【仕事と道具】
鳥羽周作シェフ直伝!
料理にあると便利な7 Tools
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そろそろ、ちゃんと自炊を始めたいなと考えている初心者に向けて、
その道のプロ(鳥羽周作)が、あると便利なツールをレクチャーする企画。
今からでも遅くない、料理のすゝめ!
世の中に数多ある職業の中から、好きなことをタフネスに貫き、とにかく楽しみながら暮らしている方のもとを訪ね、道具のイロハについて尋ねる連載企画。
第二回目は、“料理” にフォーカスし、代々木上原のレストラン『sio』などを手がける鳥羽周作さんを取材。
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SNSで公開した“無限パスタ”のレシピがバズるなど、パスタ作りに定評のある鳥羽さんならではのツールも登場。やっぱり料理初心者は、まずパスタを極めたくなりますよね? 必見です!
ーー料理系コンテンツを見ていると、「道具はお家にある〇〇でいいんですよ~」みたいな説明ばっかりじゃないですか。でも、本当になんでもいいのか? って、いつも思うんですよね。
鳥羽周作さん(以下:鳥羽):いや、料理やるなら、やっぱり道具は大事ですよ。むしろ初心者だからこそ、ちゃんとした物を使った方がいい場合もありますし。
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ーーもっと言うと、真の料理初心者としては、そもそも家に調理器具が何ひとつ存在しないんですよね。意外とそのレベルの人多いと思うんですよ。だから生意気ながら、もういっそプロと同じのを揃えちゃえば間違いないかなと思いまして……。ギアっぽいもの好きだし、自分は形から入るタイプなので。
鳥羽:いいじゃないですか。僕もファッション好きなんで気持ち分かりますよ。友達のデザイナーから、この生地でこういう縫製だから~みたいな、良いプロダクトの拘りとか知ると欲しくなりますよね。僕らも同じで、レストランを総合エンターテイメントとしてやっているので、食材に拘るのと同じぐらい、細かく環境・道具にも拘ってますからね。
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ーーおー心強い! では、鳥羽さんのお仕事7つ道具、教えてくれませんか!
鳥羽:いいっすよ! トバい料理道具教えましょう。
ーー出た! やばいの上位概念、トバい!
鳥羽:料理に大事なのはディテールへのこだわりですから。今日出てくる道具もめっちゃ細かいんですよ。これじゃなきゃダメって物を用意していて、料理に関係なさそうでも、全てに意味があります。
極めて太いパスタ特化型の竹箸
①【箸】
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ブランド:ヤマチク
パスタ作りで重要な工程は、茹でと和え。そこで麺に直接触れる調理箸は拘りたいですね。トングでやる人もいますけど、パスタを傷つけちゃうので箸にしましょう。菜箸だと細すぎるんで、太めのものが最適。混ぜている時に手が疲れないように、なるべく軽い方がいいけど、水の抵抗の関係で適度な重さも欲しいです。
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僕が愛用しているのはヤマチクのもの。パスタに特化した箸ってなかったですけど、これは竹のお箸専門メーカーが開発したパスタ専用のツールなんです。
ほら、握ってみてください。めっちゃ手にフィットするでしょ? 竹でできてるから、こんなに重そうなのにびっくりするぐらい軽くないですか? すごく使いやすいですよ。
ここで、お得情報をひとつ。パスタを茹でる時、全くかき混ぜないのと、多めにかき混ぜる時で、味が全然変わっちゃうんですよ。ベストは7分茹でてる間に、お湯の中で1,2,3って混ぜるのを3回がちょうど。これ気をつけるだけで味のレベルがグッと上がりますから。
あーーっ、パスタが一番好きな料理なんで、まだまだ言いたいことあるんだけどな~。でも今日はツールのお話なので我慢します!
