2008-12-01から1ヶ月間の記事一覧
って、タイトルにさまぁ〜ずネタを使うのもそろそろマンネリか。ということで、サマーズのワシントンポスト記事を訳されたHicksianさんからTBを頂いた*1。そもそもは、稲葉さんのブックマークでHicksianさんと小生に令状が出されたとの由。それを言うならo…
スティーブ・ワルドマンがクルーグマンのこのエントリを取り上げ、また興味深いことを書いている。彼は、クルーグマンのハングオーバー理論批判の第一点、すなわち、なぜバブル縮小期には失業が生じるのに、バブル拡大期には生じないのか――ハングオーバー理…
Hicksianさんが紹介していたが、タイラー・コーエンのこの記事が話題を集めている。本人のブログで紹介されたほか、Economist's View、マンキューブログでも取り上げられた。 内容は、10年前のLTCM救済が、多少無茶をしてもいざとなったら救済されるさ、とい…
苺掲示板を久しぶりに見ていたら、池田信夫氏のブログの内容をクルーグマンやバーナンキに知らせたらどうか、という会話を見掛けた。 実は少し前(12/21)に、クルーグマンブログのこのエントリに、小生は以下のようなコメントを投稿した(引用元はこちら)…
先日、稲葉氏から、経済学と物理学に関する小生の以前のエントリ(こことここ)にTBを頂いたが、Economist's Viewで関連する話題が取り上げられていたので、かいつまんでその内容を紹介してみる。 取り上げられたのは、ギャヴィン・ケネディという経済学者…
スティグリッツがヴァニティ・フェアで、今回の経済危機に至る過去の5つの過ちを指摘した。 FRB議長の解任 1987年にレーガンに解任されたポール・ボルカーFRB議長は、インフレ・ファイターであっただけでなく、金融市場への規制の重要性も理解してい…
17日のエントリにokemosさんからコメントを貰った時、返答コメントに、「ざっと彼のエントリを読んだところでは、ハミルトンはあまり財政政策に好意的なようには思われないです」と書いた。それは、"fiscal"でEconbrowserをぐぐって見つけたこれやこれのエン…
昨日のエントリで取り上げたジェームズ・ハミルトンの記事を、スティーブ・ワルドマンも興味深く読んだとのこと。このワルドマンのエントリには、いつものように面白いことが何点か書かれているので、それらを簡単に紹介してみる。 FRBはサーモスタットの…
20日にEconbrowserのジェームズ・ハミルトンがFRBのバランスシートについて心配していることを取り上げたが、Econbrowserの21日のエントリで、ハミルトンがその問題をより深く掘り下げている。簡単にその内容をまとめると、以下の通り。 FRBのバランス…
問題 以下の一連の文章は、さる本からある金融危機の描写を抜き出したものですが、一体どの金融危機を描いたものでしょうか? Dire warnings of impending economic doom started being heard above the euphoric shouts of the millions who had recently v…
マンキューがこのところブログで、財政による景気刺激策への疑念を露にしている。そこで、これまで出てきた各経済学者の財政刺激政策に対するスタンスを簡単にまとめてみた。 クルーグマン 6000億ドル。 フェルドシュタイン 3000億ドル。 サマーズ 社会を転…
以前、ブルームバーグがFRBを訴えたという話を紹介したが、先週、続報が出ていた。FRBが拒否回答を出したとのこと。 The Fed responded Dec. 8, saying it’s allowed to withhold internal memos as well as information about trade secrets and comm…
昨日に続きレベッカ・ワイルダーのブログのネタ。FRB政策のお蔭で、米国経済に曙光が差し始めた、と主張している。その根拠は以下の通り。 上昇を続けてきた企業の債券スプレッドが安定しつつある。 週次ベースで見たマネーサプライが増え始めた。 モーゲ…
以前、我が国の与謝野大臣を打擲した女性エコノミストブロガーのレベッカ・ワイルダーが、今度は「Merkel and Trichet just don't get it(メルケルとトリシェはわかっちゃいない)」というタイトルの記事でドイツ首相とECB総裁を槍玉に上げている。 批難…
ジョン・テイラー元財務次官が、FRBを打擲している。Econbrowserのジェームズ・ハミルトンの紹介に沿って、その批判を箇条書きにまとめてみる。 2002-2005年に、FRBは、テイラー・ルール(!)が示す本来の水準より低めに金利を抑え、住宅バブル(およ…
