「スノーボードハーフパイプ FISワールドカップ マンモスマウンテン2024優勝!」連載Vo.2「大きな挑戦のときこそ息抜きが必要」戸塚優斗 編 | G-SHOCK 腕時計 Skip to content

スノーボードハーフパイプ
FISワールドカップ マンモスマウンテン2024優勝!

連載Vo.2:同じ時間を歩むG-SHOCKが見たアスリートのターニングポイント!

「大きな挑戦のときこそ息抜きが必要」戸塚優斗 編

強さを求めて世界のトップレベルで活躍するアスリートには、誰かに伝えたくなるとっておきのドラマがある!
あの歴史的快挙、涙の裏に隠された真実、人生が大きく変わった瞬間 etc
この連載では、TEAM G-SHOCKのアスリートに自身のターニングポイントとなった出来事を語ってもらい、ここ一番の大舞台で襲いかかる緊張、挫折や苦難をどう“タフネスマインド”で乗り切って今に至るのかを訊ねた!
あなたの人生における分岐点を乗り越えるヒントが見つかるかもしれません。
第二回目のゲストは先日行われたFISワールドカップ マンモスマウンテン2024で3季ぶりの優勝を果たしたスノーボーダー(ハーフパイプ)の戸塚優斗! 彼のプロフィールは【こちら】でチェック!

インタビュアーは彼の一番身近で最も長い時間を共有したGBD-200-1JF

初代G-SHOCKから受け継がれたスクエアフォルムに加速度センサー、距離計測機能、スマートフォン連携機能を搭載し、ランニングなどのアクティビティをサポートするG-SHOCKのスポーツライン。タフネスデザインとスポーツテックの融合で、アクティブなライフスタイルを応援するトレーニングギアです。

TURNING POINT 1 -2017年全日本選手権/FISワールドカップ-
「心の底から“悔しい”と感じることで前向きな自分になれる!」

GBD-200-1JF :優斗がTEAM G-SHOCKの仲間になったのは2022年からだよね。

戸塚優斗(以下:優斗):そうですね。それ以来、ずっとつけてます。

GBD-200-1JF:滑る時もだよね。

優斗:練習の時間配分をチェックしなきゃいけないので時計は必需品です。それにGBD-200-1JFは、日々のトレーニング管理ができるし、通知がディスプレイに表示されるので、わざわざ携帯をポケットから出さなくて済む。グローブをつけていると、あの作業(携帯の出し入れ)がすごくストレスなので助かってます。

GBD-200-1JF:滑る時はちょっと変わったつけ方してない?

優斗:こうやってパンツのベルトループにつけてます。腕につけてるとグローブで時計が隠れるので、スノーボードの時はこれが便利なんですよ。

GBD-200-1JF:優斗ならではのつけ方だね。今日はそんな優斗のことをもっとよく知りたいから、俺たちが出会うずっと前の話から教えてよ。優斗がスノーボードをはじめたのは何歳のとき?

優斗:母親がスノーボードを好きだったので2歳からですね。それから小学校3年のときにスノーボードのキャンプに入ったんです。そこで出会ったコーチがハーフパイプの選手で、そのコーチの影響で僕もハーフパイプを始めました。

GBD-200-1JF:きっかけはお母さんだったんだね。

優斗:そうです。小学生のときは別に選手を目指していなかったし、自主的にというよりは、母親に雪山に連れていかれて、気がついたら大会にも出場させられてました(笑)。その当時は大会にはみんな出るもんなんだってくらいの感覚で出場していましたね。

GBD-200-1JF:きっと“この子には将来トップライダーになってもらいたい”みたいな気持ちがあったんだろうね。そんな状況から、どういう経緯でハーフパイプを本格的にやろうと思い立つの?

優斗:記憶が曖昧なのでいつ映像を見たかとか、選手の名前すら覚えてないんですけど、X Gamesのハーフパイプの動画を見て、純粋にカッコいい!!これをやりたい! と思ったことで、積極的に取り組むようになっていったんです。

GBD-200-1JF:優斗は、いつからプロとして生活していくことを意識したの?

