先に逝くのは私だと思った…  2017年06月
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真央ちゃんが逝って 週刊誌うるさい!

 こっちがいとこ会で盛り上がっている所に、真央ちゃんの訃報があった。気にならない訳じゃなかったけど、今まで書かずにいた。
 
 ここに来て週刊誌で、「こうすれば助かったのに」というような記事が出てきた。これってうるさい。当事者としては放っておいて欲しい。

 いや、当事者じゃなくて他の人たちへの啓蒙のためだよ、という人もいるだろうが、とにかく言うことが的外れだと思うからだ。

 なぜ全摘手術をしなかったのかとか、おかしな民間療法をしたとか言う報道がある。

 見つかったときは4期(ほかに転移した状態)で、もうこうなったら手術はできない。おかしな民間療法がどのようなものか知らないが、抗がん剤や放射線もした上に、何ができるかと藁をもすがる思いでしたことを否定するのはまさしく死者に鞭打つ行為ではないか?

 くうみんが今まで癌治療を調べた結論は、ガン治療はまだ確立していない、ということだ。何が良くて何が悪いか、まだわからない。

 それなら無治療でいいのか?

 その方がいいかも知れない。なぜなら乳癌の場合、抗がん剤の奏効率は30%程度。これはどういう意味かというと、100人のうち30人には効くけれど、70人には効かないということだ。

 しかも奏効するとはどういうことかというと、「癌が消えた、または小さくなった状態が4週間続いた」ことを言う。そして「多くの場合、再発する」と、医学会が認めている。

 こんなお粗末ながん治療では、「おかしな民間療法」に頼ろうという気持ちになるのも当然だ。

 ただし、金がかかるのは良くない。庶民にはできないからいいけど。

 くうみんは、抗がん剤もやった。放射線治療もやった。これは、医療を信じていたから。でも頭が痛くなるほど勉強して、その結果、信頼がガラガラと崩れた時に、ホルモン剤をやめ、検査に行くのもやめた。

 だから、誰もが「おじさんより先に逝く」と思ったのに、おじさんのバカ~~~!!
 
 真央ちゃんのご遺族も、おかしな週刊誌の言うことは気にせず、
「やれるだけのことはやった」
 と、自分の行動を信じてください。

 真央ちゃんのご冥福を心よりお祈りします。





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テーマ : 乳がん
ジャンル : 心と身体

芋山温泉の帰り せっかくだから名古屋見物

 おいしい昼ご飯を食べ、いとこ会のメンバーは三々五々解散して行った。

 金子、銀子、くうみんの3人組は名古屋見物をすることにした。宿は名古屋駅から5分ほど歩いたところにあるロイヤルパークホテル ザ 名古屋という仰々しい名前のホテルだ。

 部屋にバスタブはないが、大浴場がある。シングルを取ったのだが、トイレにドアがないので驚いた。

 シングルにしては広めの部屋。
名古屋の宿

トイレが!!
 ガ~ン!トイレにドアがない!絶対一人でなければ泊まれない

 夕食は名古屋大ビルヂングの中の店でひつまぶしを食べた。
 ひつまぶしの店は大変混んでいた。30分くらい並んだだろうか。外国人の姿もあった。

「金子様ご一行様、どうぞ」
 お姉さんに呼ばれて店の中へ。
「お飲み物はどうしますか」
 酒のお品書きを見ると、どれも高い。
「いりません」
 銀子姉さんとくうみんは言った。二人とも高い酒は飲まない。金子姉さんは酒はもともと飲まない。

ひつまぶし
 一度で3度おいしいひつまぶし。全体を4つ訳にしてから、一回目はそのまま、2回目は薬味を入れて、3度目は出汁をかけて食べる。残りのひとつは気に入った食べ方で食べるのがいいそうだ。

 ひつまぶしを食べてからホテルに帰ったが、もちろんホテル下にあるコンビニで酒を調達した。風呂に入ってから一杯やった。
 このホテルは快適なのだが、一つ良くないところがある。冷蔵庫があまり冷えない。くうみんは製氷機から氷を取ってきてビールを冷やした。

 翌日の朝は、名古屋名物モーニングセット。駅地下のコンパルで。
名古屋の朝食
 飲み物で値段が変わるらしい。くうみんは野菜ジュースを注文。

 名古屋にはマラソンで2回来たことはあるが、観光はしたことがない。なので定番中の定番、名古屋城と熱田神宮へ行くことに。

 名古屋城では入り口付近でボランティアの法被を着たおじさんが暇そうにしていた。何やら無料で案内してくれるらしい。お願いする事にした。他にも2組が一緒に回ることになった。

「あそこに武士がいるでよ、写真撮ったらどうだね」
 ボランティアのおじさんが言うので、せっかくなので写真を撮った。
 
兵隊さん
 名古屋城には武士や忍者がいた。熊本城にもいたが、熊本城の武士は役者がしているらしい。しろうとでは様にならないと。この人たちも役者かな?

忍者
 忍者の中にはくのいちも

「この石には字が書いてあるだがね」
 ボランティアのおじさんは、名古屋弁で説明してくれる。
 
字が書いてある

九州から来た植物
 九州から石にくっついて来た植物

 名古屋城の中
 絢爛豪華な名古屋城の中

猫ちゃん
 猫です

城主お目見え以上
 城主お目見え以上の部屋

当時は珍しいバラの花
 当時は珍しいバラの花

にゃごや城
 にゃごや城

 この石の大きさがよく分かるからと、ボランティアに言われて、はい、ポーズ!

石の大きさがよく分かるかと
 くうみんはどれでしょう?

