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ゴルフスコア「100切り」のコツは?ベストスコア「64」のティーチングプロが徹底解説
「コロナ禍をきっかけに、ゴルフを始めた!」
という方も多いのではないでしょうか?
一方で、始めてはみたものの、なかなか上達できずにお悩みの方も多いかもしれません。
コースデビューしていく中でアマチュアゴルファーなら誰もが一度は目標とするスコアの「100切り」ですが、実際に達成するためにはどのような意識や練習が必要なのか気になりますよね。
そこで今回は、ラウンドレッスンをメインに活動しているティーチングプロの筆者(ベストスコア「64」)が100切りするために大切な考え方やコツ、練習方法などをご紹介していきます。
ぜひ参考にしていただけると嬉しいです。
なぜゴルフでスコア「100切り」が重要なのか
ゴルフを始めたらまずは、
「スコアで100切りを目標にしよう」
と考える人が多いですよね。
では、なぜゴルファーにとって「100」という数字に大事なのでしょうか。
ゴルフのスコアにおける「100」の意味も合わせてご紹介します。
100切りは中級者の入口
ゴルフにおける「スコア100切り」は、「100の壁」とも言われているぐらい難易度が高く、全ゴルファー人口の7割の方が100切り出来ていないと言われています。だからこそ、
「100切り出来ている人がうらやましい」
と思うのかもしれません。
多くのコースはパー72に設定されているため、18ホールをすべてダブルボギーで上がれば「108」、すべてボギーで上がれば「90」になり、そのちょうど間のスコアが「100」になります。
3桁か2桁かで大きく印象も違ってくるため、99以下のスコアを目指す方が多いのではないでしょうか。
ほかにも、単純に打つ回数が多くなると同伴者にも迷惑がかかってしまうため、それを気にせず楽しくラウンドできるスコアの基準とも言えそうです。
達成までに必要な期間は約2〜4年
大体の目安ですが、本格的にゴルフを始めて3年ほどで100切りを達成している人が多いような気がします。
ただ、最初からレッスンに通ったり練習頻度が多かったりする方は1年で達成されることもありますし、我流で年に数回しかクラブを握っていない方はもっと時間がかかる場合もあります。
上達のスピードは人それぞれで、レッスンの有無や練習頻度も違うので、スコアの伸び方を周りと比べる必要はありません。
長年ゴルフをされていて100切りできていない方の中には、
「努力が足りていないのではないか」
「自分にはゴルフのセンスがないかも…」
と思ってしまう方もいるかもしれませんが、そうではなく、100切りに必要な「戦略」と「技術」を知らないだけだと思います。
スコア100切りのコツや正しい練習法がわかれば、100切りはすぐに達成できると思うので、ぜひこれからご紹介する戦略とコツを参考にしてみてくださいね。
《戦略編》スコア100切りのコツとは?
①スコアメイクのコツ:ダブルボギーでもOK!
スコア100切りを目指すうえで、18ホールのスコアではなく、まずはハーフ(9ホール)のスコアを考えてみましょう。
単純に9ホールをスコア「49」(ハーフで13オーバー)までで上がればトータルで100切りできます。
もっと細かく各ホールでハーフのスコアを考えていくと、ボギー5回、ダブルボギー4回で「49」になります。
これを見ると意外とダブルボギーを打っても大丈夫なことがわかりますよね。
無理にグリーンを狙ったり、「パーやボギーで抑えなきゃ」と自分で追い込んでしまったりすると、ミスを連発してトリプルボギーのような形でスコアを悪くしてしまう可能性もあります。
なので基本的には、
「ダブルボギーでもOK」
くらいに気楽に打っていくことをおすすめします。
そのうえで、ボギーやパーが取れたらラッキーと考えるくらいで各ホールを回りましょう。
ハーフの途中でそこまでのスコアを計算してしまうと、「あと2ホール◯◯で上がれたら」、「最終ホール◯◯で上がらないと」と自分にプレッシャーをかけてしまい無駄に力が入ったりミスにつながります。
「自爆」しないようにハーフが終わるまでは1打1打、丁寧に集中して打ってみてください。
②ティーショットのコツ:OBを避ける
ティーショットでは、
「ドライバーで思いっきり力いっぱい振っている」
という方、多いのではないでしょうか?
