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ブログに詳しくない人でも楽しめる 「アルファブロガー・アワード2008」


「アルファブロガー・アワード」とは、ブログの普及を目的に2004年から開催されているコンテストのことで、質の高いエントリーを書くブロガーを、マスメディアにおける知名度に左右されず、あくまでもネットの意見を参考に選出してきました。これまでのアワードでは、『ウェブ進化論』で有名な梅田望夫氏や、同じくシリコンバレーで活躍する渡辺千賀氏など、ITの分野で著名なブロガーが数多く受賞しています。



アルファブロガー・アワード2008:ブログ記事大賞

しかし、今回の「アルファブロガー・アワード」は、ブロガーではなく、ブログで書かれた記事の単位で投票を募って選出したという点で、例年とは大きく違っています。主催者によれば、ブログに興味を持った人に「突出して面白い記事」を紹介することで、ブログ普及の助けになりたいという意図があったようです。

そのような意図の下に選出された今回の12本ですが、ほのぼのとした動物の話題からマスメディアには載りづらい話題を扱った政治記事まで、非常にバラエティ豊かなエントリーが揃っており、どうしても更新頻度の高いIT関係者や、強烈な主張を持つブロガーに偏りがちだった例年の傾向からガラリと変化しています。

例えば、漫画家の新篠まゆさんの『思うこと。』は、日常の軽い話題が多い彼女のブログではかなり特殊な記事です。この記事は、『金色のガッシュ』の作者雷句誠さんが、自身のカラー原稿を紛失した小学館を提訴した件について書かれたもので、一部のネットユーザーの間では非常に有名なエントリーです。しかし、前年までの形式では、こうした形で多くの人の目に触れるのは難しかったのではないでしょうか。


まゆたんブログ:思うこと。

一方で、最近メディアでも話題になっており、地元ではグッズまで作られているモジャモジャ犬「わさお」のようなエントリーが入っていることも見逃せません。ユーザーが何気なく書いたエントリーから始まった話題で、多くの人が楽しく繋がれるのはブログの醍醐味ですが、これまではこうした魅力にはあまり光が当てられていなかったように思います。ある意味では、今年の12本のうちで最もインパクトが強いのはこの記事かもしれません。


イカの町で出会ったモジャモジャ犬「わさお」 - メレンゲが腐るほど恋したい

主催者の徳力基彦氏によれば、最初は想像以上に投票が散らばっていて焦ったりと非常に難産な企画だったようです。しかし、結果的には、ネットの流行に疎い人でもすぐに話題に入っていくことができ、ブログの持つ多様な魅力に触れることのできる記事がバランス良く選出されたようです。

文: 稲葉ほたて

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