報道発表資料
2024年09月13日
- 報道発表
知床国立公園・羅臼町、斜里町のゼロカーボンパーク登録について
1.環境省では、国立公園の脱炭素化に向けて、令和3年3月から「ゼロカーボンパーク」の取組を進めています。令和6年9月13日に、知床国立公園を形成する羅臼町と斜里町がゼロカーボンパークに登録されましたので、お知らせします。
2.羅臼町と斜里町では、ゼロカーボンパークとして、炭素吸収源としての藻場及び森林の保全・再生の推進、リサイクルを通じた脱炭素社会の構築、サステナブルな観光地づくりなどに取り組んでいくこととしています。
2.羅臼町と斜里町では、ゼロカーボンパークとして、炭素吸収源としての藻場及び森林の保全・再生の推進、リサイクルを通じた脱炭素社会の構築、サステナブルな観光地づくりなどに取り組んでいくこととしています。
1.概要
知床国立公園は、ヒグマやシャチなどの大型哺乳類、絶滅の恐れのあるシマフクロウなど希少な野生生物が棲息していること、流氷が到達する海と原生的な森林が残る陸地が相互に関連しあって、一体となって生態系を形づくっていることが評価され、世界自然遺産に登録されました。知床国立公園に関わる羅臼町は2021年3月16日、斜里町は2022年3月18日にゼロカーボンシティを宣言し、脱炭素化やプラスチックゴミの削減に積極的に取り組んでいます。
羅臼町と斜里町からの申し出により、令和6年9月13日付けで知床国立公園を全国で19番目となるゼロカーボンパークとして登録しました。
羅臼町と斜里町からの申し出により、令和6年9月13日付けで知床国立公園を全国で19番目となるゼロカーボンパークとして登録しました。
2.知床国立公園ゼロカーボンパークの取組の概要
(1) CO2の吸収源 森林の保全・再生の推進
・知床国立公園は、38,954へクタール(陸域)の広大な面積を有し、国立公園及び世界自然遺産の管理の一環として、エゾシカ個体数管理や河川工作物の改良等を進めており、健全な森林生態系が維持されることによりCO2吸収量の確保が図られています。
・斜里町で取り組む「しれとこ100平方メートル運動」では、しれとこ100平方メートル運動森林再生計画に基づき、第2次中期計画(2018~2037年度)による森林再生計画に取り組みます。
(2) 海の森 ブルーカーボン
・基幹産業の昆布養殖はCO2吸収・固定だけでなく、漁場環境の維持・改善、生態系の保全、観光資源としての活用など多面的な機能・価値を有しています。地球温暖化に伴う磯焼けの拡大を防ぐため、企業や研究機関との連携などにより、多様性に富んだ海藻生育環境の再生を念頭に置いたブルーカーボンに資する藻場造成を実現し、沿岸海洋環境の正常化と魚資源の産卵・育成の環境の維持を図ります。
(3) 脱炭素に向けた再エネの導入
・羅臼町では、温泉ホテルや旅館のほか市街地の公共施設において、温泉熱利用による熱交換(給湯・暖房)が導入されています。また、集団施設地区内に新たに建設している宿泊施設においても温泉熱交換設備が予定されています。
(4) サステナブルな観光地の推進
・斜里町では、国立公園内外の海岸漂着ごみ回収、漁具の浮き具の回収ごみの再利用化のアップ
サイクルに取り組んでいます。
・羅臼町と斜里町では人とヒグマとの共存を目指し、ヒグマが身を隠す草藪を刈り取る活動が行なわれています。企業のCSR活動として「クマ活」(斜里町)や地域住民活動として「ヒグマ対策草刈り」が行なわれています(羅臼町)。
(参考)
○ゼロカーボンパークとは
ゼロカーボンパークとは、国立公園における電気自動車等の活用、国立公園に立地する利用施設における再生可能エネルギーの活用、地産地消等の取組を進めることで、国立公園の脱炭素化を目指すとともに、脱プラスチックも含めてサステナブルな観光地づくりを実現していくエリアです。