私のレッスンに来てくださるほとんどの方が、
「ドライバーが曲がってしまう」
と悩みながらも、マン振りしてしまっています。
アイアンなどのクラブの場合、150ヤードを「7番アイアンで打つ」というように決まった距離を打とうとします。
一方で、ドライバーになると「できるだけ遠くに飛ばしたい」という思いが強くなり、120%ぐらいの力で振っている方が多い印象です。
ドライバーを思いっきり振って、ボールが真っ直ぐ飛んだ時の快感が最高に気持ちいいのはわかります。
ですが、18ホール中、ショートホールを除いた「ドライバーが打てる14ホール」のうち、気持ちいい最高の当たりは1回出たら良い方です。
そのような確率の悪いショットを続けてOBを繰り返すことでスコアを落とすことにつながります。
なので、スコア100切りを目指すのであれば、「とりあえずセーフゾーンに残ればよし」と思って7〜8割ぐらいの力感で振ってみてください。
OBになると2打プラスになるだけでなく、モチベーションダウンやその後のプレッシャーにもなり流れが悪くなってミスが連発してしまうことにもつながります。
極端に言えば、ドライバーで150ヤードを軽く打つような気持ちでリラックスしてティーショットに臨んでみてください。
力を抜いて打った時ほどいい当たりが出て距離も飛びますよ。
「同伴者が飛ばしてるから自分も飛ばしたい」
といったような変なプライドや欲を捨てることが、スコア100切りの第一歩です。
力を抜いて打つのが難しい、力を抜こうとするとインパクトで緩んでしまう、という方はいつもよりゆっくり振ることを心がけましょう。
テークバックが早く雑になるとスイング全体が早くなってしまうので、ゆっくり丁寧にあげることを意識して打ってみてください。
③セカンドショットのコツ:グリーンを狙って打つのは100ヤード以内から
2打目や3打目で無理にグリーンオンを狙うのも大きなミスに繋がってしまいます。
「残り200ヤード越えを3ウッドで乗せてやろう」
なんて欲をかくとチョロしたりダフったり…
長いクラブになればなるほど難易度も上がりますし、普段練習しないクラブをいきなりコースで使っても上手く当たるわけがありません。
苦手クラブで無理にグリーンを狙わず、得意クラブで確実に距離を稼いで100ヤード以内になってからグリーンを狙うようにしましょう。
また、100ヤード以内ではボールの行方が気になってヘッドアップしてしまう方が多いです。
アマチュアはヘッドアップに気をつけるだけで大体のミスが改善されるのではないかと私は思っています。
クラブを決めたらアドレスをして1回ゆっくり深呼吸をしてからボールをしっかり見て打つように意識しましょう。
グリーンを狙う際はピン位置に関わらず常にセンターを狙うようにしましょう。
大体のグリーンは縦横30ヤードほどあるので、多少曲がっても前後左右15ヤードの誤差は許されます。
センターを狙うことで許容範囲が広くなるのでグリーンオン出来る確率も増えますよ。
④アプローチのコツ:球を上げようとしない
プロの試合などを見ていると高い球でぴたっと止まるアプローチがかっこよくて憧れますよね。
実際、お客様でもボールを上げようとしている方がほとんどです。
しかし上げようとすると最下点がボールの手前になり、フォローではヘッドが高い位置に来てしまいます。
そうなるとダフったり、ボールの上を打ってトップになったりします。
ミスをしない為にもボールより先のターフを取るようにフォローでヘッドを低く出すイメージで打ちましょう。
その際にもヘッドアップをしない事は意識してください。
そうすると芯に当たりやすくなり勝手にボールも上がってくれます。
難しいと感じる方は転がすアプローチがおすすめです。
高い球を打つより大きなミスが少なく寄っていってくれます。
ピッチング(PW)などロフトが立っているクラブで腕と肩の三角形を変えないように振り子のように打ちましょう。
バックスイングよりもフォローの幅が小さくなってしまう方が多く見られます。
ボールに当てて終わってしまうとフォローが大きく取れないため、バックスイングとフォローを同じ幅にする事を心がけてください。
あとは打ち急いでしまう方も多いので、打つ時に心の中で1、2と数えながらリズム良くスイングしてみてください。
《技術編》スコア100切りのコツとは?