お城の土台には記号を彫った石もあった。
「これは前田の紋だがね」
「へえ、そうですか」

前田家のしるし1

前田家のしるし2

しゃちほこレプリカ

 昭和の初期だか、名古屋城の屋根に上ってしゃちほこの金を盗んだ泥棒がいたそうだ。名古屋城の上に登ったが、屋根はすごい急こう配で、こんなところによくまあ…絶対プロの仕業だと確信した。
急な名古屋城の屋根
 実際はもっとすごい急こう配だ

 次は熱田神宮に銀子姉さんと一緒に行った。金子姉さんは疲れたのか駅近くで待っていると。
 熱田神宮では100円でたくさんのお願いをした。お願いのことばかりを考えていたので写真を撮るのを忘れた。

 熱田神宮を後にしたが、まだ時間がある。くうみんだけ、新しい観光スポットだというオアシス21に行くことにした。
 オアシス21は栄駅を降りたところにある。

オアシス21 水の宇宙船
地上階と地下からなる立体型公園のオアシス21。
様々なイベントが開催される銀河の広場、飲食店や物販店も。
夜はライトアップされてロマンチック。

 … という能書きが、↓のリンクにあった。
        オアシス21とは…

 期待していくと単なるバスターミナルの上に誰もいない広場があるだけだった。
オアシス21 屋上
 これが水の宇宙船!

オアシス21
 さすが名古屋だ!!

 名古屋の趣味に感心しながら駅に着いた。売店でなるべく冷たいビールを選んで新幹線に向かった。

 3時を少し過ぎた時間の新幹線を選んだのは、金子、銀子姉さんたちのリクエストからだ。
 くうみんは車内でお弁当を食べながらビールを飲むのを楽しみにしているので、お昼くらいの時間を選ぼうとした。しかし、そこに待ったが入った。
「もっと遅い時間がいいわ。どこかでお昼ご飯を食べましょうよ」
「そうですか、わかりました。じゃ、夕食の支度に間に合うくらいの時間でいいでしょうか?」
 すると、金子、銀子両姉さんはキッとなって首を横に振った。
「ダメよ!!もっと遅い方がいいわ!夕食の支度をしないでいいくらいの時間にしてちょうだい!夕食はお弁当を買っていくから!」
「は」
 そうであったか。

 新幹線の指定席には金子、銀子両姉さんがすでに座っている。
「無事に落ち合えたわね~」
「オアシス21ってどんなところだった?」
「こんなところです」
 くうみんはデジカメを見せた。トホホだった。

 新幹線は時間通りに出発し、銀子姉さんとくうみんは缶ビールを開けた。
 銀子姉さんは小さい缶で、くうみんはロング缶。金子姉さんは酒を飲まない。おじさんのお姉さんなのに、変なの。しゃべりながら飲んでいると、くうみんは酔いが回ってきた。

 楽しかったな、いとこ会。おじさんもきっと来ていたんだろうな。

 でも、生きて参加すればもっと楽しかったのに。

 う~ん。ぐぅ~。


 






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テーマ : 行ってきました!
ジャンル : 日記

いとこ会はこんな感じ

 ゴボウ荘の風呂は3つある。内湯大浴場と、階段を上って行くつるつるした湯と、露天風呂だ。このつるつる湯だけ泉質が違って、肌がきれいになるような気がした。
 一番上にある露天風呂は、虫がいて刺されて痒いのなんの。一度行ったきり、あとはやめた。今でも痒い。大浴場は眺めがいい。だからくうみんは大浴場とつるつる湯に良く入った。

 食事は宴会場で食べた。
今宵の食事
 山海の珍味

 幹事のノリ平兄ちゃんは、ビールやソフトドリンクを安く提供するよう宿を脅迫と交渉したそうだ。ありがたいことです。

 お土産はちょっとした小物をくじ引きで。くうみんが取ったのは歯磨き粉を最後まで絞り出すためのものだった。くうみんは歯磨き粉は最後まで絞り出すが、それでもまだゆるいと思うのでチューブをはさみで切って中身を掻き出して使っている。結構使える。
 
お土産付き
 どれがいいか真剣に悩むいとこの皆さん。

 渡しているのは幹事のくうにんちゃんだ。くうみんではなく、くうにんちゃん。選んでいるのは銀子姉さん。手前に立っているのはのび子ちゃん。

おじさんもいる
 もちろんおじさんも参加。時々テーブルの上に忘れることがあったが、誰かが気付いてくれる

 ノリ平兄ちゃんは初孫だそうだ。しかし、それに対抗しているのが、ヒトシちゃんだ。
「俺こそが大平家の内孫!!」
「何を言う、大平均!」
 ノリ平兄ちゃんは貫禄で言い返す。

 子供の頃の順位はやはり歳が上かどうか…みんないい歳の大人だが、ここでは子供の頃と一緒。
 くうみんは、いとこ会の順位を感じ取った。

 一番偉い人 → ノリ平兄ちゃん やっぱ年上だから。今でも兄ちゃんと言われているし。

 平民 →  ヒトシちゃん以下多数。おじさんもこの部類に属す。

 男子からはいじられキャラで、女子からはかわいがられキャラ → タコちゃん。男子の中で一番若い。男子からは「タコ!」と呼び捨て。

 全員から可愛がられキャラ  → ペコちゃん。一番年下。男子からは呼び捨て。呼び捨ても親愛の情からであろう。

 ちなみにくうみんは平民に属するであろう。

 次の朝、
くうみんは風呂に向かった。本当だったら、ビールでも飲むところだがみんなの手前もあるし、ここは我慢しよう。など思いながら大浴場に行くと、マツコちゃんがいた。
「あら、くうみんさん、あとでビール飲みに来ない?まだあるのよ」
「えっ、本当ですか!!行きます、行きます!」

 ウへへと笑いながら大浴場の湯に5分ほど入った後、つるつる湯にはしごをした。そこには金子姉さんがいたが、ここも5分くらいで出てしまった。
「くうみんさん、出るの早いわね」
「マツコさんが、ビールが待っているんです!!」

