こども食堂とは?目的やメリット、これからの課題、支援方法などについて解説


こども食堂とは?目的やメリット、これからの課題、支援方法などについて解説


「こども食堂という名前はよく聞くけど、具体的にどのような活動を行っているのだろう」

「こども食堂を利用するメリットや課題点などを知りたい」

このように悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

こども食堂とは、無料または安価で栄養のある食事がとれる場所のことです。家族揃ってご飯を食べることが難しい子どもたちに対し、共食の機会などを提供しています。

こども食堂には

・手作りで温かい食事が格安で食べられる
・子ども同士、親同士のコミュニケーションが取れる
・アットホームな雰囲気で誰かと食事ができる

などのメリットがあり、子どもたちにとって大切な場所になっています。

しかし、こども食堂の運営には課題も多く存在するのも事実で、ボランティアや寄付などの支援も必要です。

本記事ではこども食堂について、目的やメリット、課題、支援方法などを総合的に紹介しています。

こども食堂について興味のある方はぜひ参考にしてみてください。

なお「こども食堂を応援するために自分でもできる支援を知りたい」という方は、このこども食堂活動してい援団体への寄付を考えてみませんか?

>>こども食堂を支援できるおすすめ寄付先を3つ紹介

目次

こども食堂とは?


こども食堂とは、地域住民や自治体が主体となり、無料または低価格帯で子どもたちに食事を提供するコミュニティの場を指しています。

また、単に「子どもたちの食事提供の場」としてだけではなく、帰りが遅い会社員、家事をする時間のない家族などが集まって食事をとることも可能です。

このように、「人が多く集まる場所」ができたことで、地域住民のコミュニケーションの場としても機能しているのです。

こども食堂は、民間発の自主的、自発的な取り組みから始まりました。

(出典:農林水産省公式サイト「子供食堂と連携した地域における食育の推進」)

こども食堂が始まったきっかけは?

こども食堂のは、東京都大田区にある八百屋の店主が2012年に始めたことがきっかけです。

朝ごはんや晩ごはんを十分に食べることができない子どもたちがいることを知った八百屋の店主が、自ら始めたのです。

その活動を知った東京都豊島区の子ども支援をしていた団体のメンバーが活動に取り入れたことで、瞬く間に全国に活動の輪が広がっていきました。

こども食堂がはじまったきっかけについては下記記事でも詳しく解説しますので、気になる方はご一読ください。

>>こども食堂が貧困の子どもを救う!始まったきっかけや現状とは

こども食堂の目的は?

こども食堂の目的は複数あります。主な目的は下記のとおりです。

  • ・子どもへの食事提供
  • ・孤食の解消
  • ・食育
  • ・地域交流の場

孤食の解消や食育の推進、無料もしくは低料金で食事提供を行っています。「こども食堂」という名前ですが、実は大人も利用できるのが特徴です。地域の子どもと大人がつながる「地域交流の場」としての側面もあります。

こども食堂の目的やこれまでの歴史については下記で詳しく解説していますので、詳しく知りたい方はぜひご一読ください。

>>こども食堂の目的や歴史は?どのように広まっていった?

こども食堂の現状は?

2022年時点で、全国のこども食堂は7,363箇所*あります。2016年時点では319箇所しかありませんでしたが、ここ数年でこども食堂の数が急増しました。

一方でスタッフや運営資金の確保など、課題も浮き彫りになってきています。こども食堂の現状や課題については下記で詳しく解説していますので、ぜひご一読ください。

>>こども食堂の現状とは?全国に拡大する中で見えた課題とは

*引用:こども食堂について|むすびえ

こども食堂はどんな人が利用する?

こども食堂は、子どもはもちろん大人が利用しても問題ありません。経済的に困っているかどうかも関係なく利用できます。

大人が食事をしてお金を払うことで、そこで得た利益を子どもの食事を用意する費用に当てることができ、支援に繋がるからです。多くの人が利用することで、本当に困っている人が気軽にこども食堂を利用しやすくなる、という効果も期待されています。

こども食堂のメリット・デメリットは?

