春の大型連休前半を利用して、釜山 (Busan)と慶州(Gyeong Ju)を旅行してきた。この時期にまとまった旅行をするのはほぼ10年ぶり。このブログを開始したのも11年前からだが、ここではほぼオペラやクラシックコンサートの鑑賞を主軸にしたドイツ・オーストリア方面の旅行関連記事しか掲載してこなかったので、アジア方面への旅行記などはわざわざ書いて来ていないが、ブログをはじめる以前から、韓国や台湾、香港、タイ、マレーシア、上海、大連などには頻繁に旅行して来た。特に韓国はやはり近くて行きやすく、おおかた20回くらいは旅行しているかもしれない。香港も好きで自由な時代には度々旅行してきたが、やはり中国本土化が進んで民主化が失われた現在の体制になってからは、以前のような旅行の自由や気軽さが失われたような気がして、選択肢から外れてしまった。台湾は大きな地震があったばかりだし、そうなるとやはり行き慣れた韓国がいい。しかし、さすがにソウルは相当数行っているので(とは言えまだまだ飽きることはないが)、今回は35年くらいは行っていない間に大きく様変わりしたであろう釜山と、多分それほど大きくは変わっていないであろう歴史観光地の慶州に、この時期に訪れてみたい気になった。
釜山はおろかソウルにさえ関心がない多くの人には、釜山と言えば50年前の大ヒット曲だったチョー・ヨンピルの「釜山港に帰れ」の歌の鄙びたイメージしか浮かばないだろう。昔の釜山港のことは知らないが、現在の釜山港は数多くの大型貨物船や大型客船が利用するアジアのハブ港のひとつとなっている。現在ではここからさらに西へ25㎞ほどの昌原(Chang Won)市との境に釜山新港という大型の工業港を設けて、貨物を捌いていると聞く。2030年開催予定の万博誘致ではサウジのリヤドに敗れたが、それに関連して2022年10月にBTSがここで大規模なコンサートを開催した時は、大きな話題となったことも記憶に新しい。
釜山はソウルに次ぐ大都市で(人口約340万人)、エリアもかなり広いので、短日の場合はある程度観てまわるエリアを絞る必要がある。巨大商業都市でもあるので、市街には新しい高層ビル群も乱立し、以前とは大きく発展していることも窺える。高層ビルばかりが街の魅力というわけでもないが、活力のひとつのメルクマールであることには違いない。観光都市としての魅力的な様々なアトラクションの話題も豊富にあり、香港や台湾をあきらめた旅行客にとっては、いまが旬の行き先候補だろう。
残りの連休中に何回かに分けて、旅行記を書いていく予定。
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