優斗:初めて賞金をもらったのは、中学校3年のときに出場した高鷲スノーパークのプロ戦でした。そのときに初めて意識しましたね。

GBD-200-1JF:そんな早い時期から大会に出ていたんだね。

優斗:小さい頃から国内の大会に出て経験を積んでいって、全日本選手権で勝てたらワールドカップに出られるっていう流れみたいなものがあるんですけど、周りのみんなも結構それを意識してましたね。

GBD-200-1JF:じゃあ、優斗もその流れに沿って、経験を積んで2017年に全日本選手権で優勝をして、同年のワールドカップにも出場していたんだ! でも優斗がすごいのは、その初出場のワールドカップでもいきなり優勝を飾ったことだよね。

優斗:この時期が僕の一つ目のターニングポイントです。あのときはそんなに自信もない中で出場した全日本選手権とワールドカップだったんですけど、特にワールドカップでは、こんなに点数でるんだ! ってビックリしたことを今でも覚えてますね。そのときに初めて世界でも戦えるんだって強く感じました。

GBD-200-1JF:そうだったんだね。当時まだ高校1年生、とてつもなく凄いことをしていると思うど、この時期はどんな気持ちで大会に臨んでいたの?

優斗:実は全日本選手権の前に出場した北海道選手権っていう大会で、人生で初めて予選落ちしちゃったんです。負けたときはゴーグルに涙が溜まっちゃうくらい泣きました。あんなの人生で初っすよ。

GBD-200-1JF:じゃあ、北海道選手権もある意味ターニングポイントなんだね。

優斗:そうですね。そのあとホームゲレンデに帰って、本当に練習を重ねたんです。だからその後の全日本選手権とワールドカップは、もう次の大会では絶対にトリックを成功してやる!っていう気持ちで望んだ大会だったんですよね。

GBD-200-1JF:そんなドラマがあったんだ。

優斗:あの悔しさがバネになってそれまで以上に練習を重ねたことで、優勝という結果を得られました。本当に辛かったですけど、乗り越えられたことで自信に繋がっていきましたね。

GBD-200-1JF:優斗の負けず嫌いな性格が、その行動を後押ししてくれたんだ。全日本選手権では狙っていた技を予定通りにメイクしていけたイメージなのかな?

優斗:全日本選手権では2本滑れるんですけど、はじめは1本目に安定したルーティーンで技をして、2本目に、1本目より難易度の高い技をやるっていう予定だったんですよ。ただ、さっき話したように、悔しさが爆発してたので、1本目に2本目にやる予定だった技を取り入れてみたら成功したんです。それで、2本目では何度練習しても乗れなかった技にトライしてみたらこれも上手く乗れて高得点を出せました。

GBD-200-1JF:さらっと話してるけど、大きな大会でぶっつけ本番の大技を成功させちゃったんだ。

優斗:まあ、できちゃいましたね(笑)。

GBD-200-1JF:では、ズバリ聞きます。この時期の戸塚優斗の“タフネス・マインド”とは?

優斗:心の底から“悔しい”と感じることで前向きな自分になれる! ということですかね。僕は負けず嫌いで、誰にも負けたくなかったから、人一倍努力することができました。当たり前のことだって言われるかもしれないですけど、実はこれがすごく大事だったと思います。

戸塚優斗が一番身近で長い時間を共有した一本は【こちら】でチェック!

TURNING POINT 2 -2018年大会での経験-
「“練習は自分を裏切らない”当たり前のことが最も重要」

GBD-200-1JF:努力を惜しまず、練習を重ねた結果の優勝だったけど、その翌年の2018年には世界的な大会で着地に失敗して担架で運ばれるっていう経験もしていたよね。

優斗:ありましたね、そんなこと……(苦笑)。優勝を重ねて自信もついてきた時期だったんですけど、逆にみんなの大きな期待を背負って、大勢に見守られながら大会に出ることは当時の自分にとってはキャパオーバーでしたね。ここでの経験は僕のふたつ目のターニングポイントでもあります。

GBD-200-1JF:ここでの経験は大きな節目だったんだね。やっぱり相当のプレッシャーを感じていたんだ?