こども食堂全体のメリット・デメリットについて詳しく見てみましょう。

こども食堂のメリット

こども食堂には、単に「食事を満足に食べられない子どもたちに食事を提供する」こと以外にも、多くのメリットが存在します。
こども食堂の利用者のメリットを解説します。

手作りで温かい食事が格安で食べられる

一番のメリットは、手作りで暖かい食事が格安で食べられることです。

2022年に実施された調査によると、日本では9人に1人の子どもが貧困状態にあるとされています。*

そういった厳しい生活の中で、手作りの温かい食事が食べられるのは成長期の子どもたちにとって心身の健康に重要です。

近年は、地域の人が育てた野菜や寄付された食材を、栄養士が栄養のバランスを考えて献立を作る場所も増えています。

貧困に苦しんでいる子どもにとっては、メリットが大きい取り組みと言えます。

>>こども食堂を利用する「お腹を空かせた子どもたち」の実態とは?

*出典:2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況|厚生労働省

アットホームな雰囲気で誰かと食事ができる

近年は共働きの家庭が、貧困層に限らず一般的になってきました。
そのため、学校から帰ってきた子どもたちが家でご飯を1人きりで食べる「孤食」も多くなっています

こども食堂は、温かい食事を提供するだけでなく、地域住民の目が届く所で安全にご飯を食べることができます
また、たくさんの人々が集まる場所であることから、アットホームな雰囲気の中で食事をとることで、その時間を楽しみながら過ごすことができます。

子どもが突然倒れたり、怪我をしたり病気になるなど異変があった時に、親がそばにいないと早急な対応ができません。こども食堂にいる時であれば、大人の目があり適切な対応ができます。

そのような意味でも、誰かの目が届く場所で食事を取れる環境は、両親にとって安心だと言えるでしょう。

子ども同士、親同士のコミュニケーションが取れる

両親が共働きの家庭であると、親同士のコミュニケーションも疎遠になる傾向があります。

こども食堂は、子どもたちがクラスや学年を超えたコミュニケーションを楽しめたり、子育ての相談ができる親同士のコミュニティも生まれます。

こども食堂で生まれたコミュニケーションから、「少しの時間だけ子どもを見ていて欲しい」などのお願いなどができるネットワークもできるかもしれません。

子どもだけでなく子どもを育てる親たちにとっても、食事をしながらコミュニケーションを取れる場所としても定着しています。

(出典:農林水産省公式サイト「子供食堂と連携した地域における食育の推進」)

こども食堂のデメリットはあるの?

こども食堂は、実際に利用する子どもたちや、子どもを持つ親にとっては多くのメリットがあります。
しかし、こども食堂を運営する側にとっては多くの課題が存在するのです。

スタッフ・会場の確保が難しい

日本全国に急増しているこども食堂は、誰でも始められることが多くの人に知られており、こども食堂の開設は全国に広がっています。

しかし、そこで働くボランティアベースのスタッフは、家族の状況や仕事などの様々な環境の変化によって、持続的に確保することが難しいという問題もあります。

その他にも、「こども食堂を開催する場所」にも大きな課題があります。

ボランティアベースで行われているこども食堂においては、場所を借りる費用も大きな痛手となってしまいます。
そのために、無償で「こども食堂を開催できる場所」が少ないのも課題といえるでしょう。

全国では、居住している民家で行ったり、メンバーの方が営んでいるお店を使って行ったりと、様々な工夫でこども食堂が運営されています。

運営費(活動費)の確保が難しい

こども食堂は基本的にボランティアベースのため、運営費の確保が難しいのです。

一般的なこども食堂では、料金設定を無料〜300円程度としており、食材などはフードバンクや地域住民の寄付などで賄っています。
活動資金については、こども食堂を運営している人々の「持ち出し」で準備することが多いため、行政からの助成金などの支援が待たれます

(出典:農林水産省公式サイト「子供食堂と地域が連携して進める食育活動事例集~地域との連携で食育の環が広がっています~」,2018)

また、個人でこども食堂を支援している団体への寄付が可能です。具体的な支援団体については以下で紹介しているため、ご一読ください。

>>こども食堂を支援するには?支援団体を3つ紹介!

こども食堂のメリット・デメリットは下記記事でも解説しています。参考になれば幸いです。

>>こども食堂のメリット・デメリットは?

アレルギーを持っている子どもには、こども食堂はどう対応する?


