カクテルの名前を多く見てみると、同じフレーズがあることにお気づきでしょうか?
例えば「 ジンバック、ラムバック 」に付いている「 バック 」や、「オレンジフィズ、バイオレットフィズ 」に付いている「 フィズ 」などです。
これらには定義や意味があります。 この記事にはそのスタイルを説明しており、今後自分でオリジナルのカクテルを作る際にヒントになるかと思います。
カクテルスタイルとは?
カクテルスタイルとは、「決められた材料を混ぜた場合や、作り方などに付いている名前のこと」です。
カクテルには名前の中にスタイル名が入っていることが多く、有名なもので「ハイボール」や「フローズン」があります。
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エッグノック Egg knock
似たようなドリンクに「 ミルクセーキ 」があり、日本でも多くの人が飲んでいます。他にも、ベースをブランデーに変えたカクテルに「 ブランデーエッグノック 」が広く知れ渡っています。
混ぜるためにはシェークなどが必要となり、泡立つことにより口当たりがまろやかになるのが特徴的です。
クーラー Cooler
爽やかで爽快感があり、飲みやすいスタイルで、創作しやすい事からバリエーションも豊富で世界中で使われ、飲まれているカクテルスタイルです。
クラスタ Crusta
クラスタとは、グラスを砂糖や塩などでスノースタイルにして、レモンやライム、オレンジなどの果実の皮を螺旋状にむいてグラスの中に入れるスタイルの名称です。
「 クラスタ Crusta 」とは、そのまま訳すると「 地殻 」になり、地球の表層部のことを指していて、卵で例えるならば殻の部分になります。
カクテルの用語としては「 外皮で包む 」という意味になり、螺旋状にむいたレモンやオレンジの皮をグラスの縁に飾ることがこのスタイルの最大の特徴であります。
1862年に公開されたジェリー・トーマス作のカクテルマニュアルに記載が残っていることが確認されており、 考案者はアメリカ・ルイジアナ州・ニューオーリンズのバーテンダー「 ジョセフ・サンティーニ 」で、縁に付いた砂糖と皮がネーミングの由来と言われています。
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コブラー Cobbler
グラスはクラッシュドアイスがたっぷり入る タンブラーグラス か ゴブレット を使用します。他にもワイングラスが使われることもあります。清涼感溢れ、夏の暑い日などに向いているスタイルで、トロピカルカクテルなどで使われます。
サンガリー Sungare
サワー Sour
このスタイルで使われているグラスは、細い脚が付いたサワーグラスが一般的に使われていますが、日本では居酒屋などでレモンサワーなどのスタイルが定着し、タンブラーグラスなどをサワーグラスと呼ぶ場合もあります。
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スウィズル Swizzle
「 スウィズル Swizzle ( スウィッズルとも呼ぶ )」とは、先が幾つかに分かれているマドラーのことで、西インド諸島で生まれたカクテル・スタイルです。
三又ほどの小枝(Switch)でかき混ぜることからこの名前が付いたと言われています。
スピリッツをベースに、ライムジュースの酸味、砂糖などの甘味、ビターズなどを加えてたっぷりの氷を入れてこのマドラーでかき混ぜるカクテルスタイルです。
熱い夏の日などに向いているスタイルで、トロピカル・ドリンクなどに使われる場合が多いです。 現在では「 スウィズル・スティック 」というマドラーが一般に販売されています。
ジュレップ Julep
1815年イギリスのフレデリック・マリアット船長がアメリカ南部の農園でミントの香りがする赤ワインを飲んだ事が最古の記録です。
アメリカ南部では古くからあるスタイルで、最初はワインをベースとして飲まれていました。
ミントと若葉と砂糖を混ぜ、砕いた氷を詰めたグラスに スピリッツを注いだスタイルです。
「 ジュレップ 」とは「 苦い薬を飲むための水 」という意味があり、バーボンウイスキーの強さを和らげるために入れる水にミントを加えたことが始まりと言われています。
カクテルのスタイルよりも、「 ミントジュレップ 」というカクテルが先に誕生し、その後「 ジュレップ 」が他のカクテルでも使われ、カクテルスタイルになりました。
