11月半ばの熱帯夜 - 関内関外日記

11月半ばの熱帯夜

 

昨夜は暑かった。異常に暑かった。暑くて眠れなかった。服を脱いだり着たり、かけものをかけたり、はずしたり。結局、Tシャツ一枚にタオルケットで眠りについた。午前4時過ぎのことだった。iPhoneで時刻を見たので、実際に眠りについたのは、それから30分後くらいだろうか。そのくらい、暑かった。

 

地球がおかしいのか、おれがおかしいのか。それはよくわからない。会社でその話をすると、たしかに昨日は暑かったと返された。しかし、Tシャツほどではないだろう。室温はどのくらいだったか。20度は超えていたと思う。それでおれはひどく暑がって、寝られなくなった。

 

おかしいのは地球か、おれか。おれがおかしい可能性は高い。自律神経失調症とかいう、なにかおかしい状態にすべて適用できる病名にあたるそれかもしれない。おれは手帳持ちの精神疾患者だ、そのくらいあってもおかしくはない。栗原康の本を半分読んで、それで眠れなくなって、残りの半分を読んで、さらに眠れなくなったのかもしれない。そういうことはある。十分にある。おれが抗精神病薬と抗不安剤と睡眠薬を飲んでいてもそういうことはある。

 

でも、やっぱりちょっと、気候おかしくないですか? という気はする。それはもう、今日が寒かったからだ。正確にいえば、朝晩と寒い。会社帰りなど、自転車に手袋が必要なのでないかと思った。手袋をしている人間はいない。周りをみても、真冬の格好をしている人間はいない。おれも真冬の格好をしていない。まだ「ジャージの季節」だろうと思いこんで、ジャージを着ている。しかし、明日は?

 

明日の「最高気温」は11度だ。今日は17度だった。昨日は20度くらいだったろう。最高気温が11度。これはもう、真冬の格好をしてもいいのではないか。コートを着てもいいのではないか。ダウンジャケットを着てもいいのではないか。そう思う。

 

そう思うおれは、今夜、焼酎のお湯割りを飲んだ。そして、暖房をつけている。明日は寒くなるだろう。そう思う。早く寝なくてはいけないとも思う。寝られるのだろうかとも思う。もしも、寒すぎたら? 万が一、暑かったら? わけがわからない。おれは先週、珍しく全休した。風邪をひいたからだ。体調がよくない。一方で、ものすごく短い睡眠時間で、今日を乗り切った。コーヒーを二杯飲んだからというわけではあるまい。おそらくは、軽躁状態。おれが自分を軽躁状態と思ったときは、躁状態のピークであって、いきなり落ちる。ズドンと落ちる。いきなり明日の朝、落ちるかもしれない。それは障害として引き受けるところではあるが、暑さ寒さは受け入れがたい。受け入れがたいといっても、気温は高かったり、低かったりする。もちろん、おれのほうの問題かもしれない。いずれにせよ、やっかいだ。やっかいすぎる。精神の調子はどうしようもならないし、身体の調子もどうしようもならない。

 

自分の身体がどうしようもならないのはどうしようもないとしても、地球の気候はどうにかしてほしい。逆だろうか、どうだろうか。おれにはなにもわからない。おれは今夜、眠れるのだろうか。どんな服を着て、どんなふうに?