食事提供をする上で、気を付けなければいけないことはアレルギー対応です。

アレルギー症状は、皮膚のかゆみ、蕁麻疹、腹痛や下痢などを引き起こします。
アレルギーのある子どもは、こども食堂を利用する際に、事前にアレルギーの相談をして、こども食堂運営側は子どもにアレルギー症状が出ないような対応が必要です。

提供食にアレルギー源の食材を使わないなど詳細な対応については、詳しいアレルギー対応については文部科学省が発信している「学校給食における食物アレルギー対応について」を参考にしてみると良いかもしれません。
(出典:文部科学省公式サイト「学校給食における食物アレルギー対応について」)

コンビニが運営するこども食堂とは?


2019年3月より大手コンビニチェーンであるファミリーマートがこども食堂の取り組みを開始しました。

元々は東京都、神奈川県、埼玉県の5店舗でトライアル開催されていましたが、ポジティブな感想が多かったことから、開催地域を全国に拡大したのです。
全国のコンビニチェーンの店舗を活用し、地域の子どもたちや近隣の地域住民が、共に食卓を囲みコミュニケーションができる機会を提供することで、地域の活性化に繋げています。
2021年10月末までに約350回、延べ4,000人以上が参加しました。

支援対象や料金は?

支援対象は、店舗近隣に住んでいる子ども、及びその保護者であり、参加料金は小学生以下のこどもと中学生以上の子・保護者で分かれており、どちらも500円以内で利用可能です。

提供メニューは?

コンビニが運営するこども食堂では、その特性を活かし、コンビニでのレジ打ちなどの体験イベントを食事の時間と合わせて提供しています。
提供している食事は弁当、飲み物、デザートを提供しています。

認定NPO法人 全国こども食堂支援センター・むすびえとの連携

2021年9月からは、「認定NPO法人 全国こども食堂支援センター・むすびえ」のネットワークを活用し、コロナ禍で活動が縮小する全国各地のこども食堂の活動の支援をおこなっています。

なお、「ファミマこども食堂」は、開催当初から、プログラム設計や活動の周知などで、むすびえと連携して取り組みを進めてきました。
※「ファミマこども食堂」は、2022年8月現在、コロナ禍の影響で一時休止しています。

日本各地のこども食堂事情や行政の取り組みは?


全国にこども食堂が増えたことで、全国の貧困に対する意識も変化しています。
次に、日本各地のこども食堂事情や行政の取り組みについて解説します。

札幌

札幌市が2018年に独自で調査を実施した結果、「経済的理由により家族が必要とする食料を買えなかった」というアンケートに「稀にあった」「ときどきあった」「よくあった」を合わせて全世帯の17.2%という高い水準になっています。
非課税世帯に限ると34.9%、ひとり親世帯では30.0%が食料を買えなかった経験があるとわかりました。

札幌市では、こども食堂のような「子どもの居場所づくり」の方法について公式サイトでまとめており、支援しています。

(出典:札幌市公式サイト 「札幌市子どもの貧困対策計画」,2018)
(出典:札幌市公式サイト 「さっぽろ「子ども食堂・子どもの居場所づくり」ガイドブック」,2018)

埼玉

埼玉県においては、埼玉県内のこども食堂に関する情報を共有・交換できるネットワークサイトが立ち上がっています。

埼玉県内のこども食堂間の連携と情報交換、食堂を作りたい方やボランティアをしたい方のサポート、行政と連携して定期的な連絡協議会を開催しています。

(出典:埼玉県こども食堂ネットワーク

東京

東京都品川区では、社会福祉協議会が事務局となってネットワークがスタートしました。

寄付専用口座を設けて活動資金の一部を助成、寄付された食材を配分する他、場所を提供したいという企業とのマッチング、ボランティア希望者の紹介などに行政が協力しています。
(出典:こども食堂ネットワーク

横浜・神奈川

神奈川県内にあるNPO法人などは、始めた人の自助努力に頼っていたこども食堂の仕組みを脱するために、寄付された食材などを、近隣のこども食堂に届けています。

また、神奈川県のホームページでも、活動団体を紹介し、活動のサポートを呼びかけています。
(出典:神奈川県 公式サイト 「地域活動団体紹介 かながわスマイルテーブル」2019年)

名古屋(愛知県)

