本題
https://heracrosscyther.hatenablog.com/entry/2024/11/18/184829
(前編のリンクです)
今回はX~SP(発売時から存在する要素のみ)に関する補足説明を書いていきます。
「とにかく作品名だけ知りたい」という方は前編にリストを掲載していますのでそちらを見ていただければと思います。その後にこちらの後編もお読みいただけますと幸いです。
※本来は一つの記事にまとめたかったのですが、DXが開発途中のタイトル、製品版にいないキャラクター、ついにはファイターそのもの等々多岐にわたって未発売の作品から取り入れられていてかなり濃かったので、64・DXを前編、X~SPを後編としています。
補足説明
⚔️2008/01/31
大乱闘スマッシュブラザーズX
・2008/04/10
楽曲とかシールではなく3Dモデルです。
前提として、スマブラX・forのフィギュアは基本的に「スマブラで新しく作られたモデル」か「原作からの流用」で成り立っています*1。
当時のベビィピーチの出演作は『マリオ&ルイージRPG2』と『ヨッシーアイランドDS』の2作だけであり、どちらも2Dで展開された作品です。このときは両作ともにベビィらしい服を着ており、マリオシリーズにおけるドレス姿の公開は『マリオカートWii』が初でした。
「当時ベビィピーチの3Dモデル無し」
「赤ちゃん服ではなくドレスで着用」
「発売時期が比較的近い」
こうなると「ベビィピーチの3DモデルってマリオカートWiiから提供を受けているのでは?」と考えてしまうんですよね……
そんなこんなで、だいぶ信頼性に欠けるもので申し訳ありませんがリスト内に入れさせていただきました。もしも明確な情報がありましたらコメント欄で教えていただけますと嬉しいです。
余談ですが、スマブラXでは『ヨッシーアイランドDS』での活躍をより重要視したのか、はたまた水増しかベビィピーチのフィギュアはマリオシリーズではなくヨッシーシリーズとして収録されています。
・2008/07/24
『ワリオランドシェイク』
ワリオの勝利BGM、ワルイージピンボールアレンジのフレーズ
DX発売後に出たGBA・GC・DS(初期)・Wii(初期)の要素を入れる必要があったためか、スマブラXはDXと比べると先行登場の要素はかなり減りました。
その中でも数少ない発売前作品要素として『ワリオランドシェイク』の要素は見逃せないものでしょう。
ワリオの勝利BGMは『ワリオランドシェイク』の最初のステージ「アヤヤンいせき」の1フレーズから取られており、「ワルイージピンボール」のアレンジ曲にも同曲のフレーズが組み込まれています。
(『さわるメイド イン ワリオ』のワリオステージのプチゲーム開始ジングルという説もありますが、私は流石に違いすぎるんじゃないかと考えています……)
ワリオランドシリーズの楽曲が未収録*2だったなか、2008年1月末の時点ではまだ未発表だった本作の楽曲を聴いた当時のプレイヤーたちは"元ネタの無い"曲にどう思ったのだろうか、というのは気になるところです。
🎮2014/09/13
大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS
当時の3DSソフトの要素の収録に力を入れたためか、はたまた発売後の作品の要素を入れられる程の容量が無かったのか、特に先行登場した要素は見られませんでした。
なお、収録要素最新作としては同名のフィギュア(メガタマゴを持ったヨッシー&ベビィマリオ)が収録されている『ヨッシー New アイランド』(2014/07/24)が最も新しい作品です。
次点で同じく同名のフィギュア(ゴルフクラブを振るマリオ)が収録されている『マリオゴルフ ワールドツアー』(2014/05/01)になります。
奇しくも(?)両作ともに作品名そのままの名前が付けられたフィギュアの収録が要素となっていますが、ちょっとした新作のPRも兼ねていたのでしょうかね?
なお、今作以降のベビィピーチは普通にマリオシリーズ扱いとなっています。
🗺2014/12/06
大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U
・2015/07/16
『ヨッシー ウールワールド』
ステージ、BGM2曲
ステージの発表はあの「スマブラWii Uがスゴい50の理由」公開2週間後となる2014年11月6日で、当時はE3 2014 出展映像と『Yoshi’s Woolly World』という海外での名称しか発表されていない頃でした。日本名すらまだ未発表だったので、DXの「新・巨人のドシン1」のようなパターンもあり得たんですよね……
フィギュア、ファイター、BGMの先行登場は過去にもありましたがステージとしての先行登場はこれが初となります。
乱闘に関わるBGM以外のヨッシー要素の時が一気に15年以上進んだのもあって嬉しかったのですが、平地が無くなる場面が「ステージ変化」と相性が悪かったのか、SPでは削除されています(ただ、これが理由の場合ドルピックタウンやプリズムタワー、ウーフーアイランドも同じ理由で削除できる気がするので他の理由がありそう)。
その代わり……
💥2018/12/07
大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL
・2019/03/29
『ヨッシークラフトワールド』
ヨッシー8Pカラー、スピリットアートワーク
なんと、3ヶ月後に出る新作からの要素が入りました。
ここまで来るとヨッシーはスマブラを新作告知の場と思っている節がありますね。
ちなみに、SPではステージが無くなった代わりにMiiファイターのコスチュームとしてウールワールドをモチーフにした「毛糸のヨッシー」の"ぼうし"と"ふく"が新たに登場したのですが、一説ではヨッシーのカラーバリエーションとして作っていたものを転用したとかしてないとか……?
