リモートワークやビデオ会議で着席時間が増大。在宅勤務で知っておきたい「座るリスク」
新型コロナウイルスの感染者が国内で発見されてから一年が経った。我々の生活様式も一年前から様変わりして、自宅で仕事をするリモートワークが多くの企業で導入されている。
こうしたリモートワークの普及によって、通勤がなくなって一日の運動時間が減ったり、仕事中に椅子に座っている時間が増えた。筆者も、執筆やコンサル業務はPCに向かって作業を行うことが多く、一年前に比べて、じっと椅子に座って作業をする時間が多くなったことを感じる。
実は、日本人が平日に椅子に座っている一日の合計時間は、世界でもっとも長い。
中国やアメリカは約240分/日(約4時間)なのに対して、日本は約420分/日(約6.8時間)となっている。
そのなかでも、「企画・マーケティング」「クリエイター」「ITエンジニア」は一日の1/3をオフィスチェアに座って過ごしていることがわかっている。筆者もITエンジニアの経験があるのでよくわかるが、その数字に違和感はまったくない。
リモートワークの普及で会議のために移動したり、息抜きに移動する時間が減って、一年前よりも着席時間が増えた人も多いのではないだろうか。
それによって生活は楽になったが、着席時間が増えることはあなたのメンタルヘルスにダメージを与えている可能性がある。
たとえば、もし一時間座っているだけで、あなたの寿命が縮まっているとしたらどうだろうか?
クイーンズランド大学のレナート・ヴァーマン博士らの調査によると、一日平均6時間テレビを観る人とまったくテレビを観ない人を比べると、テレビを観る人は約4.8年も寿命が短くなっていることがわかった。
テレビの視聴時間と寿命の間にどのような関係があるかは明確になっていないが、体を動かさずじっと座っていることは、人の寿命を縮めることにつながる身体的・精神的病気との関連がある可能性を示唆している。
世界一「座っている」のは日本人
着席時間が寿命にも影響?
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