2024.11.02 sut 14:30
今年8月に初訪問して以来
人生2度目の黒田記念館に来訪。
今回は宿願叶って
年4回だけ特別室で公開される
黒田清輝の代表作も目にすることができた。
コチラは普段一般公開されている黒田記念室。
相変わらず美しい部屋だ。
今回は「昔語り下絵」を中心に多数展示。
そして、いよいよ向かいにある特別室へ
「感」がチラッと見えているではないか!?
最初に目に入ってきたのは
黒田清輝屈指の話題作といえる
《智・感・情》(1899)
公序良俗に煩い明治の時代
内外からの圧力に屈することなく
黒田清輝が自身の進退を懸けて
内国勧業博覧会に出品したのがこの裸婦三部作
顔は日本人女性
身体は西洋女性を模した
180.6 x 99.8cmの存在感のある作品
ぜひ黒田記念館特別室でご覧アレ。
因みに内国勧業博覧会では
審査総長だった九鬼隆一の判断で
本三部作の公開は継続されたそうだ。
※九鬼隆一:帝国博物館初代総長
さらに特別室ではこんな名作たちも展示中。
《湖畔》(1897)
※もともとは《避暑》という題だったそうな。
箱根の芦ノ湖にて制作
モデルはのちに黒田の夫人となる
金子種子(のち照子と改名)。
美術の教科書で観たことあるよね?
《読書》(1891)
パリ近郊の農村
グレー・シュル・ロアンにて
恋愛関係にあったフランス人女性
マリア・ビョーをモデルに制作した作品。
この作品で黒田は初めてサロンに入選したそうだ。
《読書》と《湖畔》の2作品は
黒田の従兄弟にあたる樺山愛輔が
一時所有していたことがあるそうで
特に樺山愛輔の次女・白洲正子は
《読書》についてこんな随想を残している。
『「読書」は暗く、緻密な絵で、鎧戸をもれるかすかな光が、赤い服を着た女の顔を青白く浮きあがらせ、眺めていると沈憂な感じがした。「読書」とは、たぶん後につけられた題名で、この女はちっとも読書なんかしてはいない。眼は本の上にありながら、心は遠くはなれて、深い物思いに沈んでいるように見えた。』
以上、今年最後の特別室公開は11/10(日)まで。
み な 急 が れ よ 。
□□□ 東雲乃呟 □□□□□□□
大谷さん
サッカーやらせてももちろん巧い。