2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧
「Identifying Exchange Rate Common Factors」というNBER論文が上がっている(2年前のWP)。著者はRyan Greenaway-McGrevy(オークランド大)、Donggyu Sul(テキサス大学ダラス校)、Nelson Mark(ノートルダム大)、Jyh-Lin Wu(国立中山大学)。 以下は…
25日エントリで取り上げた(その後Econ101で邦訳も出た)サイモン・レンールイスのミクロ的基礎付けに関するエントリにクリス・ディローも反応し、次のように書いている。 My point here is the one Dani Rodrik has made. The right model is a matter of h…
と主張する論文が現下の統計学における最もホットなトピック/議論/展開である、としてFrancis Dieboldが紹介している。論文のタイトルはズバリ「統計的有意性の再定義(Redefine Statistical Significance)」で、Nature Human Behaviorに掲載予定との由。…
「Industrial Development and Long-Run Prosperity」というNBER論文が上がっている(ungated版)。著者はRaphaël Franck(ヘブライ大)、Oded Galor(ブラウン大)。 以下はその要旨。 This research explores the long-run effect of industrialization on…
サマーズが(サマーズ自身は出席しなかった)ジャクソンホールの会合を前に、金融政策に関する自分の主張を以下の5点にまとめている。 インフレは目標を下回っており、今後5、10、20、そして30年も目標をかなり下回ったままとなると予想されている。 過去10…
「The IOER Debate Redux」というエントリでデビッド・ベックワースが以下のように書いている。 Back in the glory days of macroeconomics blogging there was a lot of electronic ink spilled over interest on excess reserves (IOER). Commentators, in…
以前、大雑把な実証主義とミクロ的基礎付けの対比にアスピリンの比喩を持ち出したロバート・ワルドマンのエントリを紹介したことがあったが、サイモン・レンールイスが似たようなことを書いている。 そこで彼は、自身の以前のエントリで引用したAdrian Pagan…
ジャスティン・ウルファーズもNYTで紹介しているが、経済学者向けのインターネット掲示板を分析した論文が話題を呼んでいる。以下はイリノイ大のJeffrey R. Brownが自ブログでその論文を取り上げたエントリからの引用(H/T Economist's View)。 In case you…
という下記の本をティム・ハーフォードが来週出すとのことで、スミソニアン誌のインタビューに答えている(H/T タイラー・コーエン)。Fifty Inventions That Shaped the Modern Economy作者: Tim Harford出版社/メーカー: Riverhead Books発売日: 2017/08/2…
「The Low Misery Dilemma」と題したエントリでCarola Binderが次のように書いている。 The other day, Tim Duy tweeted: https://twitter.com/TimDuy/status/897668713800925184:twitter It took me a moment--and I'd guess I'm not alone--to even recogn…
昨日紹介したDouglas L. Campbellのエントリの追記では、Pseudoerasmusから紹介されたとして、Campbellと似た説を提示しているという「Precocious Albion: Human Capability and the British Industrial Revolution」なる論文にリンクしている(著者はMorgan…
英国で産業革命が起きたのは高い賃金のため、というロバート・アレンの考察*1をきっかけに*2、Douglas L. Campbellが産業革命を起こした別の要因について考察している(H/T hicksianさんツイート)。 As far as we know, the high-wage economy that persist…
前回エントリで紹介したLewbel=Dieboldと真逆の主張をノアピニオン氏が紹介している。 ...I stumbled on this very interesting essay from 2001, by statistician Leo Breiman. Breiman basically says that statisticians should do less modeling and mo…
Francis Dieboldがボストンカレッジ経済学部教授のArthur Lewbelの以下の言葉を引用している。 The people who argue that machine learning, natural experiments, and randomized controlled trials are replacing structural economic modeling and theor…
というNBER論文をYuriy Gorodnichenko(UCバークレー)とSerena Ng(コロンビア大)が書いている(ungated版、原題は「Level and Volatility Factors in Macroeconomic Data」)。 以下はその要旨。 The conventional wisdom in macroeconomic modeling is t…
