大雪山国立公園の裾野に広がる鹿追町は、農業と観光を基幹産業とする人口約5,200人の町です。公園内には北海道で最も標高の高い「天空の湖 然別湖」があり、豊かな自然を活用したネイチャーガイドによるアクティビティが盛んです。とかち鹿追ジオパークの認定を受け、寒冷地ならではの自然を守りながら教育や観光に活用しています。また、持続可能な社会と農業のため、家畜ふん尿由来のバイオマスを活用した循環型農業やバイオマス発電・水素エネルギーの利活用など、2050年の脱炭素化を目指した鹿追型ゼロカーボンシティの取組を進め、2022年4月に環境省の脱炭素先行地域に選定されました。
十勝の鹿追町が仕掛ける「シカソン」とは、―ゼロカーボンシティ宣言のまち(第1回脱炭素選考地域)、日本ジオパークのまち、国立公園のまち、SDGs推進のまち、過疎のまち―「鹿追(シカオイ)町」を訪れた方とともに、環境をテーマに一緒にマラソンを走るかのように学び、考え、持続可能なゴールを目指すショートステイプログラムです。詳しくはパンフレットをご覧ください。
2021年3月に「バイオガスプラントを核とした鹿追型ゼロカーボンシティ」に挑戦することを宣言し、2022年4月には環境省の脱炭素先行地域(全国26か所)に選定されました。酪農の家畜ふん尿処理を行うバイオガスプラントを核とし、「電気・熱・水素」などを域内で循環する仕組みを確立するとともに、町民・民間事業者らにおける「省エネルギーの徹底」や太陽光発電などの「再生可能エネルギーの導入」を促進し、鹿追町全体で「環境価値」の向上による新たな地方創生を目指しています。
その地域の大地の成り立ちを読み解き、貴重な自然・文化遺産を保全しながら教育や観光などに活用し、持続的な社会の構築を目指すプログラムが「ジオパーク」です。とかち鹿追ジオパークは、鹿追町全域をエリアとし、特に特徴的なのは、国内最大級の然別風穴地帯とその地下に分布する永久凍土、その寒冷環境に根付いたエゾナキウサギなどが生きる生態系です。このような地球温暖化に脆弱な遺産を持つ地域だからこそ、気候変動対策に取り組み、世界に向けてその重要性を発信することが必要です。
平成15年度に文部科学省の研究開発学校の指定を受け、エスカレーター式進学ではない幼小中高一貫教育システムを開始しました。姉妹都市のあるカナダをメインとする異文化理解で、「使える英語」と「国際的なコミュニケーション能力」を身に着け、高校1年生は町の支援を受けながら生徒全員がカナダの姉妹都市で2週間のホームステイを行います。小中高生に1台ずつ支給されたタブレットを活用し、先進的なICT授業に取り組むほか、高校では前例のないオンライン学習塾を実施しています。
新千歳空港またはとかち帯広空港発着の飛行機をご利用ください。新千歳空港からはJRで新得駅または帯広駅へ。下車後は車・バスで新得駅からは20~30分、帯広駅からは40~60分程度で鹿追町市街地に到着します。とかち帯広空港は東京・羽田から直行便が運航し、空港からは車で60分、バスで120分程度です。町内の交通手段はレンタカーが一般的ですが、バスやタクシーなどの交通機関も利用可能です。
コーディネートするのは、町内でカフェ&農泊を経営する正保さん。―「私は10年前に単身鹿追に移住してきた生粋のよそ者です。永住を考えるようになった時、よそ者だった私だからこそできる事はないかと考えてグリーンツーリズムと出会い、コロナ禍で派生したワーケーションに至りました。よそ者だからわかること、発信できることがあります。私の好きになった鹿追町で、鹿追らしい・鹿追だからできることをコーディネートします」―
国立公園内の案内人は、然別湖畔温泉ホテル風水で働く水間さん。―「然別湖は非常に景観が守られ、自然を崩していない国立公園です。湖畔の宿も弊社1軒で宿泊者数200名に満たないですが、その他を圧倒するフィールドポテンシャルです。自然体系を守りながらも新しいことにチャレンジし、サステナブルな取組を実現できる環境です。企業のワーケーションやチームビルディング、新人研修や福利厚生でのリトリート推進などでの活用をおすすめします」―