 いそいそとマツコちゃんの待つ部屋へ。
「お待たせしました~」
 プハ~!!温泉入った後のビールはうまいものだ。

 この後はアクアイグアスと言う道の駅と立ち寄り湯を合わせたようなところに行った。さすがに立ち寄り湯には入らなかった。お土産を買う人もいたが、ケチなくうみんは試食ばかりしていた。

いろいろパン
 カラスのパン屋さん 絵本
ツバメの巣
 かわいいな、ツバメのヒナ

アクアイグアス
 ここがアクアイグアス

あの鳥は?
 あなたはだ~れ?
ひばりかな?
 「あなたがかの有名なひばりさんですか?」「はい、そうです」

 昼食はミエハルおばさんのおごり。いただきま~す!!
 昼食
 いや~、今日も元気だ。ご飯がうまい

うまそです
 おいしかったです

 
 くうみんは変なものが気になる。なぜ気になったか、わかるかな?
やはり気になる…

う~ん
 ま~、くうみんさん、お下品よ~

 



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テーマ : 行ってきました!
ジャンル : 日記

第10回楽しいいとこ会

 今年もおじさん家のいとこ会が開催される運びとなった。おじさんは4年に一度と言っていたが、おじさんが企画するのが4年に一度という意味らしく、結構おじさん母の実家近くでもやっっていたようだ。

 くうみんは東京近辺のいとこ会には出席していたが、今まではおじさん母の実家方面で開催されるものには参加していなかった。気を使うからいいよ、ということだったんだと思う。

 しかし、今度はくうみんも参加することになった。
 いとこの集まりというのは、くうみんにはあまり記憶がない。くうみん母の実家にいとこがいたけれど、歳が離れていたので、小さなときは遊んでもらった記憶があるが、少し大きくなると顔を見る程度だ。

 父方では、唯一付き合いのあった叔父さんの家に、たった一回何日か泊まったことがあった。夏休みのことだった。その時はそこのいとこと楽しく遊んだ。
 ああ楽しかったと家に帰ると、母が家からいなくなっていたという、シャレにならない思い出がある。

 それからくうみんは、いとこという人々に会うこともなかった。2回か3回、葬式で会ったかな。

 さて、いとこ会会場は某県、芋山温泉にあるゴボウ荘という宿だそうだ。山の中だが、海も近いので、食事も期待できる。その後にせっかくだから名古屋に泊まって観光しようということになった。
 名古屋なら、くうみんは名古屋ウィメンズマラソンに2回ほど参加したので、安いパックがあるのを知っている。
「お姉さん、名古屋の宿とJRはわたしが手配します」
「そう、よろしくね」

 そうして迎えたいとこ会当日。 
 何人かのいとこの皆さんと合流しながら、目的の芋山温泉ゴボウ荘に着いた。
宿のケーブルカー
 ロビーからはケーブルカーで行く

いい部屋だ
 関東から来た私達にはいい部屋をあてがってくれた

部屋からの眺め
 う~む、いい部屋だ

 本日のメンバー
 ミエハルおばさん  ムチ子おばさん  ワカメおばさん → おじさんのお母さんの姉妹

 ノリ平兄ちゃん(三木ノリ平)、ヒトシちゃん(大平均)、くうにんちゃん、マツコちゃん、ノビ子ちゃん、金子姉さん、銀子姉さん、タコちゃん、ペコちゃん、くうみん

 このメンバーで美しくも楽しい、いとこ会は始まったのだった… 





 
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テーマ : どうでもいい報告
ジャンル : 日記

お一人様の味方 これは便利だ!!永代供養墓

 お久しぶりです。ちょっと忙しかったもので。例のブラック内職、やっつけ仕事が来た上に、イベントもありまして。イベントは楽しかった。

 さて、くうみんは一人暮らしカテと、お一人様カテに登録している。きっとこの中には、自分の入る墓を決めかねている人も多いのではないかと思う。
 だって、お墓は高いし、せっかく買ったとしても墓を守ってくれる人がいない。でも、お骨をそのまま放っておくのは許されないだろうし。どうしよう?

 そんな方にピッタリのお墓があります。それは、永代供養墓!

 お参りする人がいなくても、はじめに費用一式を払ってしまえば、墓の管理者が墓の掃除や手入れ、お盆やお彼岸、ついでに年忌供養までしてくれるものなのだ。宗教宗派問わず!お布施も不要!
 えっ、そんなの高いんじゃないの?そうではありません。10万円からせいぜい80万円くらいで買えるのだ。

 ただし、普通のお墓のように墓石が個別にあるのではない。

 その形は、
 ①納骨堂形式。
 ②モニュメント型。
 ②樹木葬

 などに分けられる。

 納骨堂形式と言っても、永代供養墓としての納骨堂と、そうでない納骨堂があるので注意。永代供養墓としての納骨堂は、はじめに費用一式を払えば、あとは一切費用が掛からないけれど、(存命中は管理費を払うという所もある)単なる納骨堂では、管理費が必要になる。そこが違う。

 ①~③までの形があるけど、それぞれ骨壺のままお納めする場合と、遺骨を骨壺から出して埋葬する場合がある。骨壺から出して埋葬することについては、抵抗を感じる人もいれば寂しくなくていいという人もいる。
 樹木葬は亡くなったら自然に帰る自然葬のひとつで、一人に一本の樹木を植える場合もあれば、大きな一本の木の周りにたくさんの骨壺を地下に納める場合もある。どちらも公園みたいできれいだそうだ。

 もう一つ番外編として海や山に散骨する海洋葬、山岳葬もある。
 両方とも散骨するには節度を持って、という決まりがある。遺骨をパウダー状にして、生活圏に入らないよう、遠く離れたところに撒くそうだ。

 海洋葬はすでに業者さんもいるが、山岳葬はまだ業者さんと言えるものもないらしい。日本は狭いから、深山に撒くと言っても難しいから。
 くうみんの前世は修験者か、それに近いものだったそうなので前世のくうみんはどこかの山で土に帰っているかも知れないな。

 おじさんは生前よく言っていた。
「お前が死んだら、海に散骨する。伊豆あたりがいいかな。伊豆に行くたびに手を合わせてやる」
 
 そんなことを言いながら、自分が先に逝ってしまった…
 でもな、おじさん。おじさんと一緒によく行った海辺のあの宿に、くうみんはおじさんがいなくなってから一度も行っていないんだよ。おじさんだって一人であの宿には行かないんじゃないか?

