貧乏だから云々というのは、もはやおれのこういった記事につきものだからというおれのくだらぬこだわりに過ぎない。もしもこれについて貧乏の度合いがついていけぬとするならば、行政に頼るべきである。おれはそれを最初に宣言する。
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冷しゃぶサラダ、冷しゃぶサラダ、冷しゃぶサラダ……。
なぜおまえが冷しゃぶサラダを食わぬかわからぬ。冷しゃぶサラダほど野菜をとれるメニューはない。簡単に、安価に野菜をとれぬメニューはない。野菜を食うことは悪いことではない。おれはベジタリアンでもないし、ましてやヴィーガンでもない。だから、豚肉をしゃぶる。それでもなお、大量の野菜をとることができる冷しゃぶサラダを食わぬ理由がわからぬ。少しの加熱と、生の野菜。なんなら包丁すらいらぬ。手でちぎれ。野生だ。おまえのなかの野生を生かせ。
おれは親切なので冷しゃぶサラダを構成する要素について説明する。おれに感謝しても感謝しなくてもいい。結果としておまえが冷しゃぶサラダを食うようになれば、おれの魂は救われる。おれの魂が救われようと救われまいと、おまえには関係がない。それだけのことだ。
肉
肉は豚肉、しゃぶしゃぶ用と銘打たれたパックだ。できれば赤身が多いほうがいいような気がするが、しゃぶしゃぶ用と書かれていればそれでいいだろう。その肉を、しゃぶしゃぶを食うようにいちいちしゃぶしゃぶするのか? そんなのは面倒臭い。「このくらいかな」という適当な量を、あまり大量でないお湯にぶちこむ。そうだ、お湯の量なんて多くなくていい。最低限でいい。最低限を見切るまでは少し多くてもいい。勝手にしろ。ともかく、「しゃぶだから最低限の加熱で」などというこだわりは捨てろ。ぶくぶく煮立って、なんかアクが出まくってるくらいまで加熱しろ。ここで遠慮したら、なんかまだ赤いんですけど、みたいな豚肉と出会うことになる。それでも構わないというならそれでもよい。だが、おれは火が通りきった方が安全で、後顧の憂いないしと思う。だから、ガンガン煮詰めろ。そして、ザルにぶちまけて水道水で洗い流せ。冷やせ。それでいい。
肉がない? 肉を切らしていた? そういう場合はシーチキンの缶詰でもなんでもいいから、野菜以外のものを使え。単なるサラダではなく、「しゃぶ」を構成するのは野菜以外のなにかだ。たぶんそうだ。サバ缶でも刺し身でも好きに使え。
自分は関西圏の人間なので、肉といえば牛肉なのだけれど、という人は勝手に牛肉にしろ。おれはしらん。同様に、自分は北海道人なので羊肉を……という人がいればそうすればいい。ただし、おれは関東圏以外の羊肉の相場を知らん。牛肉冷しゃぶの味も知らん。好きにしろ。
野菜
○レタス……安くなっているのであれば、レタスが主役だ。冷しゃぶサラダ世界のアトーラスと言ってよい。乱暴に手でちぎってもいいが、包丁できちんとサイズを決めてもいい。好きにしろ。
○水菜……水菜は安いし、それなりのボリュームがあってよい。おまえの行くスーパーでどのくらいの量でどのくらいの値段で売られているかはしらない。おれの行くスーパーでは、それなりのボリュームで安価だ。水菜はボリュームがあるし、安価だ。冷しゃぶに似合っている。水菜はできることなら用意したい。
○サラダ菜……「サラダ菜」と称されるものが、いったいなんの植物かおれにはわからぬ。ただし、安い。安いし、見た目よりあんがいボリュームがある。ここでいうボリュームとは、三回に分けて使えるといった程度の意味だ。サラダ菜が78円くらいであれば迷わず手を出せ。
○かいわれ大根……見た目がよくなる。最後の最後に一番上に配すれば、なんとなく格好がつく。単価は安い。これもできれば三回にわけるくらいで使いたい。ちょっとピリッとするあたりもアクセントになる。
○ミョウガ……ミョウガはアクセントになる。ともすれば単調になりがちな冷しゃぶサラダに刺激を与える。うっかり切り忘れてしまっても、そのままどーんと置けばいい。ミョウガはよい。ミョウガを信じろ。
○トマト……トマトは野菜のなかにあって特別な個性を発揮する。トマトは出汁みたいなものだ、という物言いもあるが、出汁にせずとも生でよい。トマトはあった方がよい。そうとしか言えない。