国立公園をカーボンニュートラルのショーケースとし、訪れる国内外の人たち脱炭素型の持続可能なライフスタイルを体験していただく場作りを目指しています。令和3年3月に中部山岳国立公園の乗鞍高原エリア(長野県松本市)が第一号に指定され、令和6年7月までに全国の国立公園内で18地域がゼロカーボンパークとして登録されています。
環境省HP:https://www.env.go.jp/nature/post_134.html
○支援の枠組み
環境省では、ゼロカーボンパークの実現に向けて、ゼロカーボンシティ支援に活用しているエネルギー対策特別会計予算及び自然公園等整備費等の既存予算をパッケージとして支援する他、釧路自然環境事務所が羅臼町と斜里町と連携をとりながら伴走支援を行うこととしています。
・知床国立公園は、38,954へクタール(陸域)の広大な面積を有し、国立公園及び世界自然遺産の管理の一環として、エゾシカ個体数管理や河川工作物の改良等を進めており、健全な森林生態系が維持されることによりCO2吸収量の確保が図られています。
・斜里町で取り組む「しれとこ100平方メートル運動」では、しれとこ100平方メートル運動森林再生計画に基づき、第2次中期計画(2018~2037年度)による森林再生計画に取り組みます。
(2) 海の森 ブルーカーボン
・基幹産業の昆布養殖はCO2吸収・固定だけでなく、漁場環境の維持・改善、生態系の保全、観光資源としての活用など多面的な機能・価値を有しています。地球温暖化に伴う磯焼けの拡大を防ぐため、企業や研究機関との連携などにより、多様性に富んだ海藻生育環境の再生を念頭に置いたブルーカーボンに資する藻場造成を実現し、沿岸海洋環境の正常化と魚資源の産卵・育成の環境の維持を図ります。
(3) 脱炭素に向けた再エネの導入
・羅臼町では、温泉ホテルや旅館のほか市街地の公共施設において、温泉熱利用による熱交換(給湯・暖房)が導入されています。また、集団施設地区内に新たに建設している宿泊施設においても温泉熱交換設備が予定されています。
(4) サステナブルな観光地の推進
・斜里町では、国立公園内外の海岸漂着ごみ回収、漁具の浮き具の回収ごみの再利用化のアップ
サイクルに取り組んでいます。
・羅臼町と斜里町では人とヒグマとの共存を目指し、ヒグマが身を隠す草藪を刈り取る活動が行なわれています。企業のCSR活動として「クマ活」(斜里町)や地域住民活動として「ヒグマ対策草刈り」が行なわれています(羅臼町)。
(参考)
○ゼロカーボンパークとは
ゼロカーボンパークとは、国立公園における電気自動車等の活用、国立公園に立地する利用施設における再生可能エネルギーの活用、地産地消等の取組を進めることで、国立公園の脱炭素化を目指すとともに、脱プラスチックも含めてサステナブルな観光地づくりを実現していくエリアです。
国立公園をカーボンニュートラルのショーケースとし、訪れる国内外の人たち脱炭素型の持続可能なライフスタイルを体験していただく場作りを目指しています。令和3年3月に中部山岳国立公園の乗鞍高原エリア(長野県松本市)が第一号に指定され、令和6年7月までに全国の国立公園内で18地域がゼロカーボンパークとして登録されています。
環境省HP:https://www.env.go.jp/nature/post_134.html
○支援の枠組み
環境省では、ゼロカーボンパークの実現に向けて、ゼロカーボンシティ支援に活用しているエネルギー対策特別会計予算及び自然公園等整備費等の既存予算をパッケージとして支援する他、釧路自然環境事務所が羅臼町と斜里町と連携をとりながら伴走支援を行うこととしています。
添付資料
お問い合わせ先
環境省北海道地方環境事務所釧路自然環境事務所
ウトロ自然保護官事務所:二神 紀彦
電話番号:0152-24-2297
ウトロ自然保護官事務所:二神 紀彦
電話番号:0152-24-2297