 でも、そろそろ行ってもいいかな。

 一人暮らし、お一人様のくうみんは、なぜかおじさん家の墓に入りそう。せっかく永代供養墓なんて便利なものを見つけたのに。

 あのお墓で、おじさんが待ってる…

 もちょっと、待ってくれ。

 うまいものも食べたいし、日本全国、世界中を旅したい…もっともっと楽しみたい。

ひょっとして恋をするかも知れん。

 いい年しても、枯れないくうみんであるよ。






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テーマ : より良く生きる!
ジャンル : ライフ

くうみんが今考えている自分の葬式

 直葬(焼くだけ)で構わない。くだらないことに金使うより、少しでも残った金で何かおいしいものでも食べてくれ。
 
 棺に入れて欲しいもの
 おじさんの遺骨と遺髪、爪の入ったビロウドの袋。父の形見の扇子、その他捨てるに捨てられないと思われるもの。
  
 葬儀に呼んで欲しくない人の名前とその理由。

 遺影は作らないでください。邪魔になるだけです。おじさんの遺影は、普通に捨てて構いません。気になるようなら魂を抜いてから捨ててくれる専門業者がいますので、そこに頼んでください。

 できればブロ友に挨拶してください。(ブログをしていればの話)

 その他おじさん家の墓の連絡先や、大事なもののありかなど。

 そう言えばおじさんとくうみんの結婚式もそうだったなあ。横浜の居酒屋でみんなでビュッフェ形式で食事会。ウェディングドレスも、文金島田も縁がない。
 くうみん母はなんとか式を挙げさせようとしたようだが、突っぱねた。

 くうみん母が悪いんだよなあ。
「私は式なんてどうでもいいけど、おじさんのお父さんとお母さんがなんというか…」
 というからそれを真に受けてしまったのだよ。だからおじさんのお母さんとお父さんには
「しなくてもいい?」
 と聞いて、
「いいよ」
 と許可を得た。

 どうしてもして欲しいならして欲しいと言えば、金出してくれれば、式を挙げるにやぶさかではなかった。

 こんなおじさんとくうみんだ、葬式なんて気にしないでくれ。

 そう言えばdelica様が「0葬」というのを見つけたな。0葬というのは骨を火葬した後、そのまま捨ててしまうことだ。これはさすがのくうみんも、ちょっと抵抗がある。

 それを提唱した人も、「まだ見たことはない」と言っているけど、そのうちする人も出て来るんじゃないか?

 アメリカは基本土葬だけど、お金のない人の中には火葬を選ぶ人も出て来たって。そのやり方は紙袋に遺体を入れて火葬、そのまま捨ててしまうらしい。

 おお、アメリカは0葬先進国!

 縁起でもないと目を背けてばかりいた時代とは違って、今は終活という言葉が定着した。それにくうみんの場合、おじさんが急死だったので、いろいろ大変な思いをしたから余計自分のことはきちんとしておかなきゃ、と思うんだろう。

 お一人様なら余計、こういったことは自分でできることはしておかないと。

 その第一歩が断捨離だ。

 う~ん、進まん…

  




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テーマ : より良く生きる!
ジャンル : ライフ

どうしようか?くうみんの老後

 今まで老人問題と言うと、親のことだった。けれど今はもう、自分の問題になった。
 もちろん、くうみんの親はまだ生きているから、そっちも考えなければいけないけど。

 くうみんの今の生活、もう老後とも言える。断捨離は少し手を付けたけど、今はやっていないなあ。でも、近いうちに引っ越す算段をしているから、嫌でもその時に片付くだろう。そう、強制的に断捨離するには引っ越しがいいかも知れない。

 なるべく一人で自活するようにしよう。少し危なくなったら介護保険でヘルパーさんに来てもらおう。それでもだめな時は老人ホームのお世話になろう。

 お金の管理ができなくなったら、信用できる甥か姪に託したい。

 信頼できる。これが大事だ。人を見る目がないと、くうみんの伯母、ヨシ伯母のような悲劇につながる。

 ヨシ伯母は、よりによって親戚中の鼻つまみ者、K子を頼った。結果、有り金全部取られて逃げられたのだ。この後は悲惨だった。
 くうみん母が、つてを頼って山奥の老人病院を探してそこに入院させた。そして、10年くらいをそこで過ごして、亡くなった。

 自分の子供にされたことなら、教育が悪かったと諦めもつくだろうが、甥や姪では諦めがつかない。血のつながりではなく、いい子を選ぼう。

 くうみんがいざというときのためにしているのは、公正証書による遺言を作成していることと、自分が死んだらこうして欲しいというのをおじさんの祭壇に置いてあることくらいか。
 内容は、葬式はこうして欲しいとか、棺に入れて欲しいもの、葬式に呼んで欲しくない人など…

 自分が死んだらこうして欲しいという文書は、もっと目立つところに置かねば。例えばテーブルの上とか、額に入れて壁に飾っておくとか。

 あとからわかってもどうにもならん。 

 実際、くうみん父の母親、くうみんの祖母に当たる人は、
「くうみん父だけは呼ばないでくれ!!」
 という遺言を書いていたそうだが、見つからなかったので、呼んでしまった。