○パプリカ……パプリカは彩りだ。彩りにあまり高い金を払う必要はない。だが、安売りであれば買ってもよい。食べるほかに、種は簡単に発芽するし、観葉植物にしてもよい。ただし、赤いパプリカを皿に盛って、トマトと勘違いすることには注意しろ。
○オクラ……オクラはよい。安いのを買うのがいい。フィリッピン産でもなんでもいい。ちょっと水洗いして、細かくきざめばねっとり感が追加される。細かくきざまないで、へたをとって一本、でもよい。
○ピーマン……ピーマンも生で食べられる。安ければ加えてもいいだろう。おれにとってはそのくらいだが、「おれはピーマンで行くぞ」という人の心意気を否定するものではない。
○ゆで卵……確実に野菜ではない。まあいい。沸騰した雪平鍋にお玉を使って慎重に生卵をひとつひとつ入れろ。入れたら11分待て。11分待ったら、またお玉を使ってひとつひとつ取り出して、水道水を入れたボウルに入れろ。しばらく水を流し続ければいい。それで完璧に殻をむきやすいゆで卵ができる。固茹で卵ができる。ゆで卵はゴージャスだ。ゆで卵でゴージャスになれ。あゆを信じろ。
○キャベツ……キャベツが安ければキャベツもよい。少し固いが、日持ちはするし、もちろん生でバリバリ食べられる野菜だ。レタスにかわってベースをつとめてもいい。安ければキャベツもいい。
△冷凍小ねぎ……セブン-イレブンで売っているカットされた冷凍小ねぎのことだ。振りかけるとちょっと手間をかけている感はでるし、冷凍なので涼しさには合う。とはいえ、どうにも必須のグループでもないかな、という気はする。それでも、「使い忘れた」となっても「冷凍だし」という逃げ道があるのはよい。
△ニンジン……なにかの間違いでニンジンがあったとしよう。どうしよう。肉をしゃぶる前にそのお湯で、薄切りにして火を通せばよい。もちろん生でもいける野菜だが、おれはあまり好まない。
△もやし……もやしは安くてなんかよい野菜の代表格である。だが、生でいけるかどうかおれは知らん。いくとすれば、やはり肉をしゃぶる前のお湯でちょっと茹でるくらいだろうか。それをまた流水などで冷まさねばならぬことを考えると、やはり面倒に思える。茹でる手間を厭わなければ、十分に使える戦力である。
△玉ねぎ(新玉ねぎ)……おれは生でいける、という胃の持ち主ならそうしろ。そうでなければ茹でねばならぬ。それは面倒だ。面倒だけれど、玉ねぎを使いたいというのであれば、おれは止める理由がない。
味付け
○ごまだれドレッシング……冷しゃぶサラダにはごまだれでいいだろう。ごまだれこそ至高。そう言ってもいいっだろう。カロリー? べつにたいしたもんじゃない。そのくらい好きにすればいいし、さらにすりごまなどを振りかけてもいいだろう。どのごまだれがいいのか? そんなのは知らん。安いやつを買え。
○和辛子……ちょっと強めの味付けをするならばワサビかな、というところで、おれは和辛子をすすめたい。もちろん、一本100円のチューブだ。おれがなんとなく気づいた、追い調味料だ。
○七味唐辛子……ウイスキーはシングルモルトだが、一味唐辛子と七味唐辛子を比べるのなら、この場合は七味唐辛子が合う。胡麻などがいい仕事をする。胡麻を振りかけてもいいのだが。
△花椒パウダー……花椒は舌に不思議な効果を与える。花椒にはまる人がいるのもわかる。もちろん、冷しゃぶにかけてもいい。とはいえ、そこまで花椒にはまっていないのであれば、それほど使う必要もない。
△ポン酢……ごまだれに対するポン酢。これを使うのがカロリー的にもいいかもしれないが、どうもおれには合わない。流れてしまう。これは好き好きだ。おまえの好き好きに従って食せ。
……これである。おれはおまえが冷しゃぶを食おうと食わずとも知った話ではない。『シャブ極道』の役所広司に「しゃぶが一つ足りない」と言われようとも知った話ではない。レタスが安い間、トマトが安い間、気温が高い間、そのときは冷しゃぶサラダのときだ。これを逃してどうするというのか。賢明な判断を期待する。横浜市中区からは、以上。
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