我流でスコア100切り達成する方もいますが、100切りの近道はゴルフレッスンに通うことです。
初心者の方は自分流のクセがつく前に最初からレッスンでスイングを作っていくことをおすすめします。
基礎をしっかり教わり、スイングを直して正しい練習をすればあっという間にスコア100切りができると思います。
ここからは100切り達成に必要な練習法をお伝えします。
①ハーフスイングの練習をする
まずは基本に戻って3時から9時(肩から肩)のハーフスイングで練習しましょう。
フルスイングばかり練習していると力が入りすぎてしまったり、スイングスピードが早くなったりしてしまうのでミスになります。
フルスイングよりもゆっくり振ることを意識して、腰から腰のビジネスゾーンでのクラブの正しい使い方を身につけましょう。
ボールが曲がってしまう方はビジネスゾーンでフェースの向きがバラバラだったり、複雑な動きが多かったりしてしまうことが原因で、良いスイングの再現性が低い状態です。
飛ばそうとせず、ゆっくり小さな動きで癖やエラーを取り除く意識で打ちましょう。
この練習を続けると芯に当たる感覚を掴むことができ、チョロやトップが格段に減り、ショットが安定するのでおすすめです。
アドレスでしっかり左肘を伸ばして、前傾キープしながら出来るだけ左肘を曲げないように打ってみましょう。
腕と肩の三角形が保てると毎回ボールとの距離が変わらないため、いつも同じ軌道になりミート率が上がります。
②ショットの方向性を安定させる為、ターゲットを設定して打つ
「練習場で1日に何百球も打っているのに上達しない…」
という方、多いと思います。
正直、ただがむしゃらに球を打つだけで上達するのは難しいです。
コースで狙ったところに打ちたいなら練習場でも狙う練習をしなくてはいけません。
屋外の練習場には数字が書いてあるヤード表示板や、グリーンやバンカーが描かれているところも多いと思います。
せっかくなのでそれを活用して安定した方向性を手に入れましょう。
まずはアプローチの距離からやって行きます。
20〜30ヤードのカゴやグリーンなどターゲットを決めて10球打ってみてください。
半分くらいが大体同じところに打てるようになるまで繰り返し、できたら少しずつ距離を伸ばしていきます。
お伝えしたようにコースでグリーンを狙うのは100ヤード以内なので100ヤードまでこの練習を続けましょう。
必ず曲がり幅が狭くなり球筋が安定しますし、狙って打つという習慣がつけばコースでもできるようになると思いますよ。
今でも私はこの練習をします。
マットの向きを無視してターゲットに真っ直ぐアドレスできるようになるとコースでもティーマークの向きに惑わされずにきちんとアドレスが取れるので、ミスが減り打ちたい方向へ打てるようになります。
③3パットを減らす為にロングパットの練習をする
3パット以上してしまう方はショートパットが入らないという方もいると思いますが、大体の方がロングパットの距離感が合わないのが原因だと思います。
「2〜3メートルの返しが入らなかったから3パットになった」
と考える方が多いのですが、そうではなくファーストパットで3メートルも残してしまっているのが問題です。
ファーストパットで1メートル範囲内に寄せることが出来れば3パットの確率はかなり少なくなりますよね。
まずコースに着いたらパッティンググリーンでロングパットの練習をたくさんしましょう。
狙うカップを決めたら、「入れる」のではなく「寄せる」イメージで上りも下りも距離感を合わせていきましょう。
ゴルフ場やその日の気候、芝の刈り具合などでもグリーンの速さは全く異なります。
当日のグリーンの速さを把握してないままコースに出ても距離感は合いません。
ゴルフラウンドする朝は、時間が許す限り色んなカップを狙ってロングパットを練習してみましょう。
距離感をインパクトの強さで調節してしまうとパンチが入ったり、緩んでしまったりしてストロークがバラバラになってしまうので、スイングの振り幅で距離感を合わせるようにしましょう。
バックスイングとフォローを同じ幅にする事を意識して、ロングパットのときは振り幅を大きく、ショートパットのときは振り幅を小さくして打ってみてください。
自宅にパターマットがある方は1メートルぐらいのショートパットの練習をしましょう。
1メートル先にボールを置いてそれに当てる練習をします。
カップよりも小さいボールに当てることが出来れば必ずカップに入りますし、コースに出た時にカップが大きく見えて1メートルか簡単になるのでオススメです。
まとめ:「どれだけミスの幅を減らせるか」がスコア100切りのカギ
いかがでしたか?
ゴルフはメンタルがとても影響するスポーツです。
考え方1つでゴルフが楽になり、スコアもすぐに縮まるはずです。
いつもより少し頭を使いながら賢くラウンドしてみてください。
また、ゴルフはミスをするスポーツと言われています。
トッププロでも試合中何度もミスをしますし、100点満点のショットばかりではありません。
でもプロのショットがすべてナイスショットに見えるのは「ミスの幅が狭い」からです。
アマチュアゴルファーのみなさんにとっても、どれだけミスの幅を縮められるかがスコア100切り達成のカギを握っています。
効率の良い意味のある練習を続けてナイスショットを増やすよりも、まずはミスショットのレベルをあげましょう!!
golmicioおすすめのゴルフレッスンは、以下の記事でご紹介しているので、ゴルフスクールが気になった方はぜひご覧ください。
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