 あとからわかって
「しまった!」
 と。

 くうみん父も親戚中の鼻つまみ者だったのだよ、トホホ。






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テーマ : 今日の独り言
ジャンル : 独身・フリー

くうみんのブラック内職その後

 ブラック内職でたまに文章を書くようになった。はじめの頃は依頼が来ると胃が痛くなるほど緊張した。これを和らげるには書くしかない。

 とにかく依頼された文章を毎日、できる限りの時間を取って書き続けた。納品後も、オーケーを貰うまでは落ち着かない。2、3日も返事がないと不安になったものだ。これでいいです、ありがとうございます。この一言を聞いてやっと人心地付く。

 しかし、今ではだいぶ慣れてきた。仕事が来ても放っておくことができるようになった。それに最近は自分から仕事を探すようなことはしないで、しかも葬儀やお墓のことに限定して受けるようにした。

 依頼されたことを書くためには調べなくてはならない。ネット検索だけではどうしても文章が似てしまう。ライターがネット記事を丸写しをしていないか、調べるアプリもあるらしい。だからという訳ではないが、くうみんは図書館で本を借りて勉強する。葬儀に限ると、かなり知識がついて来たので、調べなくてもササッと書くこともできるようになった。

 なぜ葬儀に限ったのか?くうみんはこの年で、すでに2回も喪主をしている(トホホ)。普通の人より葬儀に慣れている。これが一点と、葬儀はあまり人が書きたがらないテーマなので、他のテーマより報酬がいい。ちょっとした法律関係の記事と肩を並べるくらいの報酬だ。

 と言っても、一文字1円だけどね。1円ライターって言うんだって。ほとんどの場合、手数料はこっち持ちだから一文字0.8円くらいになってしまう。

 ちょっとしたお小遣い稼ぎのノリだけど、会社の給料だけではやっていけないので、隙間時間で稼ごうという人もいるらしい。

 中には純粋に一文字1円払ってくれるクライアントもいるけど、期日の迫ったやっつけ仕事、だから受けられないこともままある。

 葬儀もだけど、お墓のことはかなり勉強になった。今はこんなお墓があるのか…これなら一人でも大丈夫、もし家のお墓の承継者がいなくても、これなら安心できる、そんなお墓もあることが分かった。

 くうみんはいずれおじさんのいる墓に入ることになる。そのあとは親戚のミカエルが継いでくれるという。だから安心しているのだけれど、もし重荷だったら、無理しなくてもい大丈夫だよ、ミカエル。




 
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テーマ : 生活・暮らしに役立つ情報
ジャンル : ライフ

九州に潜入中 くうみん怒りの鉄拳

 最後の観光は霧島神宮に行くことにした。宿の人にバス停まで送ってもらってそこから霧島神宮行きのバスに乗った。
 霧島神宮に着いたが、予想と違ってこじんまりした神宮だ。伊勢神宮や出雲大社のような周りに門前町のにぎわう大きな神宮を想像していた。しかし、周りには何もなくてこの神宮をせいぜい20分ほど見学したら、することが何もなくなってしまった。

「どうしよう」そう思ってうろうろしていると、裏手にまたしても遊歩道があるのに気が付いた。往復4キロほどだ。山道だから戻ってくるまで4時間くらいかかるかも知れない。バスの時間を確認して、行くことにした。

 ここには韓国式の目印ではなく、日本の山道によく見られる赤いテープの目印があった。木が立ち並んでいるだけで花が咲いている訳でもない単調な道だ。

 1時間半ほど歩き続けたら、「高千穂河原」という所に着いた。ところどころつつじが咲いているのが見えた。でも帰りの時間が気になってあまり見物ができない。
 目の前にある高い山の山肌はピンク色だった。後で聞いたら、ミヤマキリシマと言うつつじが咲いているらしい。こんな遠いところからもピンク色に見えるなんて、そばで見たらどんなだろう。

 ここにもバスが通っているらしい。13時29分のバスに乗れば宿に早くついて風呂にもゆっくり入れるだろう。もっとここを散策したかった。でも、次のバスで行くとまた風呂がせわしくなってしまう。後ろ髪を引かれる思いだったが、来たバスに飛び乗って宿に帰った。

 フロントで
「今日は鹿の湯ですね。予約の17時15分より少し早くここに来てください」
 とお姉さんから言われたので、くうみんは部屋でくつろぎ、大浴場に行って体を洗ってから貸切の鹿の湯にゆっくり入ろうと手はずを整えた。
 ミヤマキリシマの見物を蹴ってまで貸切風呂に賭けたのだ!!ゆっくり楽しむぞ!!くうみんは風呂の期待に胸躍らせた。

 フロントには約束の時間より5分ほど前に着いたので、部屋の鍵を預けた。係のお姉さんが言った。
「まだ時間が来ていないので少しお待ちください」
 なのでソファに腰かけた。しばらく待っていると、一組の夫婦がやってきた。時計を見ると、もう15分を数分過ぎている。
「風呂を予約しているんだけど、案内してください。時間、過ぎてるでしょ?」
「はい、どうぞこちらへ」
 あとから来たその夫婦を、お姉さんが先に案内してしまった。

 くうみんはフロントにいる別のお姉さんに声をかけた。
「ちょっと!私、あの人たちより先に来て、待っているんだけど」
「は?お待ちください」

 お姉さんはカウンターの下をごそごそやって、貸切風呂の鍵を探し出した。
「こちらです、どうぞ」
「どうぞじゃないわよ!何で後から来た人を先に案内するのよ!私、ずっと待っていたのよ!」
 案内する道すがら、くうみんは文句を言った。
「お客様は15分からのご予約ですので」
「あの人たちも15分からでしょう?私の方が先に待っていたって言っているのよ!」
「申し訳ありません」
 お姉さんはたいして申し訳なさそうに言った。