というNBER論文が上がっている。原題は「People Versus Machines: The Impact of Minimum Wages on Automatable Jobs」で、著者はGrace Lordan(LSE)、David Neumark(UCアーバイン)。 以下はその要旨。 We study the effect of minimum wage increases on…
というNBER論文をジェフリー・フランケルが書いている(ungated版、原題は「Systematic Managed Floating」)。以下はその要旨。 A majority of countries neither freely float their currencies nor firmly peg. But most of the remainder in practice al…
という論文をピケティらが書いている(H/T Economist's View)。原題は「From Soviets to Oligarchs: Inequality and Property in Russia 1905-2016」で、著者はFilip Novokmet(パリ経済学校)、Thomas Piketty(同)、Gabriel Zucman(UCバークレー)。 以…
「The Emergence of Weak, Despotic and Inclusive States」というNBER論文をアセモグル=ロビンソンが書いている(ungated版)。以下はその要旨。 Societies under similar geographic and economic conditions and subject to similar external influences…
「Political Economists or Political Economists? The Role of Political Environments in the Formation of Fed Policy Under Burns, Greenspan, and Bernanke」という論文をAlexander William Salter(テキサス工科大)とDaniel J. Smith(トロイ大)が書…
というロゴフの主張をTim Taylorが紹介している。 An obvious issue with negative interest rates, and a focus of the IMF report, is what happens if people and firms decide to hold massive amounts of cash, which pays a zero interest rate, to av…
というNBER論文をノードハウスらが書いている(ungated版)。原題は「A Survey of Global Impacts of Climate Change: Replication, Survey Methods, and a Statistical Analysis」で、著者はWilliam D. Nordhaus(イェール大), Andrew Moffat(国務省)。 …
カシャップのNBER論文をもう一丁。以下は、François Gourio(シカゴ連銀)、Anil K Kashyap(シカゴ大)、Jae Sim(FRB)共著論文「The Tradeoffs in Leaning Against the Wind」(ungated(IMF)版、スライド資料)の要旨。 Credit booms sometimes lead to…
というNBER論文をアニール・カシャップらが書いている(ungated(SSRN)版)。原題は「Which Banks Recover From Large Adverse Shocks?」で、著者はEmilia Bonaccorsi di Patti(イタリア銀行)、Anil K Kashyap(シカゴ大)。 以下はその要旨。 We analyze t…
David Andolfattoが、Binyamin AppelbaumのNYT記事を元に、インフレを説明する4つの理論を改めて整理している(H/T 本石町日記さんツイート)。 マネタリスト 物価水準はマネーへの需要に対する相対的なマネーの供給によって決まる。従って、インフレはマネ…
というNBER論文が上がっている(ungated版)。原題は「Declining Competition and Investment in the U.S.」で、著者はGermán Gutiérrez、Thomas Philippon(いずれもNYU)。 以下はその要旨。 The U.S. business sector has under-invested relative to Tob…
2週間前にソローのEqiutable Growthインタビューを紹介したことがあったが、その10日ほど前にソローは表題のエッセイ(原題は「Improving the measurement and understanding of economic inequality in the United States」)を同サイトに寄せている。 そこ…
2日エントリで引用したディローは、NAIRUは労使間の力関係を前提として出てきた話なのに、ニューケインジアンなどの後代の経済学者たちはそれを忘れてしまった、と嘆いている。このように後の人たちが最初の人の考えの重要な部分を捨象した別の例としてディ…
昨日紹介したディローのエントリの後半では、エジンバラのヘリオットワット大学でファイナンスの数学を教えているTim Johnsonの表題のブログエントリ(原題は「Why mathematics has not been effective in economics」)にリンクしている(このエントリはEco…
とクリス・ディローが喝破している。 In both the UK and US, wage inflation has stayed low despite apparently low unemployment – to the puzzlement of believers in the Philips curve. Felix Martin in the FT says there's a reason for this. The “…