―「2018~2020年にかけて南極観測隊に参加し、昭和基地で越冬隊員として大気や雪の観測を担当しました。寒冷地つながりのご縁があり、2020年からとかち鹿追ジオパークの専門員として鹿追町で働いています。鹿追では調査研究のほか、保全や教育、展示解説、ツアーや講座の企画・開催など多様な業務に携わっています。寒冷地ならではの自然を観察したり、地球規模の視点・地域の視点を交えてお話できたらと思っています」―
課題解決型のワーケーションを進める中で、訪問者とまちの課題をつなげるのが町職員の迫田さん。―「実は『ワーケーションといえば鹿追町』のように認知されようとは、まったく思っていないのです。例えば『然別湖のウチダザリガニが半減』となったときに、『そういえばワーケーションであそこの企業に来てもらったのがきっかけだったよね』となれば素晴らしい。地域と企業がともに課題解決の入口に立つ事業と思っています」―
国立公園内の然別湖に生息するのが特定外来生物の「ウチダザリガニ」です。然別湖では1993年頃に初めて確認され、2006年度に町をはじめとする生物多様性保全協議会による駆除が開始されました。完全な駆除は難しいものの生息域の拡大を抑える必要性があり、駆除経費、人員・協力の確保が課題です。駆除活動の体験を通し、SDGsの理念でもある「持続可能」な国立公園のあり方について地域と共に考える入口に立ちましょう。
然別湖周辺の風穴地帯には永久凍土が分布し、氷期の依存種「エゾナキウサギ」をはじめ貴重な動植物が息づいています。約4か月間結氷する然別湖上では、冬の催し「しかりべつ湖コタン」が40年以上にわたって開催されてきました。これらの気候変動に脆弱な遺産を守るには、地域からの視点、地球規模の視点の双方が必要です。トレッキングやイグルー作りなどのアクティビティ、地球科学を専門とするスタッフのレクチャーや意見交換を通し、気候変動問題と持続可能な地域運営について考えましょう。
広く日本や世界にもつながる環境やエネルギー、SDGsなどに関連した地域課題に直に触れながら、参加企業の方と地域が課題解決の入り口に一緒に立ちたいと考えています。その課題解決を通して参加企業のSDGsやCSRの取組が期待されます。オリエンテーションでは、認定ファシリテーターと行うSDGsボードゲームを通してSDGsの理解を深め、持続可能な社会・産業・まちづくりを進める鹿追町の現場で地域の取組に触れてみましょう。(協力)富士通Japan株式会社、東武トップツアーズ株式会社
標高800メートルと道内で最も高い場所にある然別湖は、別名「天空の湖」と呼ばれています。国内有数の透明度を誇り、澄んだ湖面に映る鮮やかな緑、自然に心と体が溶け込むような癒しスポットとして多くの観光客が訪れます。カナディアンカヌーエアトリップなど、北海道らしい雄大な自然を満喫できるプログラムが豊富です。詳しくは「鹿追町観光協会」で紹介しています。
テント内のストーブ上でサウナストーンを熱し、源泉をかけ温度を調整するロウリュはフィンランド式のサウナスタイル。カラダもココロもリラックスでき、お好みでアロマを混ぜるのもオススメです。北海道で1番高いところに位置する地球風呂(水風呂)の中で、自然と一体になれる唯一無二の体験です。詳しくは「然別湖畔温泉ホテル風水」で紹介しています。
チームビルディングの要素も兼ね備えた企業人のための体験です。普段会社では一緒に仕事をしない方々が、年齢や部署の垣根をこえて一緒に何かを作るという体験はまさにチームビルディング。体験をしながら、地元の職人から「鹿追町で暮らすこと」「なりわいをすること」などを聞くこともできます。作業後にできたての美味しいソーセージを食べることも大事な体験です。
酪農と畑作が盛んなため、地元で採れた農産物を使ったレストランがたくさんあります。ぜひ、滞在中に鹿追町をめぐり、自分のお気に入りの味を見つけてください。詳しくは「鹿追町観光協会」で紹介しています。
林に囲まれた環境で心地よく作業したい人におすすめの施設。打ち合わせに使用できるミーティングルームや開放的なオープンホールなど様々なスペースがあり、一人でのテレワークや企業研修など、様々な形で利用できます。22時まで開放されています。