 風呂に到着して湯に浸かった。体はすでに洗ったので、浸かる時間はあるが、のんびりできる気持ちではない。カッカ来てリラックスどころではない。
「文句を言ってやる!」
 くうみんはガバと湯船から出ると、急いで浴衣を着た。

 くうみんはフロントに向かった。そこに男性従業員がいた。
「支配人を呼んでください」
 くうみんは低い声で言った。男性従業員はよからぬ予感がしたらしく、俯いて支配人を呼びに行った。やがて支配人が姿を現した。

「何かありましたでしょうか?」
「何があったかではないですよ。貸切風呂のことですけど、従業員の対応がひど過ぎます。今日と昨日、貸切風呂をお願いしたのですが、時間を守ってくれたためしがありません。二回とも遅れて、しかも今日は、後から来た人を先に案内したのです。お客には時間を守れと言っておきながら、従業員が時間を守らないというのはどういうことですか?あとから来た人を優先するというのはどういうことですか?もう二度と来たくありません」

 怒鳴り散らすより、丁寧な言葉で、低い声で言った方が効果がある。怒鳴り散らすのは単なるヒステリーだと思われてしまうからだ。くうみんの声はトーンが低い。いつもはこんな声は嫌なのだが、苦情を言うときはこの声は落ち着いているように聞こえる。

「申し訳ありません」
 支配人は言った。
「貸切風呂ですが、9時半が空いていますので、もう一度チャンスをいただけないでしょうか?」
「そんな時間、もう寝ています」

 この後、食事をしたり、ホタルを見物したりした。ホタルはたくさん飛んでいてきれいだったけど、こんな気分じゃ楽しめない。あの一件で台無しだ。

 がちょ様は
「こんな場合はまんじゅうでもくれるんじゃないか?」
 と言っていたけど、なにもくれなかった。

 でも、次の日の朝食の席が、窓際のいい席になっていた。
 一人旅だと部屋や席はあまりいい場所をあてがわれないことが多い。今までの席は、窓から遠く離れた何も見えない所だったが、ここは眺めがいい。今までくうみんが座っていた席には、知らない夫婦が座っていた。昨夜はここに座っていた人たちだろうか。悪い席になってしまって、心なしか表情が暗いように見えた。

 もう帰る時間。従業員とくうみんの二人を乗せた車が走る。バス停までの車内では終始無言だった。もう二度と来てやるもんか。

 バス停についてから、くうみんは財布の中を確認した。すると重大なことに気付いた。
「千円札がない!」

 バスの車内では千円札の両替はできるが、5千円札や一万円札は両替ができないのだ。
「どうしよう?」

 そうだ!!くうみんの頭の中の豆電球が光った。

 宿の奴に持って来させよう。

 くうみんは携帯を取り出すと宿に電話をした。
「はい」
 若い女性が出た。
「そこに宿泊していたくうみんですけど、5千円札を両替して欲しいの。バス停まで来てください」
「えっ、少しお待ちください」
 電話口をふさいで上司に相談しているようだ。しばらくすると、返事が来た。
「今行きますのでお待ちください」

 バスが来るまでに来いよ!

 ほどなくして宿の人間が千円札5枚持って現れた。
「どうも」
 くうみんは不愛想に言った。

 よし!よくやった。これでまた泊まってやってもいい。

 バスに乗り、飛行機に乗って、またバスに乗って地下鉄に。懐かしい我が家にやっと着いた。

 くうみんはいい宿は名前入りで、悪い宿は名前なしで紹介することにしている。なので霧島温泉のこの宿は名前なしだ。でも、わかってしまうかな?ひょうたん型の貸し切り風呂や、鹿の湯で。

 ホタルを見せに連れて行ってくれるし、全般的にサービスは悪くないのだが、なんで一番の期待、キモであった貸し切り風呂だけがこんなになってしまったのか、思い切り反省するように。
 
 


  


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テーマ : 九州の旅
ジャンル : 旅行

九州に潜入 最後の宿泊地霧島温泉郷

 人吉を10時8分に出る列車いさぶろうに乗った。くうみんが地元千葉の某駅で切符を買うときは、
「この電車はいさぶろうではなく、ローカルなので指定席はない」
 と言われたのだが、やっぱりいさぶろうで指定席もあった。自由席は数が少ないと言われたので慌てて指定券を買ったが、いざ乗ってみると空き空きで数少ない自由席にはあまり人が乗っていなかった。自由席でも充分だった。商売上手よのう、JR九州。

 終点の吉松ではやとの風に乗り換え、霧島温泉駅で降りた。バスがちょうど来ていたので乗ったが、くうみんの他にはチャイニーズと思われる男女がいるだけだった。

 バス停の丸尾に着くと、電話をしてホテルの迎えを待った。まだ12時半くらいだったので荷物だけ預けて観光することにした。

 なんだかくうみんの思っていたイメージと違っていた。温泉町だからのんびりしていればいいやと思っていたが、あっちこっちに見どころが点在しているらしい。
 それにしてもどこに行っていいかわからないので、観光案内の人に聞いて竜馬公園に行くことにした。バスで20分程度行ったところに竜馬公園はあった。そこだけなら2,3分もあれば終わりだ。どうしたものかと見ていると、裏の方に遊歩道があるのに気づいた。往復2時間。

 竜馬とおりょうの銅像
竜馬とおりょう

 ここからずっとテコテコ歩いて行った。バスの時間もチェックしたのは言うまでもない。

アジサイに似た花
 アジサイに似た花が…

何でしょう?
 この花は見たことがないぞ!

