おれは土曜日にみなとみらいに出かけた。長いコロナ禍、まだ完全に収束したわけではないけれど、「出かけるなら今のうち」くらいの落ち着きをみせている。なので、出かけて、これに行った。わざわざロープウェイに乗ったのも、目的地が横浜ワールドポーターズだったからだ。
で、目的地というのはこれである。
なにか世界観が意味不明、というTogetterのまとめかなんかを見て、なんか出かけるきっきかけとして、目的にしてみたのだ。
場所はワールドポーターズ四階の「一画」。そんなに大々的なものではない。
こんなんある。
このホログラム的ななにかをiPhoneのカメラは顔認識した。
SFな感じ。場内には謎日本語の謎宇宙案内があちらこちらからだらだらと流れてきて変な感じ。一緒に行った女は「うるさい」と言っていた。
まあ、こういう「映える」感じ?
でも、おれが「これはいいな」と思ったのは、水中の仏像的なものと水草という組み合わせだ。
なんかこんなの家に飾っておきたいよな。
飾っておく家がないわけだけれど。
いいな、水草。え、魚は?
まあ、魚がいるのも不思議な感じで悪くないけど。
こういう感じの展示となると、魚のアニマルウェルフェアはどうなるのか、などという話にもなる。これはなかなかやっかいな話で、われわれ人間が、生きるために他の生物の生命を奪うということのほかに、他の生物から収奪してもよいのか(見世物にする、など)。あるいは、食べるために生命を奪うにしても、奪い方に意味はあるのか。容易には答えは出せない。ちなみにおれの人生の趣味は競馬である。
しかしまあ、動物園、水族館、いろいろの本当に生きている生き物を見る機会というのは人間が地球環境を考えることが大切であるというのであれば、大切なことではあると思うよ。
このように水槽の前に生物の名前もないのに? というタイプであっても。むしろ、これを見て魚に目覚める子供もいるかもしれない。わかるからおもしろいより、おもしろいからわかる(ようになる)、ではないかというのがおれの持論。
ディスコ。
なんかシン・ゴジラの蒲田くんっぽいやつ。
しかしまあ、魚も(人間の目から見て)変だったり、美しかったり、妙な進化をしたものだ。人間にとって一番重要なのは「毒はないのか」、「可食部は大きいのか」、「獲りやすいのか」だったりするかもしれないが。
こいつも食べられちゃうんだよな。
なんかわからんけどきれいだったやつ。
下向きの口はたぶん海底のなにかを食べるためだろう。
タツノオトシゴみたいなのは、なんでこんな形になったのだろう?
流木、水草、いいよな。
宇宙旅行に行けるほどの金持ちになったら、宇宙にはいかないで豪邸にこういうのを作ろう。おれはバッド・テイスト好きかもしれない。なんかこう、ハリウッド映画の悪役チャイニーズ・マフィアのボスの豪邸にこんなのありそうじゃん。
というわけで、前々から持っていた「アクアリウムいいな」感が増した展示であった。SF感より、水没仏像、水草方面をもっと強めたものを見たいな、とか思った。でも、全体的に悪くないです。来年1月までらしいので、お近くの方はロープウェイ込みで行ってみてもいいのでは。
そのあと、ワールドポーターズで買い物をした。おれが買いたかったのはマドラーで、二十年以上使ってきたガラスのマドラーをこないだ割ってしまった。今度は100円ショップでステンレスのを買った。こんなん一生もつぞ。
女は久々のショッピング(ネット除く)ということで、いろいろメモしてきて、いろいろ悩んで、けっこう買えた。わりと迷うタイプで、おれも意見を求められた意見を言うが、あまり聞いてくれない。ところが、店員さんが出てきて、「今年の流行りは~」とか、「ここにポケットがついていて~」とか説明してくれると、あっさり買う傾向にある。プロの技なのか、女が接客業者にとって「チョロい」のかよくわからない。あと、目的ではないラグをいちいち気にする。そんなにラグをたくさん敷くほどの豪邸に住んでいるわけではないので、ラグが好きなようだ。自覚はあるらしい。ちなみに女はちゃんと自分の住まいをデザインするセンスと能力があって、「とりあえず床に物を置く」おれとは相容れない。一緒に暮らすことは不可能だろう。
しかし、ワールドポーターズってこんなにメンズファッション売り場多かったっけ? レディースが減ったような気がする。そんな印象。そのあと駅前のコレットマーレに寄ったが、「ちょっとしたおしゃれ雑貨店(ちょっといい食器とか、海外小物とか、地方の名物調味料とか売ってるやつ)」が減っているような気がした。似たような店多かったしな。
JR桜木町からだと圧倒的にコレットマーレが強いか。ロープウェイでワールドポーターズは息を吹き返したかもしれない。ランドマークプラザはどうだ。マークイズは地下鉄から直結なのが強いか。まあ、みなとみらいには栄えていてほしいものですね。よくわからない締めだ。おしまい。
しかし、おれももうちょっとましなすみかを一から作れたら、あるいは……。