グループCEOメッセージ

「物心一如の繁栄」。これは、パナソニックグループの創業者である松下幸之助が生涯をかけて目指した理想の社会の姿です。人々のくらしが物と心の両面で豊かな理想の社会——1932年に幸之助はその実現を当社グループの真の使命と位置づけ、それを250年かけて10世代にわたって実現することを宣言しました。
そして今、未来の世代へとその使命達成のたすきをつなぐ役割が私どもに託されています。

人手不足や地政学リスクに基づくサプライチェーンの分断など、取り巻く環境は急激に変化しています。さらには、地球温暖化や資源の枯渇、健康寿命の延伸などの社会課題が既に顕在化してきています。
これらの社会課題に向かい合い、私どもの250年計画の確度を高めるために、二つのグループ共通戦略を進めてまいります。

一つは、地球環境問題の解決です。グループの使命達成の到達点である今から約160年後の世界中の人々の幸せを考えた時に、後の世代が地球上で暮らすことができない状況は絶対に避けなければなりません。そこで、気候変動を含む地球環境問題こそが一刻も早く解決へ導かなければならない私どもの経営課題と捉え、グループ共通のビジョン“Panasonic GREEN IMPACT”を掲げています。多様な事業を通じて、モビリティ、家庭、街、そしてサプライチェーンなど様々な領域で、社会へのCO₂排出削減貢献を加速してまいります。

もう一つが、お客様の生涯にわたっての健康・安全・快適へのお役立ちです。当社グループはくらしの場面でお客様と数多くの接点を持っています。その多種多様なつながりとデジタル技術を掛け合わせて、お一人おひとりに合った価値をお届けする「くらしのソリューション・プロバイダー」を目指し、技術革新とビジネスモデルの変革を進めてまいります。

全ては世界中の人々の「幸せの、チカラに。」なるために——ギアを上げて変革を加速してゆきます。グループ全社員が一丸となってあくなき挑戦と改善に取り組み、各事業会社はそれぞれが向かい合う社会やお客様に対して誰にも負けないお役立ちを果たしてゆく。そして、グループを成長に転じさせ企業価値向上に努めてまいります。今後とも、皆様のご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

パナソニック ホールディングス株式会社
代表取締役 社長執行役員
グループCEO