スリング Sling
スリングとは、ロングドリンク・スタイルの一つで、各種のスピリッツをベースにシュガーシロップやフルーツシロップなどの甘味を加え、ミネラルウォーターやお湯などで割ったカクテルスタイルです。
現在は水類だけではなく、ソーダなども使われていて、日本では「 シンガポールスリング 」が最も認知度が高いカクテルです。
名前の由来はドイツ語の「 飲み込む Schlucken 」という意味が語源とされ、現在では英語発音で「 スリング Sling 」となっているそうです。
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ソニック Sonic
トニックウォーターの苦味を和らげ、飲みやすくしたスタイルです。 リッキースタイルのように、レモンカットやライムカットを底に沈め、マドラーなどで潰しながら酸味を調整するスタイルで提供されることもあります。
トゥデイ Today
バック Back
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ハイボール Highball
- スコットランドのゴルフ場で、ウイスキーにソーダを割る飲み物を試していました。そこへたまたま高々と打ち上げてしまったゴルフボールが飛び込んできた時に「 これはハイボールだ 」と言った説。
- ソーダの丸い気泡が上へ上がって行くのをみて「 ハイ( high )・ボール ( boll ) 」からきている説。
- 開拓時代のアメリカ鉄道の踏切で、ボール信号というのが一般的に使用されていました。( ボールが上がっていれば進行、上がっていない時は停止 )
とあるウイスキーが好きな駅員が、望遠鏡で隣駅のボール信号をバーボンを飲みながら見ていて、ボールが上がると次は自分の管轄ボールの番なので、バーボンをソーダで割り、一気に飲み干して駅に向かっていた説。
他にもありますが、ここでは3つ紹介いたしました。どの説にも共通しているのは、ハイボールはウイスキーのソーダ割から始まっているという事です。日本で主流になっているハイボールは、まさに元祖のレシピということです。
パンチ Punch
パンチが広まった時期は19世紀アメリカですが、誕生したのはイギリス植民地のカリブ海でした。誕生はカリブ海ですが、名前はペルシャ語(pinji)やヒンディー語( panch )が語源となっています。意味は「 5種類 」だそうです。
ポンチ、ポンスとも呼び、蒸留酒などをベースに、ジュースや果物、砂糖、スパイスなどの5種類の材料で作ります。
イギリス上流階級の人々によって広められ、当時は現在のサラダボウルのような形をした中国磁器の中に、様々なフルーツやお酒を入れて混ぜるといったスタイルでした。
現在では欧米などで催されるパーティーなどで出される飲み物で、果実を入れたフルーツ・パンチ( フルーツ・ポンチとも言う )が一般的です。
フィズ Fizz
ロングカクテルドリンクの種類のひとつで、スピリッツやリキュールなどにレモンジュースと砂糖を入れ、シェークした後ソーダで割ったカクテルスタイルです。
フィズという名前の由来はソーダを注いだ時に「 シュッ 」という炭酸ガスから出る音の擬声語からきています。
代表的なカクテルには「 ジンフィズ 」があり、世界的に認知度が高く、世界ランキングにも度々選出されています。フィズはサッパリとしたカクテルになるため、人気があり定番カクテルとしてはもちろん、リキュールをベースとして甘味やフルーティーさを加えたカクテルも人気があります。
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プースカフェ Poos cafe
フラッペ Frappe
クラッシュアイス をさらに細かく砕いた氷をグラスに詰めて、その上からスピリッツなどを注ぐスタイルです
元々はクラッシュアイスを詰めたグラスの中央に穴を開け、そこへ スピリッツなどを注ぎ、ストローを挿して飲んでいました。
「 フラッペ Frappé 」とはフランス語で、フランスのかき氷に近い存在です。 フラッペとかき氷の違いは特になく、かき氷よりも広い使われ方をしていて、定義などはありません。