鹿追町の国際交流と国内地域間交流の拠点となるこの施設には、地元の人々が気軽に集うゲストルームやカフェがあり、いずれもテレワーク利用可能です。地域おこし協力隊が中心となり営むカフェもあり、コーヒーを飲みながら、いつもとは違った空間で仕事をしてみませんか。
人が集まりたくなる場所―地元の方々がカフェでくつろいだり、町外や道外、外国の方々が宿泊して十勝や鹿追町を楽しんだり、そんな人が自然に集まりたくなる場所を「トマルカフェ鹿追」は目指しています。
標高800mの山奥にある温泉旅館ですが、光通信・Wi-Fi完備です。全館和室でワーケーション用の客室(7.5畳)にはデスクとワークチェアを完備し、大きな窓から湖を望みながら仕事ができます。温泉は清掃時間以外いつでも入浴可能です。眼下に見える湖畔にもテーブル、椅子があり、気分転換に外でも仕事ができ、息抜きにアウトドアなどを楽しめます。
掛け流し100%の源泉と湖からわずか10mの立地が強みの旅館。大正11年に開業した然別湖畔温泉は、その歴史の中で別館ユースホステルや山田温泉、然別湖温泉ホテル福原などが開業しましたが、現在はホテル風水1軒となりました。
築60年以上たつ建物を改修したトマルカフェ鹿追。ここで過ごした人々の記憶や昔の建物特有の形、今ではもう手に入らない梁や柱たち。残せたものは少ないですが、古民家の歴史が醸し出す雰囲気を楽しんでいただきたい宿泊施設です。
鹿追町
2泊3日
東京から帯広空港まで約90分
帯広空港から車で60分
「シカソン」とは、ゼロカーボンシティ宣言のまち、日本ジオパークのまち、国立公園のまち 、SDGs 推進のまち、過疎のまち「鹿追(シカオイ)町」で、環境をテーマに一緒にマラソンを走るかのように学び、考え、持続可能な未来(ゴール)を目指すショートステイプログラムです。
Day1
AM
移動
PM
バイオマス施設視察
ジオパーク視察
ウチダザリガニ駆除準備
Day2
AM
ウチダザリガニ駆除体験
PM
乗馬体験
Day3
AM
未来を考えるワークショップ
PM
移動
大雪山国立公園内の然別湖には、特定外来生物の「ウチダザリガニ」が生息しています。駆除活動を通じ「持続可能」な国立公園を目指しています。
然別湖では、カヌーやトレッキング、登山などを楽しむことができます。アクティビティを通じて環境について考えてみましょう。
「企業と地域の課題解決+ツーリズム」=「かいけつーリズム」に取り組む鹿追町のモニターツアーに参加された方の体験記をご紹介します!―『環境、特に自然環境や生態系をテーマとするプログラムでしたが、充実した時間を過ごせました』―
詳しくは「北海道型ワーケーション 公式Facebook」をご覧ください。
「企業と地域の課題解決+ツーリズム」=「かいけつーリズム」に取り組む鹿追町のモニターツアーに参加された方の体験記をご紹介します!―『ジオパークやバイオガスプラント、鹿追高校生とのディスカッションなど、テーマに沿っていて鹿追町独自のワーケーションとしてよかったです』―
詳しくは「北海道型ワーケーション 公式Facebook」をご覧ください。
「企業と地域の課題解決+ツーリズム」=「かいけつーリズム」に取り組む鹿追町のモニターツアーに参加された方の体験記をご紹介します!―『都会では地域住民との関わりが非常に少ないため、町ぐるみで課題に真剣に取り組む姿勢が魅力的に感じました』―
詳しくは「北海道型ワーケーション 公式Facebook」をご覧ください。
鹿追町のワーケーションツアーに参加された方の体験記をご紹介します!―机上の空論ではない生きた知識を実践的に学べたと思います。ワーケーションを終えて、SDGsが今までより身近な自分ごととして感じられるようになった気がします。―
詳しくは「北海道型ワーケーション 公式Facebook」をご覧ください。
「シカソン」を進める鹿追町のワーケーションプログラムに参加された企業の体験記をご紹介します!─視察メインのワーケーションではありましたが、とかち鹿追ジオパークや然別湖、十勝の雪景色の美しさを楽しめたと思います。─
詳しくは「北海道型ワーケーション 公式Facebook」をご覧ください。