おなまえは。 : はなまるな日々
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おなまえは。

お母さんの大好きだった三毛猫と暮らそう、もし家猫になるのを嫌がったら庭で飼ってもいいし、ごはんの苦労はなくしてあげよう、そして妊娠してたらこの家のどこかで出産してもらおう、と話し合った父と私は、さっそく朝ごはんを用意してうまいこと三毛猫さんを家のなか、玄関に呼び込みました。

ちょっとへっぴり腰な気がするけど、大丈夫そう。

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それにしてもすごい食欲。お腹の赤ちゃんの分まで食べてるのかなぁ。それにしてもこの子が産んだ子猫をどうやってこの家に呼び込むことができるのだろう?人間に取られそうになると子猫を殺しちゃうっていうあの話、天城越えで石川さゆりになっちゃう話が脳裏をよぎり全然得策が浮かびません。

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こうやって数日、玄関でごはんを食べるようになった頃、父と私は、三毛猫さんに名前を付けようと思い立ちました。

三毛猫らしい和風の…ベタなやつがいいな、と思っていました。

そして連休のある日、前の会社のお友達さんとランチの約束をしていた私は、家から車で3分くらいのカフェへGO!

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いつ来ても安定の美味しさ。
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見た目もきれいで飽きることがありません。

春らしいパスタをいただきながら、ふうちゃんの話や三毛猫さんの話をしました。
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デザートをいただきながらふと、そうだ、名前、「ハナ」っていいかも。なんて思いました。

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なぜなら一緒にランチしてるこのお友達さんが和風の美人でお名前がハナコさん、だからです。

家に帰ってさっそく父に「ハナってどう?」と聞くと「工場で飼ってた犬のハナと同じ、すごく優しくていい犬だったからいいかも」ということになり、三毛猫さんは「はなちゃん」になりました。

はなちゃんと言われれば、ほんとだ、はなちゃんな気がする、とか言いながら朝ごはんを玄関で食べる三毛猫さんに「はなちゃん美味しい?」「はなちゃん、うちの子になる?」とひたすら話しかける日々。

はなちゃんは毎日風の吹き抜ける気持ちいい芝生で何時間も過ごしていました。この少し右側がふうちゃんのお墓です。
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ある日、はなちゃんはごはんを食べ終わると自分から家にあがり、玄関横の私の部屋にそろーりそろーりと入って行きました。
うしろでそっと私もはなちゃんと同じ目線でしゃがみこみながら様子を見ていると、「なんじゃこりゃーー!!」とまんまるおめめでびっくりするはなちゃん。

まるで生まれてはじめてベルサイユ宮殿を見た人のようです。
「マリーアントワネットのお部屋ですよ」と張り切ってウソをつくわたし。

びっくりしっぱなしのはなちゃんは、へっぴり腰で玄関に戻り「えらいもん見てしもたー」という感じでどこへともなく帰ってしまいました。

自分から家にあがったくせに。玄関までしかまだ気を許せないようです。

その翌日、父は玄関に来たはなちゃんをひょいっと抱き上げたそうです。するとあまりに軽く「とても妊娠してるような体重じゃない」と言いました。

そっか。妊娠してないのか。でもこの子はうちの子にしようね、名前も付けちゃったしね。という話をして、またどこへ帰るのか分からないはなちゃんを見送りました。

そして家にあがった数日後、仕事から戻って庭のテーブルでくつろいでいる父に近寄ると、なんとそこには父に抱っこされたはなちゃんが…。
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父も大変嬉しそうにしています。心なしかちょっと自慢げに抱っこされている感じでもあります。
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そーっと私も向かいに座ると、にゃーにゃー言いながら私の膝にも乗ってきました。芝生に下ろしても膝に乗ってきます。

どういう気持ちの切り替えか。

この日から後のはなちゃんは、なでなでOK!おさわりOK!なんでもOK!に大変身しました。

と、ある日、そのお腹をよく見ると。
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おっぱいがはれあがっています。

「子猫がいる!おっぱいがママのおっぱいだ!」と私が言うと、「え!!」と驚きながらどこかへ行ってしまった父。はなちゃんをなでなでしながらどこへ行ったのか分からない父の帰りを待ちました。

5分ほどして戻ってくると「子猫いた!」と言うではありませんか。

どこにいたのさ。どこに見に行ったのさ。どんな柄だったのさ。教えてよ。

父は「子猫、まだちゃんと歩けなくて、ちいさかった」と言うのですが、子猫ってだいたいそうだから。

そして帰るときについていけば分かる、と言うので、はなちゃんをアジトまで送ることにしました。
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私たちの歩調にちゃんと合わせて、
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たまにクネクネしたりしながら案内してくれます。

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空き家の横にある小屋がアジトでした。
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はなちゃんがいない隙に子猫を見た父はいいですが、はなちゃんの前で子猫を見るのはまずい。なぜなら天城越えだから。はなちゃんが石川さゆりになっちゃうから。

むむむーーー。こんなに近くにいても見れないとは!

…つづく。


Commented by なんか at 2019-06-23 23:26
猫物語をよんでるみたいな気がしてきた。
次が楽しみ~。みたいな!
赤ちゃんを産む直前と生んだ後は妙に
なついて甘える猫っているよね。
子供を産んだから、私も子供たちも可愛がって欲しいのかな?
では次に行きます~~!
Commented by u3chaco3 at 2019-06-24 20:16
>めぐさん
産む直前と産んだ後に甘えん坊に?!そうなんですね?!
私猫の親子と暮らしたことないから色々はじめてで。
子猫をどうするか、と話し合ってる頃にたまたま情熱大陸で猫の保護をしてる人をやってて…「気をつけなくちゃいけないのは母猫、子猫を取られると思っちゃうから」と子猫の体重を量るシーンをやってて…もう、母猫がシャー!シャー!やってて…父とふたりで「ガーン。これは無理、やっぱり天城越えなんだわ」と思ったのです。でも甘えん坊になる子もいるんですね。
by u3chaco3 | 2019-06-22 11:13 | Comments(2)

猫たちとの日々を中心としたあれこれ。


by ゆう