またまた寄稿いたしました。
ぜひともお読みください。
……お読みいただけましたか?
………読んでくれたよね?
にゃ。
というわけで、おれはトキソプラズマの話が面白いと思ったのですが、それは記事の方を読んでください。
ここでは、ちょっと書ききれなかったことを書きます。記事の方に引用したこれです。
インターネットの父と呼ばれることの多いサー・ティム・バーナーズ=リーは、最近、現代のウェブ利用のどんな点に最も驚かされているかと尋ねられ、「ネコ」と答えていた。
これである(急に口調が変わるのである)。この本が出てから数年経つが、今日もネットはネコであふれている。はてなブックマークなど見ていても、ネコのエントリーが入っていない日はない。それだけネットと相性がいい。SNSと相性がいい。
たとえば、TwitterのまとめサイトのTogetterの「猫」タグついた記事はこんな具合だ。
ネコチャンだらけだ。
どうなってるんだ。
イギリスでは、人間のアカウントより飼い猫のアカウントが多いとか書いてあったぞ。
なかには、盛大にバズって、セレブになった猫もいる。
この「リル・バブ」とか。このネコは先天的な病気を抱えていたがゆえに、独特の表情と小さな体を持っていたのだが、そういった猫の病気の研究のために7000万円も寄付が集まった。
寄付が集まるといえば、日本でもそんな話があった。
東大の担当者もびっくり、猫の治療薬開発に寄付殺到…総額1億2千万円突破 : 読売新聞オンライン
まあいい、ネコとネットだ。ネコすぎるんじゃないかと思うのだ。なので、たまに犬の動画など見るが、やはりネコがいいな。え、ネコとネットの相性がよくてなんの問題がある? いいぞ、もっとやれ。
というわけで、大航海時代にネコそのものが世界の隅々に展開したように、インターネットの世界も隅々までネコが行き渡ればいい。ネットをネコが覆い尽くそうと、リアルのように生態系の問題を起こすこともない。
そしてもう、ネットに接続された人間は、毎日ネコ画像とネコ動画を見て「ネコチャン」、「ネコチャン」、「ネコチャン」となればいいのだ。そうすれば世界には争いもなくなるに違いない。ネコと和解せよ。ネコを崇めよ。
そもそも、ヒトとかいうしょうもない生き物が地球を闊歩していたことがおかしいのだ。ヒトを踏み台にして、リアルもネットもなにもかもネコチャンが覆い尽くしてしまえばいい。ヒトは滅んでもよい。天国のような星だ。やがてはるか遠い天体から知的生命体がやって来ても、この星に悪さをすることはないだろう。あるいは、今度は宇宙を征服しに行くのだ、ネコチャンが……。
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そういえば作家の梅崎春生(1915〜1965)もネコで炎上してこんなことを書いていた。
大体猫を愛するような人間には、偏狭でエゴイストが多い。私が知っている限りはそうであるし、ある程度の理由づけも私には出来る。しかしその理由づけをここで書いても、猫びいきから直ちに反証をあげられそうな気がするから、やめておこう。
しかし猫がいじめられる小説を読み、憤然と抗議の手紙を書くなんて、少々常軌を逸してるとは思わないか。でも、そういうところが猫マニヤの変質性と言えるのかもしれないが。
彼等にとっては、猫が全世界なのである。全世界とは行かずとも、半世界ぐらいは猫にしめられているらしい。
「彼等にとっては」ではなく、もはやネコは半世界くらい支配している。