名古屋市を含む愛知県では、県内のこども食堂に関する情報の共有・交換できるサイトがあり、企業、団体などから寄付を受け取っています。

また愛知県も、「子どもが輝く未来基金」と題して、こども食堂の支援から学習支援の支援金を募ってサポートしています。

(出典:こども食堂ネットワーク

京都

京都府ではこども食堂の開所支援を行っており、補助率が3分の2の支援制度が「きょうとこどもの城づくり事業」が実施されています*。

対象となるのは財団法人やNPO法人などの「法人」からボランティアサークルや自治会・町内会、老人クラブ、PTAなどの任意団体まで幅広くサポートをする姿勢を見せています。

出典:きょうとこどもの城づくり事業(きょうと子ども食堂)開設・運営支援事業の令和4年度募集について,2022

大阪

大阪府では、新しくこども食堂を立ち上げたり、運営を行う人のための相談窓口である「こども食堂コンシェルジュ」を立ち上げて、新規立ち上げを検討している方の支援を行っています。
(出典:こども食堂ネットワーク
(出典:大阪府公式サイト「こども食堂にかかる取組について」)

広島

広島県では、こども食堂へのボランティア募集などをウェブ上で呼びかけています。

その他にも広島県内のNPO法人がこども食堂のネットワークを構築し、支援金などの呼びかけを行っています。

(出典:こども食堂ネットワーク
(出典:公益財団法人ひろしまこども夢財団 「イクちゃんこども食堂ネットワーク」2019年)

福岡

福岡県では食品製造を行う事業所にフードバンク活動における食品提供の呼びかけを行っています。

食料の寄付を受けたフードバンクは、近隣地域のこども食堂に寄付する仕組みが福岡県ではできているのです。

(出典:福岡県公式サイト「フードバンクについて」)

こども食堂に寄付金を送る方法は?


ここまでは各地域のこども食堂の数から、行政の取り組みを簡単に説明しました。

こども食堂への寄付には直接こども食堂の活動へ寄付する方法と、NPO団体に寄付をする方法があります。

こども食堂へ直接寄付する場合は、食材や運営費などが求められていますが、事前に「何が必要か」「何があると助かるか」などを聞いたうえで寄付を行うようにしましょう。
スタッフとして手伝いたい場合も、事前に連絡を取りどんなことができるかなど説明を聞いたうえで参加するのが良いでしょう。

認定NPO法人に認定された団体への寄付は、税制優遇を受けることができるメリットがあります。
認定NPO法人に寄付する方法について解説します。

それぞれの寄付方法について解説します。

継続的な寄付

こども食堂の運営には、食事以外にも場所代や電気代などの諸経費を含めて、継続的に費用が掛かります。

子どもたちに温かい食事を提供する場を提供し続けるためにも、継続支援が必要です。
支払い方法はクレジットカード・口座振替から選択し、指定日に引き落としが掛かるのが一般的です。

1回のみの寄付

まずはお試しで寄付を行いたい方のために、1回のみの寄付も用意されています。

支払い方法を選び、金額を指定することで支援が可能です。
NPOによっては1,000円から支援できる場合もあります。

こども食堂を寄付で支援できる団体3つ

こども食堂は、地域の大人たちが満足に食べられない子どもの食事をサポートするほか、子ども同士や親同士のコミュニケーションをとることができる重要な場となっています。

しかし、こども食堂の活動を継続するための活動費用の捻出や、スタッフ・会場の確保が難しいという課題が挙げられています。
よって、これらの活動を維持するためには寄付が必要です。

ここからは、こども食堂の活動を支援している3つの団体を紹介します。

寄付アドバイザー :河合将生(まさお)さん
NPO組織基盤強化コンサルタント office musubime代表/関西チャプター共同代表・准認定ファンドレイザー
寄り添って伴走する第三者として、各団体(NPOなど)の支援に取り組んでいます。

【寄付先1】認定NPO法人 全国こども食堂支援センター・むすびえ:全国約5,000箇所の「こども食堂」と協働

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全国こども食堂支援センター・むすびえ

むすびえはこんな人にオススメ!

  • ・子どもにとって食べることは大事だと思う人
  • ・子どもの頃から多様な価値観に触れる方が良いと思う人
  • ・子どもが食を楽しめる社会になって欲しいと思う人

むすびえは、各地域のこども食堂ネットワークの支援、社会に貢献したいと考えている企業・団体と協働でこども食堂の支援、こども食堂に関する調査・研究を行っています。

「こども食堂」を、地域・社会の担い手としてより「あたりまえ」のものにしていきたいという想いで活動している団体です。

こども食堂の支援を通じて、誰も取りこぼさない社会をつくることをめざしています。

寄付アドバイザー河合さんの注目ポイント3つ!

