前の休日、近所で火事があった。
急に焦げ臭いにおいが家の中に入って来た。
何かおかしいぞと思い、外を見ると、
少し先の家から真っ黒い煙がもくもくと上がっている。
自分は今その方向から帰宅したばかり。
という事は、今燃え上がったばかりなのかと思っていた矢先、
消防車のサイレンと人の叫ぶ声、救急車のサイレンなどが
響きだして、騒然となってきた。
SNSにはすぐ近くにいた人の火事の動画や写真の投稿が出ていた。
火の勢いが強く、動画を見ても恐怖を感じた。
ニュースからの情報では、全焼で高齢の男性が火傷を負ったらしい。
すぐに父を思い浮かべた。
自炊をしている様だからガス火を使っている。
IH調理器は使っていない。
次に帰った時に、勧めてみなきゃ。
実家が火事を出したら、両隣に間違いなく延焼すると思う。
父が話を聞いてくれるだろうか。
弟にも話してみよう。
自分も気を付けないといけない。
災害時、長い停電の時にガスが使えたので助かった。
どっちみちオール電化に換える費用も無いし。
冬にガスコンロの火は暖かい。
寒い朝、お弁当を作る時、火が暖かくて助かった。
高齢者には、電気の方が安心だ。
換えるにしても、誰かがやってあげないと。
火事は何もかも失うし、近所に迷惑をかけてしまう。
あの臭いと煙を見たら、もっと近いお宅は、どれだけ大変だったかと思った。
臭いや煙も家を覆っただろうし、
自分の家にも燃え移るかもという恐怖が襲った事だろう。
以前から、外出するたびに、火を消したかな、
鍵をかけたかな、と不安になっていた。
家のある方向でサイレンが聞こえると、
我が家ではないかと心配してしまう。
なので、家を出る前は、台所の火のチェック、よし!
鍵を閉めた、よし!と自分で意識してから出る。
ばたばたしていたり、何かに気を取られた状態で
無造作に戸締りして出ると、後から気になって仕方が無い。
場を去る時も、必ず振り返ってチェックしてからと決めている。
夫があまりにもだらしなく、置き忘れが多すぎて、
一緒の時は私が振り返って確認する癖がついていた。
夫は、物も人も自分から欲しがり、自分から捨てる。
いくらでも変わりは見つかると思っていたのだろう。
でも、そうじゃなかったと今頃になって焦っているかも。
自分が捨てた物も人も、二度と戻ってこない事をわかっているのだろうか。