素晴らしい公演
2024年 09月 14日
昨晩の阪田知樹さんのピアノリサイタルは、素晴らしかったですね。
電気文化ホールに訪れたのは、昨晩を含めてたったの3回。
大理石の壁と豪華なシャンデリアの美しいホールです。
座席数が395席と少し小さめなホールなので、著名な演奏家の名古屋公演といえば、芸術劇場コンサートホールかしらかわホールがこれまで利用されていました。
今年2月にしらかわホールが閉館となったので、この美しい電気文化ホールがその代わりを引き受けている感じですね。
一度訪れると、贅沢な造りに圧倒されるでしょう。
さて、リサイタル前半はオールショパン。
構えていた観客の緊張感をほぐすかのような、きっとショパンが貴族たちの前で開いたサロンのそれのようなリラックスした雰囲気でしたね。
こういうところがは、本当にお洒落。そして他の演奏家には感じられない阪田さんの魅力だと思う。
若い演奏家がどんどん出てきていますが、驚きなのは皆それぞれ、すでに光る個性をお持ちだということ。
だからこそ、世界で活躍されるのだろうと思います。
まるで鍵盤で遊んでいるかのような演奏に、肩の力が抜けてとても心地よい時間でした。
後半は、阪田さんが編曲を手がけた作品。
子どもの頃から作曲に興味があったということで、今はフランス人の先生について作曲の勉強もされているということで、どうしてもフランス人寄りな曲になってしまうという話も面白かったです。
後半は、1曲毎に曲の解説があり、そのお話はどれも興味深く、加えて非常に面白く、観客も思わず笑ってしまう場面も多く、ラジオ番組を持たれたら、きっとリスナーがたくさんつくだろうなと思いました。
そしてなにより、リラックスした音の心地よさに、
「ああ、響きに定評のあるバイト先ホールで聴いてみたい。」
という気持ちがとても沸いてきました。
自主公演担当の職員にまた懇願しよう。
話は変わって、客層について。
今回は、ピアノ講師関係者が多かったようで、あちこちで「あら!」「おひさしぶり!」と声が聞こえてきました。
装いも華やかな方が多く、いかにも音大関係者な方も多かったですね。
こういう方が多いと、安心して演奏に集中できるのですが、あれだけ開演前に注意があったはずなのに、アンコールのMCで、堂々とカメラ撮影をしている方がいました。
いかにもピアノ講師の派手な装いで、大御所的なお歳の方でした。
ピアノを勉強してるような子どもたちも来ているのだから、お手本になるような素敵マナーを披露して頂きたいものです。
こういう人から何が学べるのだろう、本当にガッカリですね。
バイト先ホールは田舎のホールで、クラシックコンサートに慣れていない方も多いのですが、ここまであからさまな方、しかも先生はいません。
びっくりでした。
最後にホワイエで販売されていた11月の「キーシンピアノリサイタル」チケットを購入してしまいました。
先日ルーミーさんで栄一が渋々出て行ったのに、またしても栄一の家出を助長してしまった。
まだまだ夏の暑さは去りませんが、お財布だけはかなり冷え込んでしまいました。
by gorchan
| 2024-09-14 09:06
| 音楽・芸術・本
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