『くるりの20回転』リリース記念ツアー「チミの名は。」最終日Zepp DiverCity TOKYOへ - 関内関外日記

『くるりの20回転』リリース記念ツアー「チミの名は。」最終日Zepp DiverCity TOKYOへ

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「チミの名は。」の「チ」は「チとツ」の間であるという。「ツィミの名は。」。「とんでもねえ、あたしゃ神様だよ」。年齢層やや高め、そしてシープのようにおとなしいくるりのファンたち。ところがどっこい、ステージのくるりはとどまるところを知らない。最大でボーカル/ギター、ギターバンジョーみたいなの、ギターバンジョーみたいなの、ベース、ドラムス、ドラムス、キーボード/ピアニカという謎の大編成でバリバリにロックンロールしてくれたんだぜ。

……いや、しかし。ファンファン産休中とはいえ全員男である。バックコーラスのお姉さん二人とか、ドラムの女の人とかいたらもっと華があったのかもしれない。ついでにボボさん呼んでフォードラムス、ゲストに山内総一郎(おれはいまだに山内がサポートでギターに入ったライブが忘れられない)、もう無茶苦茶。なんならフリップ・フィリップも入れちまえ。いや、ステージに入り切らんか。そういう問題でもないか。

それでバリバリのロックンロールのなかには「ロックンロール」も入っていて、さらに「Superstar」に「How to Go」ときて、おお、そのあたりのいい感じの曲くるか! 「Birthday」もか、と満足。定番中の定番といえば冒頭の「ワンダーフォーゲル」、アンコールで演ったすごい迫力の「ワールズエンド・スーパーノヴァ」か。あとはわりと渋めの選曲で長年のファンもニッコニコのセトリやなかろうか。知らんけど。いや、おれはわりと好きやったね。「街」の溜めとかすごかったね。

あとはなんだね、アンコールで岸田繁の弾き語り、これがかっこいい。というか、みんなかっこよかったね。ステージ上でおっさんたちがそれぞれの楽器に己を叩きつけていいて、そんなん子供が見たらロックスターになりたくなってまうやろ、という。「琥珀色の街、上海蟹の朝」聴いたら、上海蟹食べたくなってしまうやろ、と。しかしまあなんだ、岸田がギター装着を解除したら「上海蟹だな」というのも恒例か。「上海蟹食べたい」のところで、ピースサインでカニの爪を作るオーディエンスも恒例か。

あ、蟹はいいや。そう、高密度で、ともすれば「ちょっとやり過ぎか」という大編成のあとのアコースティック弾き語り「ベランダ」。すてきなデザート。そして、佐藤と二人の「ゆず」(……に比べてポピュラリティと優しさがないとは岸田の弁)、あるいはB'z体制というのもよかった。しかし、「みんな知らんやろ」とか言ってたけど、「夜行列車と烏瓜」はみんな知ってるんじゃ。で、そっからの「ワールズエンド・スーパーノヴァ」で、最後の最後、大トリの「Liberty & Gravity」。これがよかったね。すごくいいね。


くるり-Liberty&Gravity / Quruli-Liberty&Gravity

「妙な感じで好きな曲」ではあったのだけれど、ロックンロールの曲として、すげえかっこいい代物になっていて、くるりにとってはこれが「皆様のご健勝を祈る」応援歌ソングってことになるんだろうが、たしかにすげえな、と思った。

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というわけで、貧乏人のおれが忙しい年度末にうつつを抜かしてライブなんぞに出かけたという話でした。同行の女は「春風」が好きなので、アコースティックで演ってくれたのがよかったと言ってた。おれはライブ序盤でなぜか強烈な肩こりに襲われ(バッグはコインロッカーに入れたのだが)、こりゃいかんと思って、しばらく目を閉じて下を向いたら楽になった。おれは音の洪水の中でそうした。しかし、またしばらくして襲ってきた背骨の痛みには最後まで苦しんだ。二時間ちょい歩きつづけるのはそこそこ大変だが、二時間ちょい立ち続けるというのもわりと辛い。ガンダムも立ちっぱなしはつらい。ここからガンダムが撤去されたら、次はジム寒冷地仕様を屠るズゴックEハイゴッグにしてください。ズゴックはどうでもいい。だから、なんか、もうちょっとみんな踊ってもいいんじゃないのか。ラフ・ラフ・アンド・ダンスミュージックだ。少し足を動かしたかった。……おれは踊り方をしらない。ただ、奇妙な岸田ムーブに近い動きになりそうな予感はある。

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ま、そんなんで。

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某チェーン店でラーメン食って帰りましたとさ。……しかし、ビールを名乗っておきながら「薄い」というのは詐欺じゃないのかね。トッピングのチャーシューとビールの薄い店には二度と行きたくない。

 

これ買うかは検討中。入ってる曲はもう最高だ。でも、ほとんどCDで持ってるんだぜ。岸田は「もうみんなアルバムで聴いてないんじゃないのか」みたいなこと言ってたけど、どうかね。おれは古い人間だからアルバム好きだよ。ときにはベスト盤もいいけれど(たとえばこれは「くるり? ちょっと好きかな」という人には最適だろう)、しかしまあ追ってるバンドにはニューアルバムを、と言いたい。

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やっぱりこれが、「おれ史上、最高」かね。いいからライブで新曲披露してくれ。というか、この頃のアルバムからなんか演ってくれよ、とか。

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