コレ一つでプロレベルになる代物
②【スライサー】
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ブランド:Dreamfarm
意外と一家に一個あると便利なのがスライサー。料理の隠し味として最後にフルーツをすりおろすだけで一気に高級レストランの味になっちゃいます。
プロ仕様の料理道具ってたくさんあるけど、実は安くても高級品以上に活躍してくれるアイテムもあって。おもちゃっぽい見た目なので最初は舐めてたんですけど、このスライサーはマジで過去イチ良かった。
おろし器ってどうしても食材が刃に残っちゃうんですよ。細かいからこびりついちゃうと、もう取れない。でも、これはボタンを押せば全部下に落ちるので余すことなく使えます。擦った食材がダマにならずにフワって落ちるんで、めっちゃ気持ちいいですよ。特に果物の皮ね。香りの立ち方が違います。
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簡単なレシピを紹介すると、たとえばトマトソース×レモンの皮。パスタでもなんでも、もうこれだけで完全にプロの味ですから。ぜひ試してみてください。あとは、サラダ×オレンジピールで高級感が出るし、お酒を飲む時は焼酎にライム入れるのも最高ですね。
【関連シリーズはこちら】
“切れ味”で料理の”味”を良くする傑作
③【包丁】
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ブランド:kireaji
ぶっちゃけ、包丁を何本もストックしておくのって、初心者には無理じゃないですか? そう思って、1本あれば充分な家庭用包丁を作っちゃいました。
三徳包丁(約18cm)だと大きいけど、ペティナイフ(約13cm)だと小さすぎて、その中間ってなかったんですよ。これは両方の良いところを合わせた15cmの万能包丁で、ほとんどの食材に対応するオールラウンダー。
僕もレストランの営業中これ一本でいけちゃいますね。
でも、もっとヤバいのが切れ味なんです!
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僕が信頼するプロ研ぎ師の監修で、新鋼材を使っていて、ありえないぐらい良く切れます。
昔から切れ“味”って言うぐらい、切り方で味って変わっちゃうんです。分かりやすいのがニンジン。切れない包丁を使うと断面が荒くて、香りが強く出すぎるから、野菜が苦手な子どもは食べれないけど、これで切るとニンジン甘くなっちゃいますから。
ゴムベラで強度抜群の1本がおすすめ
④【ヘラ】
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ブランド:タイガークラウン
料理しない人はあんまり見たことないかも。これは、本体がシリコンで芯に特殊金属が入ってるゴムヘラです。混ぜる、移す、均す、裏ごしとかに使います。木べらよりも鍋を傷つけないからいいんですよね。
あと、ゴムベラって先端が分離するタイプが多いんですよ。それだと力が入れにくかったり、汚れが溜まりやすくて不衛生。これはプロ仕様の一体型で、硬さもベストです。カルボナーラのソースを集めながら混ぜたり、あとはケーキ作りでもしっかりボウルに力を入れて生クリームをとるとか。
ちょっと割高かもしれないけど、料理するならこれくらいのものを選んだ方がいい。安いと強度が低いから、力入れるとすぐ曲がっちゃうし、結局良い物を買った方が長持ちするんですよ。
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そういった意味で言うとG-SHOCKと同じ。時計だってタフでずっと使える方がいいじゃないですか。今日つけてるのはDW-H5600。
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僕が昔から使ってたDW-5600E-1を彷彿とさせるデザインでありながら、さまざまなアクティビティ機能が搭載されている。G-SHOCKって長年愛されてる物として、当たり前のようにあるけど、時代に合わせて少しづつ変化しているじゃないですか。それを知ってまた欲しいなってちょうど思ってたんです。
長く愛され続ける方法は、根本的な質の良さはもちろん、そこに付随する超細かいディテール、これを大切にすることなんでしょうね。
【鳥羽さん着用のモデルはこちら】
デザイン設計と色味にこだわるべき!
