ」なんですけど、全般的にこの曲自体がすごく好きです。全ての歌詞がそうだけど、 僕の話を書いた歌詞でもあるし、僕の10代後半、19歳の時のことをすごく思い出したんです。
僕が初めて24小節かな?を書いた イントロでもあるし。とてもラップを長くするじゃないですか。なので書く時もすごく苦労しました。何回か修正したと思うんだけど。
すごく長いから、これ一つ書くには 何日もこれだけに取り組まないといけないんだけど、そんな分量のラップを、3回、4回?修正して、合計すると100小節を超えるラップを書いたんですよ。
最後の修正をしながら思ったのが、あ、これは到底無理だ。OKが出なければ、僕じゃなくてJ-hopeやラプモンがやるのはどうかと話をしようと思ったんです。
苦労話
2021年FESTAの「ARMYよろず商店」でも当時苦しんだ話をしています。2021/06/13
SG:2つのイントロを全部僕が作ったでしょ。でもそのAメロを… 20回くらい変えたかな? もうおかしくなりそうで。
JH:練習室の中に作業部屋がありましたよね…この(机)ぐらいの作業部屋!
[机より小さい部屋で「花様年華」の イントロを誕生させたSUGA]
SG:2番部屋でほぼ… 15日か16日間ずっと作業してた。最後にはこれが失敗したら 逃げようと思った。練習室にずっとこもってたよ。
それが最初のイントロだったな。
SG:「INTRO : Never Mind」を 作ってた時はものすごい大雨が降って。
出かけている間に雨がものすごく入り込んで
[床が浸水してしまった作業室]
幸いダンサーの方々に手伝ってもらって。机まで全部外に運んで。
INTRO : Never Mind
水没を免れた機材で完成させた、INTRO : Never Mind 2015/11/18
拙訳こちら
INTRO : Never Mind/歌詞日本語訳 - はちみつと焼酎
BTSと花様年華
シュチタw/J-hope
シュチタでのJ-hoopeとのやりとりから。
SG:「I NEED U」『花様年華 pt. 1』
JH:あの頃からグッと人気が出た気がする
[「I NEED U」で音楽番組初の1位]
SG:あの頃 本当に僕たち こういう考えはみんなあったよね。
これがうまくいかなかったら…僕たちに未来はない。全力投球しなきゃと。「Intro」は僕が3分の曲を作ることになって…
JH: 『花様年華』はヒョンが全部担当したじゃん
[『花様年華 pt. 1&2』の 「Intro」を手掛けたSUGA]
SG:…死にそうだったよ…
JH:血を吐きながら曲作ったよねヒョンが。
【SKIT:Expectation!」】
RM:1位獲れるかな
SG:1位とか別にして、とりあえず アルバム自体は好きだよ 僕は
RM:僕はもうアルバムで満足できない。もう1位獲らなきゃ
JIN:そうだね!
JH:でも期待持たない方がいい
V:正直期待しないでって言われたからって、期待しないわけじゃないですよね
JIN:僕も期待しちゃうよ…[BTSに初めて 「成功」の意味を教えてくれた『花様年華』 3部作]
JH:でも振り返ったら、ほんっとうに一生懸命やってきたよね
SG:僕たちは「本当に一生懸命やってきた」という話をするしかないのは、なぜって全部やったから!生き残るためのあらゆることを全部やったと僕は思ってる
「青春映画」のような
「よろず商店」でも他メンバーも「花様年華」時代の思い出を語ってました。
21:24~
JM:僕はそのコンセプトに完全に入り込んでいました。完全に溶け込んで「青春」!こんな感じでした
JIN:あの頃本当にそうだった。いまだから言えるけど、毎日夜中抜け出して公園を歩き回りながら「これが青春だな…こんな青春を送るなんて」って…
JH:ほとんど映画撮ってたみたいなもんだね。寒気のする映画だな(笑)
全員がその「青春」に没入していたという「花様年華」。(BUじゃなく)リアルでも青春映画のようだったと。であればこその成功だったんだろうなあ…