日本の昔ながらのものをかき氷、アイスクリームやフルーツを乗せたり、お酒を入れたものをフラッペと分けているお店もあるようです。 現在ではグラスへ直接注ぐスタイルと、材料とクラッシュアイスをシェークし、一緒にグラスへ注ぐスタイルとがあります。
フリップ Flip
ワインやスピリッツなどに卵と砂糖を加えるカクテルスタイルで、グラスはサワーグラスやシャンパングラスのフルート型などを使います。
卵を使っていることから、エッグノックに似ているスタイルと思われますが、生クリームやミルクを使用しません。
基本的にはワイン( ポートワイン )やブランデーに卵( 卵黄のみの場合もあります )と砂糖を混ぜて、最後にナツメグパウダーを振りかけるのが基本スタイルです。
このスタイルの名前 フリップ を日本語に翻訳すると、「 弾く 」という意味だそうです。
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フローズン Frozen
「 フローズン 」とは、クラッシュアイスとスピリッツなどの酒類やそれ以外の材料などをブレンダー( ミキサー )に入れて混ぜ、シャーベット状にしたカクテルスタイルです。
特徴に、カクテルの材料たちと、他にはない食感や冷たさを楽しめるカクテルスタイルです。
フローズン Frozen とは日本語にすると「 氷結したさま 」という意味で、カクテル以外にも金融関係で物価や賃金などが止まった状態などで使われることがあります。
Cafeなどでもフルーツを使ったメニューをよく見かけ、夏によく飲まれることがあり、ブレンダーを使うため、家庭でも簡単に作ることができます。
リッキー Ricky
ロングカクテルスタイルのひとつ。 スピリッツに果肉のカット( 主にレモンやライム )を入れ、ソーダで割ります。
マドラーをグラスの中に入れて提供し、そのマドラーで中に入っている果肉を軽く潰します。
潰すことで酸味を自分好みに調整するのが基本のスタイルです。
リッキーという名前の由来は、19世紀末アメリカ・ワシントンD.Cの「 シューメーカー 」というレストランで、夏向けのドリンクを提供することを発案し、このスタイルが考案されます。 そしてこのカクテルを最初に飲んだお客さんが「 ジム・リッキー 」だったことからこの名前になったそうです。
エード Ade
ソフトドリンクの一種で、主に砂糖類、ミネラルウォーターもしくは炭酸水を使って果汁を薄めたドリンクスタイル名称です。
カクテルではオレンジエードやレモネードが有名。( レモネードはレモンエードの略 )「 エード 」は国によって呼び方も変わり、アメリカでのエードは炭酸を含みませんが、フランスでは炭酸を含みます。
果汁を薄めずそのまま飲む場合は「 ジュース 」と区分されます。日本ではミネラルウォーターで割ったものを「 エード 」、炭酸で割ったものを「 スカッシュ 」と呼びます。
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スカッシュ Squash
スカッシュ( Squash )とは英語をそのまま名前にしたもので、日本語に訳しますと「 押しつぶす 」になります。
果物等の搾り汁に砂糖類を加えて炭酸水で割ったものの名前で、「 レモンスカッシュ 」が代表的なドリンクです。
レモン以外にも、オレンジ、梅、グレープフルーツ等の果汁を使って、糖分と炭酸水を使ってつくれば語尾にスカッシュが付きます。
サイダー Cider
サイダー( cider )とは日本では三ツ矢サイダーのような炭酸ドリンクが想像できますが、元々はリンゴ酒が語源で、酸味と甘味にリンゴの香味を加えたものを指し、海外ではサイダーを注文すると、リンゴ酒が出てくることが多いです。
フィックス Fix
デイジー Daisy
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まとめ
ここで紹介させていただいたのが全部ではありませんが、上記を知るだけでカクテルの名前がなぜそうなっているかを理解していただけたのではないかと思います。
上記のスタイルを組み合わせることで、自分のオリジナルカクテルも作ることができます。
楽しく簡単に作るためにこの知識は絶対必要ではありませんが、知っているとよりカクテルが楽しくなるのではないかと思い書きました。
お役にたてれば幸いです。
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