環境:地球温暖化への適応

地球温暖化への適応

当社グループは、緩和策を実施しても回避できない地球環境への影響に対処する適応策も推進しています。適応策としては、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)などが指摘している、気候変動が生態系、社会・経済などの各分野に与える影響への対処が基本と考えています。気候変動の影響は地域によって異なるため、地域性を加味した対策が重要と認識しています。
適応策としては、以下の2つの側面から取り組みを進めています。

  1. 当社グループ製品・サービス・ソリューションによる気候変動の影響を低減する取り組み
  2. 当社グループの企業活動への影響を低減する取り組み

1.の具体例としては、グリーンACなどがあります。グリーンACは、暑さ対策、演出用途などに向け商品化しました。水と空気を混合して微細にし、濡れを感じにくくしたドシルキーファインミスト(ドライ型ミスト)によって、オープンスペースの夏の暑さを和らげたり、レーザー光と音楽とミスト空間を組み合わせた幻想的な演出に利用することができます。
ミストによる気化冷却式で、機器排熱量を上回る冷却能力を発揮可能である点から、地球環境にやさしく、空間を冷却するとともに人の体温を直接奪う効率の良い冷却が可能です。自社開発の二流体式ミストノズルにより、エア消費量が少なく、低圧エア(0.25MPa以下)でも、ミスト粒子径を約6~10μmまで微細化して噴霧することができます。噴霧機と各ノズルとの接続がフレキシブルな樹脂製配管で施工が可能なグリーンAC Flexシリーズは既設構造物への後付け設置のほか、ベンチ、公共モニュメントとの一体化設計等が可能です。単相200Vに対応した大容量タイプは、スタジアムや道路など大規模な屋外空間においても効率的にクールスポットや演出空間を形成することが可能です。温暖化が生活にもたらす悪影響を低減することが期待できます。
さらに、工場の加湿用途として、二流体加湿装置として利用することができます。工場の製造工程で静電対策に必要な加湿を行う際、従来の蒸気加湿設備利用に対して、9割近くの1次エネルギー(CO2排出)削減を実現しています。

2については、当社グループへの気候変動の影響を評価し、対処すべき課題を見極めることが先決と考えています。当社グループにとっての事例の一つが、水不足による生産活動への影響です。2017年度に当社グループのすべての製造拠点における水リスクアセスメントを完了し、現時点において当社グループの事業活動へ影響を与えるような水リスクは顕在化していません。詳細は、水資源保全を参照ください。

グリーンAC Flex(大容量タイプ)噴霧機
ノズルユニット
工場加湿 導入事例
(松下音像科技有限公司様)
設置イメージ(カフェ)
設置イメージ(サービスエリア)
設置イメージ(スタジアム)