G20の会議 - 梅安亭日乗
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2008/11/17

G20の会議

アメリカでG8に発展途上国を加えた会議ーG20が開催された。テーマはもちろんこの間の世界的「金融危機」への対応を足並みをそろえて実地するための処方箋だった。
アメリカ発の金融危機にもかかわらず、当のアメリカへの糾弾が全くなされなかったのは、腑に落ちない。ファンドや格付け会社への規制をすることで、金融工学の手法を駆使したレバレッジ=カジノ資本主義の暴走を止めようという趣旨のことが合意されたそうだ。
しかし、かのブッシュはまだ未練たらたらと「自由主義市場経済の素晴らしさ」に固執していた。おのれらが進めた市場経済万能主義が今の事態をもたらしたのに、なんの反省もないのだ。ほんと救い難い人物である。それに引き替えフランスのサルコジ大統領は、ドゴール以来のフランスの立場を主張して意気揚々として存在感を世界に示していた。また我が国の麻生首相は、今の金融危機の世界性が何たるかを理解できず、「日本のバブル克服の教訓を学べ」などと、ピンボケな主張を繰り返していた。一国のバブルと世界規模での金余り現象=バブルとの区別も出来ないとは情けない。アメリカが推し進めてきた「ドル基軸」とアメリカへの資金の還流構造が崩壊しつつあるときに「ドル基軸擁護」を唱えている時代錯誤性こそが、問題だ。こんな発言をしているようでは、日本は所詮アメリカの忠実な下僕としてしか国際的に評価されないのは当然だ。