⑤【お皿】
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ブランド:sioオリジナル
sioで使ってるお皿です。特筆すべきは写真右のパスタ皿。味の設計としてソースのある物に対して平皿って逃げちゃうから巻けないじゃないですか。これは窪みがあることで、そこに麺が入って、混ぜた時にちゃんとソースと絡むんですよ。なぜかこういうパスタ皿ってなかったんですよ。
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別のお皿にも共通してるのは、いま主流のレストランのお皿より1cmぐらい小さくしてます。少し前は、デカい皿にちょい盛りするのがかっこいいって風潮があったけど、そんな時代はもう終わりです。圧迫感があるんですよね。もっとリアルに使える方がいいじゃないですか。
もちろん色味やルックスも超こだわってます。このグレージュの質感が最高過ぎる。プロの料理でも、ダサいお皿に乗せたら台無しですから。テンションが上がる食器を選びましょう。
意外と見落としがち、でも実は超重要!
⑥【タオル】
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ブランド:イケウチオーガニック
初心者は洗い物が面倒で料理しなくなるパターンもありますよね。いい食器拭きを持っておくと、かなり楽になりますよ。特にイケウチオーガニックはガチでヤバいです。これに出会ってからタオルはデニムと一緒で育てる物と知って、オープン当初からメンテナンスしながら何年も使い続けています。
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なにがスゴいって、良いタオルは吸うけど出さないんですよ。吸水性が違うから、レストランの1日営業の食器拭きが1枚で事足りるぐらい。タオルの中に水分が残るので、拭いた物に水垢がつくこともないんですよね。
タオルを全部これに変えてから、手が荒れることもなくなりました。料理人なのに僕の手サラサラですからね。sioのおしぼりにも使っていて、拭いた瞬間にもう手がツルツルになります。
これ、嘘じゃないんで。めっちゃ感動しますよ!
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パワー最強、料理の幅を広げる万能品
⑦【ミキサー】
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ブランド:バイタミックス
あると便利なのがミキサー。デカすぎるだろって思ってますよね? 本当に必要なのかと。でも、これ一台持っておけば、疲れて帰った時や出かける前でも、ピューレ、ポタージュ、フォームミルクみたいな、手の込んだ感じの料理がさくっとできちゃいます。
これは他とはパワーが違う。あんまり鋭い刃じゃないのに、すごい回転数で食材をカットしていくんです。あと、余計な機能がなくてシンプルなので初心者でも直感的に使いやすい。
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バナナジュースなんて秒でできるし、煮干しを粉末にしたり、パウダー系を作るのにも良いですね。塩と干し椎茸を混ぜて、旨塩を作るとか、カレールウ入れてカレー塩とか。この辺をマスターすると味に奥行きが生まれて、料理のランクが相当上がると思います。
どうです? 聞いてるだけで、もう試してみたくなってるでしょ? 高価ですけど、絶対にあると便利。忙しい時のストレスも軽減されるし、料理が楽しくなるのが一番ですからね。
ーープロの仕事道具、参考になりました! 初心者としては、料理へのモチベーションがかなり高まっています。
鳥羽:それこそ僕は、プロもビギナーも両方の感覚を大事にしてるんですよね。高級路線もいけるけど、あえてカジュアルなストリートっていうのが、sioのコンセプトでもあるので。
ーー確かに、このお店はかしこまらない普段のオシャレで来れそうな雰囲気があります。
鳥羽:ソムリエがジャケット着てたら、緊張しちゃって楽しく食べれないじゃないですか。例えば僕が好きなアパレルブランドの様に、カジュアルだけど上質な洋服作りをしているような、そんなイメージでレストランも作ってます。
ーーなるほど! 道具の話から鳥羽さんの仕事の流儀が感じられました。
「幸せの分母を増やす」が僕のモットーですから。ハイエンドなものからカジュアルなものまで提供できた方が、たくさんの人を幸せにできるんじゃないかって考えてます。
高級時計も持ってるし、つけられるけど、いまG-SHOCKもしてる、みたいな大人が結局いちばんカッコいいじゃないですか。
これからは、スタイルじゃなくてスタンスの時代だと思うんですよ。このフルメタルシリーズの新作も、若い子とかギラギラしたラッパーがつけてるのもいいけど、大人がつけるカッコよさもある。それはG-SHOCKの歴史の中で、自分たちが大事にしているのはこれだってスタンスを強烈に出してきたから説得力がある。
自分たちもそういうところを目指してますね。
【鳥羽さん着用のモデルはこちら】