  1. こども食堂の実態・効果・課題の調査や、協力関係にある全国の地域ネットワーク、企業や団体との連携協働を通して全国のこども食堂を応援している。
  2. 食材や物品を提供する企業や支援者の情報が一旦むすびえに集まることで、全国のこども食堂に対して公平に情報が届けられる
  3. 「こども食堂全国箇所数調査」や『こども食堂白書』の出版など団体自らが行う調査研究が充実している。全国のこども食堂の状況を知りたいと思ったらまず、むすびえの調査に目を通すのがおすすめ
寄付金控除の対象団体です

ネットの口コミ評判を知りたい方はこちら
>>【実際どう?】むすびえの気になる評判は?寄付先として信頼できるかを徹底解説
>>むすびえに関する記事一覧はこちら

【寄付先2】認定NPO法人セカンドハーベスト・ジャパン:日本初のフードバンク


様々な理由で廃棄される食品を引き取り、それらを児童養護施設、DV被害者のためのシェルター、ホームレス、こども食堂などに届ける活動を行っています。

日本でのフードセーフティネットの構築を目的にしています。

寄付アドバイザーが見た注目ポイント!

  1. 日本初のフードバンク。コロナ禍の影響を受け、例年以上の食の支援を必要とする利用者増が見込まれ、団体への期待は大きい
  2. お金や時間の寄付の他に、食べ物の寄付がある
  3. 食品ロスの問題提起、ハローキティSDGs応援などわかりやすい動画での紹介

【寄付先3】認定NPO法人フードバンク関西:余っている食品を足りない人につなぐ架け橋


十分に安全に食べられるのにもかかわらず、さまざまな理由で利用されなくなった食品に新たな役割を与えるために回収し、食べ物を得ることに困難を抱える人々が利用できるような仕組みを作っています。
“もったいない食品”を救い、“誰もが食べ物を得られる社会”を目指しています。

寄付アドバイザーが見た注目ポイント!

  1. 「行き場を失った食品たちと、食べ物に困る人をつなぐ」。まだ十分食べられるのに廃棄されてしまう食品を「あつめる」活動と、今日・明日の食事に困る人やそんな人を支えるNPOや福祉施設に「とどける」活動、そして、情報を「つなぐ」ことで、支援の輪を広げていく。本当に必要な人が食べ物を得られる仕組みをつくっていくことにチャレンジしている。
  2. 兵庫県の子ども食堂の安定運営を支える役割として「兵庫子ども食堂ネットワーク」を立ち上げ、事務局として各食堂相互のつながりを創り、会議を開催して問題を話し合う場を設けたり、コロナ禍緊急食支援プロジェクトや年末ひとり親世帯支援食品パックプロジェクトなど、社会ニーズに対応した取組みをしている。
  3. 多様な企業との連携実績と多くの受賞歴がある。

こども食堂に関するよくある疑問

こども食堂に関するよくある疑問をご紹介します。

  • ・こども食堂の利用に年齢制限はある?
  • ・こども食堂の運営や参加に資格は必要?
  • ・「こども食堂はいらない」と見聞きするけど実際どう?

各疑問について詳しく解説します。

こども食堂の利用に年齢制限はある?

こども食堂を利用するのに制限はありません。子どもはもちろん、大人も利用できます。

経済的に恵まれているかどうかも問題ありません。こども食堂はどなたでも気軽に利用できる場所です。

こども食堂の運営や参加に資格は必要?

こども食堂の運営をするのに参加資格などはありません。ただし食事の提供を行うため、保健所への事前相談が必要です。

>>こども食堂を運営するために必要なことや手順は?

スタッフとして参加するのにも、特に資格などは必要ありません。食事を作る以外にも、子ども達との話し相手になる人も求められています。

>>こども食堂でボランティア活動をするには?

「こども食堂はいらない」と見聞きするけど実際どう?

一部では「こども食堂はいらない」といった主旨の言説を見聞きします。これは本当なのでしょうか?

