「SREの探究」読みました
読書の感想
「SREの探究」という本を読みました。
きっかけはSREに関する原理原則やプラクティスではなく、実際に導入や実践していく上での知見を得たかったためです。
とても太い本ですが、読み始めると夢中になってスラスラと読めました。
自分の経験や知識では理解できない部分もありましたが、大変参考になりました。
とくに、第7章の「SREのいないSRE:Spotifyのケーススタディ」は面白かったです。
「全てのエンジニアにとって運用をデフォルトの責務としていくこと」これは私も理想的な姿だと思います。
AmazonもSRE組織を持たず、サービスやプロダクトの各チームごとにSREを行えるようにしているみたいな話を聞いたことがある。
これが実現できるのはチームメンバーが優秀かつチームの成熟度も高い場合でないと難しい。
昔でいうと基盤チームと言うものが存在していた理由と同じく、ここまで持っていくためにまずSREの役割を果たすためのチームや組織は段階に応じて必要なんだろう。
私は、これまでアプリケーション開発も行いながら「基盤担当」とか「何でも屋」として開発以外のことを拾うことが多く、開発生産性を上げるためのAP基盤、開発や検証の環境構築から本番のインフラ構築、自動化、運用監視、障害対応など多岐に渡り対応してきました。
周りからは頼られるし感謝もされますが、会社としてこの役割を職種として適切に定義していないためPM、業務SE、インフラエンジニアのような評価の対象になることが無く、「縁の下の力持ち」となり、残念で悔しい気持ちではありました。
しかし最近では、DevOpsやSREという言葉が出てきて重要性や役割について認知されるようになったことはとても嬉しく思います。
一方で組織の大きさやフェーズによって役割や範囲が変わってくる非常に柔軟性が必要な仕事だと感じています。