 ひたすら歩いて行くと、公園のようなものが見えた。目的地の和気神社と、その周りの公園だ。
 なんでも和気清麻呂ゆかりの神社だそうだ。

 言い伝えにも出てくる白イノシシが飼育されている。

白イノシシの和気ちゃん
 白イノシシの和気ちゃん

 暇そうにしていたが、普通のイノシシだったら野山で自由に生きて、食べ物には不自由な思いもしていたんだろう。ここに来てどう思っているだろうか?食べるものには不自由しないけど、野山を駆け回る快感がなくなった。
 老おサルくうみんとしては、自由と食い物、どっちを選ぶかと言えば、う~ん、難しい。

 今来た道を引き返すだけなのだが、民家近くに来たときにちょっと迷った。そばにいたばあちゃんに道を尋ねた。
「すみません、竜馬公園はどこですか?」
「はあ?上野公園?」
「いえ、竜馬公園です」
「はあ?」
「いいです、どうも~」

 そこに携帯が鳴った。以前のパート先で一緒だったNちゃんだ。今、郷里である北九州にいるという。
「久々にブログを見たら九州にいるって?今どこ?」
「霧島温泉よ」
「あら、そんなところ?遠いわね」
 その後、Nちゃんの妹さんも電話で話した。
「くうみんさんのファンなんです!!」
 いや~人気者はつらいな~。

 今日は人気の露天風呂、赤松の湯を予約してある。貸切なので写真を撮ればよかったのだが、ここで思わぬアクシデントに見舞われた。カメラのバッテリーがなくなってしまったのだ。
 キューバに行ったときは大丈夫だったのだが、今回は列車をバシバシ撮ったので、バッテリーが切れてしまったのだ。一応携帯で撮ったのだが、写真を見ることすらくうみんにはできない。

「どうしたらいいんだ!撮った写真を画面に出すには!!」

 あれれ、という訳でこれから、写真はない。  

 旅行人山荘部屋
 今宵の宿の部屋

 一人にしては広い部屋。

部屋からの眺め
 部屋からの眺め

 眺めもいいし…

食事
 うまそうだ!!

 食事もうまい。

食事2
おっしゃれ~

 食事の量はちょっと少ないぞ!

 ここまでは良かったんだけどね。




 それに先立って、露天風呂にて…

 露天風呂の予約は17時15分だった。
「少し前にフロントでお待ちください」
 そう言われたので5分くらい前に来て待った。しかし、時間になっても案内がない。
「まだですか?」
「お待ちください」
 15分を2、3分過ぎて、案内の男性があらわれた。
「トイレは大丈夫ですか?」

 ちょっと嫌な気がした。若い男性にトイレ大丈夫ですかって、あまり言われたくない。風呂の前にトイレを済ましていくのは当たり前のことだ。子供じゃないんだから。

「6時5分までには鍵をフロントにお返しください」
 そう言って案内の男性は立ち去った。

 風呂も林の中のひょうたん型の濁り湯で、大変良かった。しかし、6時5分までにはフロントに戻らなければならない。宿の人にとっては2、3分の時間ロスでしかないと思うだろうが、この露天風呂に来るまで歩いて2、3分、体を洗って湯に浸かるまでに10分、着替えにもドライヤーや、なんやかんやで10分は掛かる。そしてフロントまで歩いて行く時間…
 すると湯に浸かる時間はたいしてなくなってしまう。

 明日の「鹿の湯」では、大浴場で体を洗ってから来よう。そうすればゆっくり湯に浸かれる。
 この素晴らしい考えにくうみんは明日の湯を楽しみにしていた。

 しかし、この素晴らしい考えは宿の従業員のおバカな対応で、木っ端みじんに打ち砕かれるとは、このときくうみんは思いもしなかった。






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テーマ : 温泉♪
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九州に潜入 この旅行のハイライト SL人吉のいい席

 本当は熊本ではなく、阿蘇に泊まりたかった。しかし、阿蘇鉄道が不通である上に熊本泊でなければならない理由があった。

 それはSL人吉に乗ることだった。SL人吉はくうみん憧れの機関車だ。熊本を9時46分に出るので、阿蘇に泊まったのでは間に合わないのだ。近くのコンビニでおつまみとビールを買ってホームへ。
 観光列車なので普通とは違う乗り場で、結構迷った。

 ああ、ついにSLに乗る!

SL人吉と

 この日のためにくうみんはどの席がいいのか調べた。熊本からは進行方向左側に球磨川が見える。左側、AB側がいい。Aは窓際、Bは通路側になる。
 はじめのうちは進行方向右側に球磨川が見えて、「チッキショ、だまされた!」など思うかも知れないが、それはほんの一瞬だ。

 進行方向前から一号車、二号車、三号車と続く。一号車の前と、三号車の後ろには展望車両があるが、一号車の前には当然ながら機関車があるので、眺めは3号車側展望車の方がいい。

 くうみんは一号車の一番A席を選んだが、一つ誤算があった。ここは4人掛けの座席なのだ。昔の車両なので、座席を回して二人掛けにすることはできない。
 他の席は三人家族で、くうみん一人と3人の組み合わせで、あまり居心地が良くない。とはいえ、くうみんを含めてこの家族も展望車に行っている時間が長いので、そんなに居心地が悪い訳ではなかった。
 しかし、できれば二人掛けの方がいいと思う。
  一号車の二人掛けの席 4番 10番
 二号車         1番 5番 10番 12番 16番
 三号車         2番 5番 11番

 これは熊本から人吉に向かっている場合で、人吉から出発の場合は、一号車と3号車が逆になると思われる。わざわざ電車をひっくり返すより、号車番号のプレートを取り換える方が簡単だもんね。
機関車
 一号車の展望室で。機関車が見える

機関車能書き
 能書きです

石炭投入
 石炭投入。大変な作業だ

SL人吉の雄姿
 SL人吉の雄姿。機関車はやっぱり煙を吐かなきゃ

おほほのくうみん
 どや!!