そもそも、本当に必要ないものであればこども食堂の数がここまで急増することはありません。前述したとおり、こども食堂の数は2016年で319箇所だったのに対して2022年では7,363箇所と、わずか6年間で20倍以上も増えています。

こども食堂は民間発の自発的な取り組みが多くの人に支持された結果、ここまで拡大しました。自発的な支援活動がここまで全国で広がっていることこそが、今こども食堂が必要とされている証拠ではないでしょうか?

また、こども食堂はフードロスの削減にも貢献しています。具体的にどのような事例があるのか、下記記事で解説していますのでご一読ください。

>>こども食堂への支援がフードロスの削減につながる!

こども食堂で食事を支援するために私たちにできることとは

ここで紹介した内容をまとめると、

  • ・日本では9人に1人の子どもが貧困状態にあり、こども食堂の取り組みが必要とされている
  • ・こども食堂を運営している団体は多い
  • ・金銭の寄付を受け付けているこども食堂がある

こども食堂への支援を検討している方は、ぜひ今回ご紹介した情報を参考にしてみてくださいね。
また、具体的な寄付方法は、各支援団体によって異なります。疑問点がある場合は、電話やメールで直接問い合わせてみましょう。

こども食堂の活動を支援する方法については下記記事でも解説しています。支援方法について理解を深めたい方はぜひご一読ください。

>>こども食堂の活動を支援する方法は?寄付できるものや方法とは

子ども食堂の可能性についてもっと詳しく知りたいという方にはこちらの書籍がおすすめです。「子ども食堂は福祉の場であり単なる貧困対策の場ではない」とはなす「むすびえ」の代表 湯浅誠さん著。

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▼こども食堂の取り組みを支援したい人におすすめの団体

団体名 寄付アドバイザーが見た注目ポイント
むすびえ ・全国約5,000箇所のこども食堂を、協力関係にある全国の地域ネットワーク、企業や団体との連携協働を通して応援
・公平・中立な支援を行っている
・「こども食堂全国箇所数調査」など調査研究が充実している
セカンドハーベスト・ジャパン ・日本初のフードバンク。コロナ禍の影響を受け、例年以上の食の支援を必要とする利用者増が見込まれ、団体への期待は大きい
・お金や時間の寄付の他に、食べ物の寄付がある
・食品ロスの問題提起、ハローキティSDGs応援などわかりやすい動画での紹介
フードバンク関西 ・「行き場を失った食品たちと、食べ物に困る人をつなぐ」。まだ十分食べられるのに廃棄されてしまう食品を「あつめる」活動と、今日・明日の食事に困る人やそんな人を支えるNPOや福祉施設に「とどける」活動、そして、情報を「つなぐ」ことで、支援の輪を広げていく。本当に必要な人が食べ物を得られる仕組みをつくっていくことにチャレンジしている。
・兵庫県の子ども食堂の安定運営を支える役割として「兵庫子ども食堂ネットワーク」を立ち上げ、事務局として各食堂相互のつながりを創り、会議を開催して問題を話し合う場を設けたり、コロナ禍緊急食支援プロジェクトや年末ひとり親世帯支援食品パックプロジェクトなど、社会ニーズに対応した取組みをしている。
・多様な企業との連携実績と多くの受賞歴がある。

記事の内容は以上です。もし、今あなたが

「どの団体に寄付するか決めかねている・・・」
「寄付先の選び方を知りたい・・・」

とお思いなら、寄付アドバイザーが「あなたに合う寄付先の選び方」を解説する人気記事をおすすめします。
気になる方はぜひ以下をご一読ください!

>>日本の子どもに寄付したい!おすすめNPO団体と選び方を専門家が紹介

寄付先の選び方ガイド:河合将生(まさお)さん

NPO組織基盤強化コンサルタント office musubime代表/関西チャプター共同代表・准認定ファンドレイザー大学卒業後、国際協力分野のNGOにボランティアスタッフとして参加。その後、国際交流・協力分野の中間支援組織へのインターンシップ、職員を経て、office musubime (オフィス ムスビメ)を2011年7月に設立。
寄り添って伴走する第三者として、身近な相談相手や多様な人・団体をつなぐ役割を通し、組織診断・組織基盤強化、ファンドレイジング支援など、各団体の支援に取り組む。
大阪マラソンチャリティ事務局担当や、国際協力や子ども/子育て支援、まちづくり分野、コミュニティ財団などの役員、大学の非常勤講師としてNPO論やボランティア論などの担当も。
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