重粒子線の特徴と施設│群馬大学 重粒子線医学研究センター

重粒子線の特徴と施設

がん治療における重粒子線

がん病巣に集中して照射

がん部位に集中的にダメージを与え、周りの正常部位にはダメージが少ない治療です。 副作用は一般の放射線治療に比べて少ない治療です。

一般の放射線が効きにくいがんにも効く

エックス線に比べ生物効果が強いことが知られています。例えば、今までエックス線が効きにくいとされてきた骨肉腫にも効果を発揮します。

短期間で治せる

短い治療期間(平均1~4週)で治療できます。 今までの放射線治療で使われていたエックス線(6~7週)と比べて、 治療のための照射回数を減らすことができます。

重粒子線治療施設


装置の主な仕様

イオン種 炭素イオン
体内飛程 最大25cm
照射野 最大15cm×15cm
線量率 5Gy(RBE)/min(1 x 109pps)
治療室ポート 3室4ポート(水平治療室1、垂直治療室1、水平・垂直治療室1)

加速器基本仕様

イオン源
型式 全永久磁石型ECR×1
周波数 ~10GHz(可変)
生成イオン 炭素4価
エネルギー 10keV/u
線形加速器
機器構成 RFQ線形加速器、IH線形加速器
周波数 200MHz
エネルギー 600keV/u(RFQ)、4.03MeV/u(DTL)
シンクロトロン
加速イオン 炭素6価
加速粒子数 2 x 109pps
エネルギー 140-400MeV/u
周長 63m
繰り返し周波数 1/2Hz(典型値)
RF 0.90-6.97MHz, 2.0kV max.
ビーム入射 多重入射方式(effectively11-14 turns)
ビーム取り出し 遅い取り出し