(顔が見えないように撮影すればその姿はあみぐるみヨッシーそのものですね)
なお、前編の「封印の剣」の項にて"「ファイターに関わるもの」にまで範囲を広げると実は他の事例があります"と書きましたが、これは上記のヨッシーのクラフトワールドカラーと下記の作品を指しています。
・2019/10/31
『ルイージマンション3』
ルイージのオバキュームのデザインや機能
先だってオバキュームを3仕様にしていることが桜井政博氏のTwitterにて言及されました。
最後の切りふだのほか、SPではつかみ攻撃及び投げ攻撃でも登場するのでルイージを使っていれば目にする機会は多いのではないのでしょうか。このときのアクションは原作にて「キューバンショット」(上画像参照)・「スラム」(前・後ろ投げ攻撃)という名前が付けられました。
大乱闘中はもちろんのこと、シモンの参戦ムービーでも新型オバキュームが登場しており、未確定事項が多かったこともあり実装はなかなか厳しかったんだとか。
余談ですが、シモンの参戦ムービーの公開が2018年8月8日、『ルイージマンション3』の初報が2018年9月14日であったことから一部からは「オバキュームのデザインが間違ってる」のような声も出ていましたね。
これに関しては私は「オリジナルの解釈でデザインを設計することも多いスマブラなのでそう思うのも無理はない」と考えています。ふつう「発売後の作品からデザインを取っている」なんて思いませんし。
ちなみに、オバキュームに格納されている緑色の物質は「グー」(ルイージ型になった「グーイージ」としてお馴染みですね)というのですが、彼の初登場作品は2018年11月8日発売の3DS版『ルイージマンション』だったりします。発売前ではないもののかなり新しい作品からの登場でした。
・2021/09/17
『悪魔城ドラキュラ Grimoire of Souls』
シモンのスピリットアートワーク
図らずもルイージマンションからシモンの出演する作品に続くこととなりました。
シモンのイラストが確認されたのはGoS発表日の2018年4月17日なのですが、配信はその約2年9ヶ月後になりました。逆輸入を除く発売前要素としては最長です。
以下余談
16日23時に配信開始が確認されているので厳密には「2021/09/16」とするべきなのですが、リストでは公式サイト等での表記で掲載しました。
スマホタイトルだとメーカーによっては日本時間における配信日の翌日を配信日とするところもあり、資料として正確な日付や時刻を伝えていくことを考えるとなかなかに悩ましい問題だったりします。このような話になると「あらかじめダウンロード」(前日の22時解禁を可能にしていた)の存在が引っかかってしまうのも難しいポイントですね……
その他
・2007/12/20
ゲーム年表の記述
スマブラXは何度か発売を延期しているのですが、そのうちこの作品に関わるのは2007年12月3日から2008年1月24日への延期です。
上記のとおり『高速カードバトル カードヒーロー』(以下カードヒーローと略記)は2007年12月20日に発売されたのですが、これはスマブラXが延期した期限内であり、もしもスマブラXが上の延期を行わず、かつカードヒーローの掲載があった場合、立派な発売前要素になっていたわけです。
恐らく1月への延期の際に対応したと思われるのでこの記述を上の作品のような発売前要素と呼ぶのは相応しくないのですが、一応可能性としてはあり得ないこともなかったのでカードヒーローを「その他」として紹介しました。
おわりに
以上が歴代スマブラシリーズにおける発売前作品要素一覧とその補足になります。
DXが特に顕著なのはもちろんのこと、ステージや楽曲の登場があったfor Wii U、ファイターの技に組み込んだりカラーの一つに取り入れたSPにも注目でしたね。
ちなみに、今回は扱いませんでしたがforにはDLC、SPにはそれに加えてスピリッツによる追加要素が登場しており、これらにもそこそこ多くの発売前作品の要素が存在しています。
(勇者のボイスや出典に用いられている『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S』、発売に先駆けてスピリッツが登場した『ゼルダの伝説 夢をみる島』等々)
「いつかそっちもまとめようかな……」なんてことも思いつつ、今回はここいらで終わろうと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。また次回もよろしくお願いします。