優斗:勝てるだろうっていう周りからの期待を重荷に感じちゃっていたんだと思います。

GBD-200-1JF:スノーボーダーはプレッシャーだけでなく条件も勝敗に関係したりしない? 山の競技だから天候や雪質だったり日々条件が変わる過酷な環境の中でプレイするわけでしょ!? ときには理不尽なことがあったりすると思うけど、優斗はどうやってメンタルを整えてるの?

優斗:厳しい条件のときは諦めモードだったりもします。これはもう、どうしようもないって気持ちで滑ってるんですけど、でも意外とそんなときに限って、とっさにこの技をやろうってアイディアが浮かんで、それがすごくいい感じに乗れちゃったりするんですよ。

GBD-200-1JF:確かに優斗は、大会のとき“運ですよ”ってよく言ってるよね。そうやって、ネガティブな感情を出さないようにしているんだね。1回目のターニングポイントのときは北海道選手権で悔し泣きしてたってことだけど、この2018年大会でのリタイアのときはどうだったの?

優斗:実は全く記憶がないんです(笑)。気がついたら看護室にいて、親とか選手とか関係者が周りを囲んでて。何が起きてるかわかんない状態でした。そこから救急車で病院に行ったんですけど、そのときは流石にすごく落ち込んでました。でも診断で打撲と言われて、その話を聞いて少し楽になりましたね。

GBD-200-1JF:なるほど。

優斗:少し落ち着いて、やることがないからパソコンで色々と調べたら、僕のニュースが色々と出てて。なんかとんでもない事故で負傷したみたいなこと書かれてたんです(苦笑)。だけど、実際は打撲で……、なんかきまじーみたいな(笑)。

GBD-200-1JF:でも、怪我をすると恐怖心が芽生えたりもすると思うけど、実際、そのあとはどうだった?

優斗:めっちゃ怖いですよ。怪我から復帰したあとにまた同じような怪我をしたので、大技に挑戦するのが怖くて怖くて。だから恐怖心を克服するために、ここでも、また何度も何度も練習をして成功体験を上塗りしていきました。

GBD-200-1JF:そうして、怪我とその恐怖心を乗り越えてきたんだね。

優斗:そうですね。スノーボードはどうしても怪我がつきものなので、マインドを強く持つことも大切なんです。

GBD-200-1JF:では、ズバリ聞きます。この時期の戸塚優斗の“タフネス・マインド”とは?

優斗:練習は自分を裏切らない! ということです。当たり前のことが最も重要ってことかな。あと、この怪我を乗り越えられた要因のひとつに、すでに次の2022年の大会を見据えていたっていうのも関係していたと思います。

GBD-200-1JF:ひたむきに練習に取り組む優斗だけど、実は2019年に練習中に日本人で初めて大技のトリプルコークをメイクしたんだって?

優斗:そう。練習でやる技がなくなっちゃって、なんとなくやってみようと思ったらメイクできたみたいな。

GBD-200-1JF:かなり凄いことだと思うけど、あまり公に出ている情報じゃないし、よく隠しておけたよね。

優斗:関係者の人と相談して、大会まで出さない方がいいんじゃないかって話していたんですよ。でもそうこうしているうちに、他の選手に先に出されちゃって…。

GBD-200-1JF:悔しくなかったの?

優斗:いや、悔しいですよ! でも今更言ってもダサいですから。もう過ぎちゃったことはしょうがないですしね

GBD-200-1JF:そうやって、常に前を向いていられるのも優斗らしくて素敵だね。

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TURNING POINT 3 -2020/2021シーズンの連続優勝-
「全力で取り組むことでも必ず息抜きは必要。それは必ず+に変わる」

GBD-200-1JF:怪我を乗り越えることで2020/2021シーズンには、FISワールドカップ・ラークス大会の優勝に始まり、X Games・アスペンなど4つの世界大会で優勝していたよね。

優斗:パパパっていい状態で進んでいった感じでした。2020年のUSオープンで勝ったのがきっかけだったんですよね。あのときに見つけたルーティーンが自分にしっくりハマって、調子のいい状態を保てていました。

GBD-200-1JF:簡単に成し得ることはできない成績だよね。やっぱり、2020/2021シーズンは、戸塚優斗の第一次黄金期といっても過言ではないのかな。

優斗:ですね。全部の大会(やルーティーン)が一つの細い線で続いているような、上手く言葉では言い表せない、ゾーンに入っているような感覚でした。コケるって思う瞬間がこれまで何度もあったんですけど、技を急遽キャンセルした代わりに、他の難易度の高い技を繰り出したら立てた! って状況が続いたんですよね。とっさのひらめきみたいなのを活かすことが出来たんです。

GBD-200-1JF:アスリートならではの感覚なのかな。そんな状況を生み出せた要因って何かあるの?