手を振る女の子
 かわいいお見送り

焼酎頼んだ
 焼酎のお湯割り。ロックもできる

 持って来た500mlのビールを飲み終わったので車内販売のミニ焼酎を購入。410円也。ちょっと高いが、ビンがしっかりしているので持ち帰ることもできる。  

 楽しい汽車の旅は人吉で終わり。このひなびた駅には、何年か前におじさんと来たことがあった。その時は列車いさぶろうに乗って、駅の周りをちょっとうろついて鹿児島に向かったんだっけ。
 でも、この温泉地に非常に魅力を感じて、今回ここに泊まることにしたのだ。

人吉駅
 人吉駅。おじさんと来たなあ

今宵の宿は風流の宿
 今宵の宿は風流の宿

今宵の宿は人吉旅館という、建物が有形文化財に指定されている宿だ。その割にそんなに高くない。一人宿泊で1万6千350円。
 まだチェックインには早い12時半ほどの時間だったので、荷物だけ預かって貰おうと思ったら、
「15分くらいお待ちいただければ、お部屋に案内しますよ」
 という親切な言葉に甘えて、少し待つことにした。

「どうぞ、お部屋に案内します」
 仲居さんの案内で部屋に行ったが、なんともレトロで趣のある廊下、部屋でないの!

こんな屏風が
 廊下にはこんな屏風が

部屋からの眺め
 部屋からは川が見える

部屋
 一人なのにこんなに広い部屋、悪いわね

廊下
 廊下は歩くと少しギシギシ言う

小さい方の風呂
 お風呂は当然二つあって、時間により男女の風呂が変わる。飲泉もできる

この後、街中を観光して回った。にぎやかな温泉街もないけれど、のんびりしたいいところだ。抜け目なくビールはどこで売っているかチェックした。コンビニもあるし、小さなスーパーもある。これで安心だ。

幽霊寺能書き
 幽霊寺能書き

幽霊の絵
 きゃー、幽霊の絵ですって!

のんびりしたいい所
 幽霊が出たと言われる池

繊月酒造
 繊月酒造では、団体さんが試飲会を行っていた。それに便乗してくうみんも試飲。なんとアルコール分40%!

レトロな風呂屋
 街中にはこんなレトロな風呂屋が何軒かある

青井神社
 宿の近くにある青井神社

 食事もおいしかった。しかし、ヤマメの刺身やヤマメの塩焼きなど、おじさんはあまり好きではないものばかりなので、おじさんと行く場合は、NG物を言わなきゃいけない。もう二度とないけどね。

お品書き
 こんなん出ますので

先付け
 わー、おいしそう!

ヤマメの塩焼き
 ヤマメの塩焼き

タイの土瓶蒸し
 タイの土瓶蒸し

 ここの女将は韓国から嫁に来たそうだ。旅館の女将なんて日本人でも大変だろうに、大変だったろうなあ。女将は日本語の通訳をしていたという。
「これも運命ですよ」
 
 朝食には女将手作りのキムチが出る。

 人吉旅館、いい宿だ。しかし一つ問題点が…
 トイレが廊下側にあり、廊下に面したところが障子なのだ!これでは使用している姿が影になって見えるのではないか?

人吉旅館の問題点
 これが問題

 もう旅行も終わりに近い。
「もうそろそろ帰りたいな」
 おじさんと旅行していた時は感じなかったが、最近ちょっと長く家を空けると、無性に帰りたくなることがある。何でだろうね、誰が待っている訳でもないのに。 
 あと2泊は霧島温泉で終わり。霧島温泉の宿は、評判のいい期待の宿だ。

 だんだん夢の中に入っていく。こんな時、おじさんは来ているのかなあ…おじさんは一緒にいるはずだよなあ…

 くうみんはこのとき、霧島温泉の宿の仕打ちに怒り狂うことになるとは、夢にも思っていなかったのだった。


   

 
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テーマ : 鉄道旅行
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九州に潜入 熊本城は工事中

朝8時46分のバスに乗り、熊本へと向かった。本当は阿蘇にでも泊まりたかったのだが、阿蘇鉄道は地震のため崩壊しているし、熊本からは9時46分発のSLに乗るつもりだったので、熊本に泊まるようにしたのだ。

熊本駅
 白い外観がおしゃれな熊本駅

 熊本にはおじさんと行ったことがあるが、その時は熊本城も安泰だった。今は崩れてしまって復旧を急いでいるそうだ。熊本には昼頃付いたので、荷物をホテルに預けて熊本城に行った。ここでボランティアの案内をしてもらう。
 前回は熊本城の歴史がメインだったが、今回は熊本城の構造や、どうやって復旧しているかなどがメインだ。

お城は工事中

壊れそう

こんなに崩れた

 城内には加藤清正神社があって、工事で参拝者が来ないと文句を言うので一つ重さ2トンの土嚢で神社の周りを固めたという。するとぼちぼち参拝客が来るようになって、賽銭もたくさん入るようになったという。
「熊本城復旧のための寄付」という名目の賽銭箱がやたら多くなったそうだ。

加藤清正神社のためにひとつ2トンの土嚢を積んだ
  ひとつ2トンの土嚢で周りを固めている

新しいマスコット
 熊本城のゆるキャラ ひごまる

 1時間ほどの説明を受けると、城彩園にある天草海食まるけんでぶっかけづけ丼を食べた。うまかった。これで夕食は貧しくてもいい。

昼は海鮮丼
 昼に食べた海鮮丼。1620円也

JRホテル九州熊本の部屋
 今宵の宿は駅前のJRホテル九州熊本。安い割にきれい

小泉八雲邸
 熊本城を見学した後は小泉八雲亭へ。今なら入場料タダ。地震で崩れたところがあって、全部公開できないかららしい。律義者よのう。

今ならタダ
 
 翌日はいよいよお楽しみのSL人吉だ。




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 年齢一億歳。
 
 病んだ乳を抱えて今を生きる。また走り始めた。涙を流しながら。

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