と12/15のEconomist's ViewでTim Duyが問うている。 I am torn on the wisdom of this move. On one hand, using the Great Depression as a guide, the appropriate policy direction appears clear – flood the markets with liquidity, coupled with mass…
また少し古い(一週間以上前の)ネタになるが、タイラー・コーエンが12/6に発表されたオバマ財政刺激策に疑問を呈していた。 オバマ刺激策で挙げられた5項目と、それに対するコーエンの批判をまとめてみる。 公共施設の建物のエネルギー効率を高め、政府の…
「まっとうな経済学」のティム・ハーフォードが、今月初めに表題のタイトルのFT記事を書いている(Marginal Revolution経由*1)。 内容は、ノーベル平和賞受賞者のムハマド・ユヌスが始めたマイクロファイナンスが、商業化という曲がり角に差し掛かってい…
という言葉があるかどうか知らないが、スペンスの少し前のエッセイを読んで、彼が提案しているのはまさにそれだな、と思った。 彼の提案の肝は下記の部分である。 I see two complementary approaches. One is to segregate a sector of financial services …
クルーグマンブログのこのエントリを見て驚いた。ブルームバーグの記事(抄訳[もしくは旧バージョンの訳?]はこちら)を引用しているが、その記事の内容とは、Qレシオからすると米国の株価はまだ下がる、というものだったからだ。 Qレシオと言えば、バブ…
米国の謎の匿名ブロガーknzn氏(以前ここで取り上げたこともある)が、12/2エントリで以下のようなことを書いていた。 僕の空想 直近の二つのエントリ(こことここ)の後書きとして、可能性について思いを巡らせてみたい。 財務省が長期債をすべて償還し、F…
田中秀臣氏のブログEconomics Lovers Liveのコメント欄が復活したので、早速コメント…ではなく、取りあえず過去に小生がコメントした分をサルベージしてみる(ということで、今日は手抜きエントリ)。 2007-06-19 インタラクティヴ読書ノート別館の別館ネタ…
おやじギャグ炸裂のタイトルにしてしまったが、昨日のエントリで触れたCBSの60ミニッツのCDSの説明が個人的には私のような素人に非常に分かりやすかったので、スクリプトのその部分を紹介しておく(訳がTBSのではなく拙訳なのはご勘弁)。 What m…
今日は簡単なネタで。水曜深夜にTBSでCBSドキュメントという番組をやっているのをご存知の方も多いと思うが、先々週(11/26)は60ミニッツの金融危機に関する話題を放送していた。その中で、フランク・パートノイという元デリバティブトレーダーでサン…
あの金で何が買えたか―バブル・ファンタジー(村上龍、はまのゆか著)という本があったが、その米国版ともいうべき図表がブログ界で出回っている。 内容は、今年の救済劇に使われた費用4.6165兆ドルは、これまでの米国史の主な支出の現在価値合計よりも大き…
昨日はレベッカ・ワイルダー氏の少し過激な内容のエントリを紹介し、ついでに岩本康志氏のエントリを紹介した。それに対し、多くのはてブ*1を頂いたが、ワイルダー氏の意見に賛成する人が多かった一方、与謝野氏の発言がそんなに悪いのか、と反発する人もい…
そこまで言うか、という感じだが、女性エコノミストブロガーのレベッカ・ワイルダーがFTの記事を引用してそう書いている。 彼女は、与謝野経済財政担当相の 日本の政府債務残高は大きいので、刹那的な享楽のために有効需要を創出するのは賢明ではない。 とい…
というタイトルのクルーグマンのブログエントリがあったが(okemosさんは「過敏、過敏」と訳された)、A.R.Nさんのこのエントリを読んで同様の感想を抱いた。 知らないうちに飯田泰之さんのところで小生のこのコメントが引用されていたのだが(ただし引用元…
30日のエントリで、2003年の溝口財務官の為替介入について取り上げ、結局これはクルーグマンの1999年の論文の一節に書かれた政策を実際に実行したものだ、と論じた。 その翌日(12/1)、このエントリに大幅に加筆した。当初は、てにをはを少し直すだけのつも…
今日は、昨日予告した通り、ワルドマンのこのエントリをざっとまとめてみる。 金融商品を語る上では「構造」と「力」「内容」を区別する必要がある。すなわち、一口に金融商品の透明度が高いと言っても、以下の二つの意味があり得る。 ・構造的に透明な取引…