優斗:……なんでしょう? もしかしたらバイクじゃないですかね。スノーボードだけをしていると、どうしても息苦しく感じることもあるんですけど、ちょうどこのシーズンからバイクに乗り始めたんです。

GBD-200-1JF:優斗の愛車、BMW S1000RRのこと?

優斗:そうですね。2021年にバイクの大型免許を取りました。友人がバイクに乗っていてその影響で僕も乗り始めたんですけど、もうこれがどハマりしちゃって。自分でカスタマイズして愛でているんです。海外遠征から帰ってきたら、峠にドライブなんかも行っています。

GBD-200-1JF:スノーボードに限った話ではないと思うけど、スポーツの本来の楽しさって、練習ばかり重ねていくと分からなくなっちゃったりすることもあるよね。怪我があったように、優斗も命かけてやってるから。

優斗:そうですね。リスクを背負って大きい技をやっているので、こればっかりやっていると、ネガティブな感情が出てくることもあります。そんな時期にバイクと出会って、気持ちを落ち着かせてくれたりリフレッシュになったりしてます。バイクに乗っていて連続するS字カーブのときの独特な浮遊感とかがとにかく気持ちいいんですよ(笑)。

GBD-200-1JF:やっぱり、ちょっと危険なことが本能的に好きなのかな(笑)。

優斗:そうかもしれないです。意識はしてなかったですけど、スノーボード以外に夢中になることを見つけられたことで、心のゆとりができたのかもしれない。

GBD-200-1JF:では、ズバリ聞きます。この時期の戸塚優斗の“タフネス・マインド”とは?

優斗:全力で取り組むことでも必ず息抜きは必要。それは必ず+に変わることです。親の影響で始めたスノーボードがどんどん上手くなって、ありがたいことに大会でも勝ててプロとして生活ができるようになりました。ただ、体力的にも精神的にもハードなことには変わりなくて。そんな中で出会ったバイクがあったことで、試合に対する集中力も高まっていったんだと思います。

GBD-200-1JF:ありがとう。ここまで話を聞いてみて優斗はまだ22歳だけど、普通じゃ経験できないことをたくさんしてきて、年を重ねるごとに成長していっているんだってことがひしひしと感じられるね。

優斗:最近は高校生のころに背中を見てきた先輩たちが立っていたステージに、やっと立つことができてきたのかなって感じるんです。でもまだまだこれからですよ!

GBD-200-1JF:ありがとう。じゃあ最後に今シーズンの目標は?

優斗:もう全部勝ちたい! そこに尽きます。もうすぐ新しいシーズンが始まりますが、調子はすごくいい状態です。

GBD-200-1JF:これからも優斗はいろんな大会に出場していくと思うんだけど、僕らみたいなファンに向けて、この大会は見て! とか、この技が出たら凄いよ! ってポイントを教えてくれる?

優斗:んー、全部なんですよね。

GBD-200-1JF:もうちょっと詳しく教えてよ(笑)。

優斗:やっぱりX Gamesかな。僕が主体的にハーフパイプをやろうと思うキッカケにもなった大会ですし、見てみてほしいです。もちろん今シーズンも優勝を狙いにいきます。

GBD-200-1JF:特に注目すべきところは?

優斗:やっぱり技なんですけど、スノーボードをしていないと技の違いって分かりづらいし、みんなおんなじ技に見えちゃうって聞くんですよね。親とかですら、クルクル回ってるねとか、それくらいなんで(笑)。だけどトリプルコークは誰が見ても一発で凄さが分かると思う。あの技は難しいし、出来るコンディションが限られてるので、メイク出来るように応援してくれると嬉しいですね。

GBD-200-1JF:いい時も悪い時も同じ時間を共有できて嬉しいよ。これからも一緒に頑張っていこう、宜しくね!

 

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